癒やし効果でギネス登録!アザラシ型メンタルコミットパロの効果や価格

癒やし効果でギネス登録!アザラシ型メンタルコミットパロの効果や価格

介護ロボットのなかでも特に話題になるコミュニケーションロボット。その元祖と言える存在が、アザラシ型”メンタルコミットロボット”パロです。

画像でみると普通のぬいぐるみのように見えますが、実はかなりの実力派。世界でもっともセラピー効果があるロボットとしてギネスブック(2002年)にも登録されています。

  • パロ(PARO)って何?
  • どんな効果があるの?
  • パロの値段は?
  • どこで買えるの?
  • レンタルできるの?

など、パロに関する情報をまとめました。

アザラシ型メンタルコミットパロとは?

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パロは、株式会社知能システムが商品化したアザラシ型のコミュニケーションロボット。

大きさは体長55cm、体重2.5kgと、人間の赤ちゃんに近い設計です。

コミュニケーションロボットといっても、言葉を介したコミュニケーションはできません。パロは、動きや鳴き声などの非言語的な方法でコミュニケーションをとります。例えば、個別に名付けた名前を呼ぶとそれに反応したり、声掛けや撫でるなどの動作に鳴き声で応えたり、まぶたや脚を動かして反応したりします。

そうした動物的な反応を示すパロと触れあうことで、アニマルセラピーと同様の効果が得られるとされています。開発者は、これをロボット・セラピーと名付け、提唱しています。

ロボット・セラピーとは?

ロボット・セラピーとは、動物型ロボットとのふれあいによる心のケアのことです。動物に代わり、動物型ロボットを用いることで、アニマルセラピーより簡単に、かつ同等の効果を人に与えることを目的としています。

ここで、アニマルセラピーの効果としてあげられているのは下記の3つです。

  • 心理的効果:笑顔や動機の増加、「うつ」の改善等
  • 生理的効果:ストレス・血圧の低下等
  • 社会的効果:コミュニケーションの増加実証実験の結果、パロを用いることでストレスの軽減や会話の増加、気分の向上などの効果が見られたと報告されています。

パロはいくらで買える?パロの価格

パロは、開発元である株式会社知能システムをはじめ、全国の販売代理店、取扱店舗、アマゾンなどで購入することができます。
パロの取扱店舗一覧

販売価格目安:388,800円~453,600円
レンタル目安:124,000円~724,000円

メンテナンスパック付 パロ

株式会社知能システム公式HPより

メーカー販売価格(税込)  453,600円 
3年保証/送料無料

メンテナンスなし パロ

株式会社知能システム公式HPより

メーカー販売価格(税込)  388,800円
1年保証/送料無料 また、メンテンナンスパック付のパロは、一般の企業向けリース会社で契約することもできるとのことです。(株式会社知能システム公式HPより

(例)リース期間:36ヶ月 月々のリース料は12,000~15,000円程度
(実際のリース料、再リース料は各リース会社により異なります。)

岡山市の「最先端介護機器の貸与モデル事業」

岡山市は、介護保険制度と同様の1割負担で最先端の介護機器がレンタルできる。

「最先端介護機器の貸与モデル事業」 を展開しています。この事業ではパロもレンタル対象となっており、利用者は1ヶ月2,000円(税別)でレンタルできます。

この事業を通して、平成27年3月までに、34人がパロを利用しています(※1)。

厚生労働省の「介護ロボット等試用貸出事業」

パロは、厚生労働省の「介護ロボット等試用貸出事業」にて試用貸出も行っています。この事業では、機器導入を前提とした施設への試用貸出の場合、1ヶ月30,000円(税別)でレンタルできます。

パロの効果

パロは、国内外のさまざまな医療福祉施設にて実証実験等が行われてきました。アニマル・セラピーの効果として挙げられる3つの効果(心理的効果、生理的効果、社会的効果)についてそれぞれ評価した結果、いずれも改善が見られたと報告されています。

心理的効果

心理的効果は、POMS(複数の項目のアンケート)、フェイススケール(笑顔から泣き顔までの絵で気分を表現)、GDS(うつ状態の評価方法)の3つの方法で評価されました。その結果、気分が向上したり、活気が出たり、「うつ」の改善効果が見られました。

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(出所)産総研「世界一の癒し効果、アザラシ型ロボット「パロ」、いよいよ実用化(2017年9月25日

生理的効果

生理的効果は、尿検査によるホルモンの測定にて評価されました。その結果、パロとの触れ合いが始まってから、ストレスが低減していることが分かりました。

社会的効果

社会的効果は、被験者のコミュニケーション量をビデオ撮影と介護者からのコメントによって評価しました。

その結果、高齢者同士での会話が活発になり、雰囲気が明るくなったと報告されています。また、年齢差のため共通の話題が少なかった介護者と会話が弾んだりなどの効果も見られました。

さらに、バーンアウト(燃え尽き症候群)評価により、介護者の心労の低減も確認されました。

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(出所)産総研「世界一の癒し効果、アザラシ型ロボット「パロ」、いよいよ実用化」 (2017年9月25日

さらに「アザラシ型ロボット・パロによるロボット・セラピー研究会」では、パロが人に与える多様な効果が報告されています。

例えば認知症行動障害尺度(DBD)を利用した評価では、6ヶ月以上パロを利用した利用者に大きな改善が見られる(※2)など、認知症患者への効果も報告されています

ロボットは人を癒せるか?

アニマル・セラピーと同等の効果が期待できる”メンタルコミットロボット”パロ(PARO)。2016年2月に第6回を迎えた研究会では、パロを使ったリハビリ病棟での取り組みや認知症患者への取り組みなどが報告されており、その可能性の広がりを感じさせます。

介護ロボットONLINE編集部も実物のパロに触れる機会がありましたが、画像から想像する「ぬいぐるみらしさ」は全く感じず、まるで本物の動物のような、とても生き生きとした印象を受けたことを覚えています。 今、「ロボットが人を癒やす時代」が到来しつつあるのかもしれません。

パロが気になる施設や介護家族の方は、「介護ロボット等試用貸出事業」などを利用し、一度レンタルしてみると良いでしょう。

<参考資料>

※1・2 第6回アザラシ型ロボット・パロによるロボット・セラピー研究会(2016)「総合特区「岡山市介護機器貸与モデル事業」対象機器としてのパロに関する利用状況等の経過報告」 
産総研「世界一の癒し効果、アザラシ型ロボット「パロ」、いよいよ実用化」 (2017年9月25日) http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2004/pr20040917_2/pr20040917_2.html 

テクノエイド協会「福祉用具・介護ロボット実用化支援事業(平成29年度)」(2017年9月25日)

柴田崇徳, 和田一義 (日本ロボット学会誌 Vol.20 No.3, pp..246~249,2011) 「アザラシ型ロボット「パロ」によるロボット・セラピーの効果の臨床・実証実験について」