【国際福祉機器展2017】ロボット介護機器開発・導入促進事業の成果報告会【まとめ】

【国際福祉機器展2017】ロボット介護機器開発・導入促進事業の成果報告会【まとめ】

9月27日に開催された国際福祉機器展(H.C.R)にて、「ロボット介護機器開発・導入促進事業」の成果報告会が行われました。

この事業は平成25年度に始まり、今29年度で終了します。この5年間でどのような成果が挙げられたのでしょうか?

介護ロボットONLINE編集部も聴講してきたので、その内容をご報告します!

ロボット介護機器開発・導入促進事業とは?

ロボット介護機器開発・導入促進事業とは、介護ロボットの開発や導入を支援する、経済産業省による補助事業です。現在はAMEDという組織が事業をうけおっています。

この事業の目的は、平成32年度に介護ロボットの市場規模を約500億円へ拡大することです。そのために、介護ロボットの開発や導入に必要な環境を整備するための補助や支援を行います。

事業は主に2つ

事業の内容は、主に2つに分かれます。開発補助事業基準策定・評価事業です。

開発補助事業

介護ロボットを開発する民間企業に対して、最大1億円の補助金をだします。

基準策定・評価事業

介護ロボットの導入効果を測定するための実証試験を支援します。

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これまでの成果

平成25年度から平成28年度までは、主に開発補助事業が行われました。

ロボット介護機器の開発補助スケジュール

開発補助は、経済産業省と厚生労働省が定めた5分野8項目の重点分野を中心に展開されています。これまでの開発スケジュールは以下のとおりです。

重点分野 開始~終了年度
装着型 平成25年度~27年度
非装着型 平成25年度~27年度
屋外移動 平成25年度~26年度
排泄支援 平成25年度~27年度
介護施設見守り 平成25年度~26年度
屋内移動 平成26年度~28年度
在宅介護見守り 平成26年度~27年度
入浴支援 平成26年度~28年度

ロボット介護機器開発・導入促進事業 製品化機器一覧

この開発補助事業によって開発され市販までされた介護ロボットは、以下のとおりです(※)。
参考:経済産業省/AMED ロボット介護機器開発・導入促進事業 製品化機器一覧

重点分野 機器の名称 企業名
移乗介助(装着型) 腰部負荷軽減用HAL CYBERDYNE株式会社
介護用マッスルスーツ 株式会社菊池製作所
移乗介助(非装着型) 移乗サポートロボットHug T1 富士機械製造株式会社
離床アシストロボット リショーネPlus パナソニックエイジフリー株式会社
ROBOHELPER SASUKE マッスル株式会社
屋外移動 歩行アシストカート RT.ワークス株式会社
歩行アシストロボット 株式会社カワムラサイクル
排泄支援 真空排水式排泄アシスト水栓ポータブルトイレ アロン化成株式会社
介護施設見守り 3次元電子マット式見守りシステム ノーリツプレシジョン株式会社
シルエット見守りセンサ キング通信工業株式会社
非接触無拘束ベッド見守りシステム 株式会社イデアクエスト
マルチ離床センサー対応型介護施設向け見守りシステム 株式会社ブイ・アール・テクノセンター 

平成29年度の事業内容

平成29年度は16.4億円の予算が充てられ、効果測定事業を行う予定です。

AMEDのHPにてロボット介護機器の効果測定事業を実施する企業を広く募集しています。公募期間は平成29年9月5日(火)~平成29年10月5日(木)正午までです。

事業の対象となる介護ロボットは、移動支援分野(屋外移動分野、屋内移動分野)、排泄分野(所謂、自動排泄処理装置は除く)、入浴支援分野の重点分野の機器で、応募時に市販されているもの及び、開発が終了しており市販品と同等の安全性が確認されているものに限ります。

平成30年度の事業内容|ロボット介護機器開発・標準化事業

成果報告会では、来年度の計画についても触れられました。

ロボット介護機器開発・導入促進事業は今年度にて終了しますが、来年度からは事業名を変えて、ロボット介護機器開発・標準化事業が始まります。

平成30年度の概算予算要求額は11.0億となっています。

事業の目的

 ロボット介護機器開発・標準化事業は、平成30年度から平成32年度までの3年間の事業です。最終的な目標は、ロボット介護機器の国内市場規模を約500億円へ拡⼤することです。

事業の概要

事業概要は、これまでの「ロボット介護機器開発・導入促進事業」とほぼ同じです。異なる点は、これまでは開発と導入を促進していたのが、開発と標準化を促進していくという点です。

標準化とは、これまでの介護ロボットの成果を介護現場に普及させていくのに加え海外展開につなげていくための環境整備を指します。具体的には、新たな機器の安全基準を策定すること、また安全性に関する国際規格(ISO13482)とEUの基準適合マーク(CEマーク)との連携を進めることを挙げています。

まとめ

平成25年度から平成29年度の5年間に渡って実施されたロボット介護機器開発・導入促進事業。開発補助事業では多くの介護ロボットが開発され、すでに商品化されているものも多数あります。

平成29年度は、それらを含む介護ロボットの効果を正しく測定し、導入につなげていきたい考えです。

平成30年度から新たに開始されるロボット介護機器開発・標準化事業では、開発補助に加え、海外進出を見据えた環境整備が予定されています。世界でも通用する介護ロボットの開発と普及が期待できそうです。

<参考資料>
経済産業省/AMED「ロボット介護機器開発・導入促進事業製品化機器一覧」(2017年10月3日 , http://robotcare.jp/wp-content/uploads/2017/04/List-of-commercialized-equipment.pdf
経済産業省製造産業局産業機械課「ロボット介護機器開発・導入促進事業(開発補助事業)研究基本計画」(2017年10月3日 , http://www.amed.go.jp/content/files/jp/koubo/020120170825_kihonkeikaku.pdf

製造産業局 ロボット政策室「ロボット介護機器開発・標準化事業」(2017年10月3日 , http://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2018/pr/ip/sangi_11.pdf