介護支援型ロボット

「ケアコラボ」で介護はもっとクリエイティブに!”利用者”中心の記録システム|ケアコラボ株式会社

「ケアコラボ」で介護はもっとクリエイティブに!”利用者”中心の記録システム|ケアコラボ株式会社

介護記録に新しい風を運ぶ介護記録システム「ケアコラボ」をご存知ですか? ICTをつかって介護記録やその共有を効率化するだけでなく、”よりクリエイティブなケアの実現”に向けて毎週(!)アップデートされ続けている「ケアコラボ」。これまでの介護記録システムが「サービス」中心であったとするなら、ケアコラボは「利用者」中心である点が最大の特徴です。まるでFacebookのようなタイムライン表示や「いいね」機能、スマホ対応で家族ともシェアできる機能ーーーこうした革新的なシステムは、販売開始から徐々に口コミで注目を集めてきました。「ケアコラボ株式会社」では、介護事業所から問い合わせが入ったら、まずテレビ電話用のヘッドセットを無料で送るのだとか。その背景には、「介護業界のICT化を促進させたい」という熱い想いがあります。これまでと違うまったく新しいケア記録システム「ケアコラボ」の魅力と、介護のICT化のこれからについて、同社 代表取締役の藤原士朗氏と、営業担当の岡部拓哉氏に話を聞いてきました。ICT活用で介護はどう変わる?メリットと今すぐICT化すべき業務ケアコラボ株式会社・営業担当の岡部拓哉氏(左)と代表取締役の藤原士朗氏(右) 現場を半年見学してわかった介護記録の課題ーーー「ケアコラボ」開発にあたって、約半年間、介護記録や介護業界について勉強されたと伺いました。そこで気づいた介護記録の問題点や課題について教えてください。ケアコラボは、ある事業所様からの依頼で開発が始まりました。開発を始める前に、介護事業所を見学して、介護記録の課題を徹底的に洗い出しました。現在行われている介護記録は、主に「紙」での記録と「介護記録ソフト」での記録の2つに分かれます。紙での記録にも介護記録ソフトでの記録にもそれぞれのよさはありますが、課題や問題点も多くありました。それぞれご説明します。記録という資産を活用しづらい紙の記録介護業界では、多くの事業所がいまだに紙を使って介護記録を行っています。紙のよいところは、記録速度がPCなどのデジタルデバイスに比べて早くできるとことと、自由度が高いところです。じつは「記録する」という点だけ見れば、紙のほうがPCなどに比べてはるかに利便性が高いのです。しかし、紙には「情報を活用しづらい」という大きな問題点があります。「Aさんの先月のトラブル、どうなったのかな」と思っても、情報をさかのぼって調べるのに時間がかかりますし、情報同士をひもづけたり分析したりするのも一苦労ですよね。介護記録は、現場の改善や改革に活用できる、いわば資産のようなもの。ただ眠らせておくにはあまりにもったいない財産です。紙の最大の課題は、そうした資産を「活用しづらい」という点にありました。請求ソフトと記録がむすびつくことの弊害「紙では情報を活用できない」という課題を解消するためには、情報を電子データ化して、検索や分析をしやすくする必要があります。介護記録をPCなどで管理する介護記録ソフトはすでに存在しましたが、調べていくうちに、既存の介護記録ソフトでは解決できない3つの問題点が浮かび上がってきました。1つめの問題点は、業務を軸にシステムが構成されていることです。既存の介護記録ソフトの多くは、介護保険請求をメインとしているため、ご利用者様ではなく、業務を軸とした構成になっています。そのため、記録する際も、「業務内容」→「ご利用者の名前」の順で選択する流れになっていることが多いです。たとえば、Aさんのバイタルを記録したいときは、まずメニューから「バイタル」を選び、そのあとに「Aさん」を選択する、という感じですね。しかし、「Aさん、先週も熱を出していたな」と思ったとき、「Aさん」→「バイタル」の順で情報をたどっていくほうが自然ですよね。つまり、記録を活用するという視点で考えると、業務ではなく「人」を中心に情報が参照できるほうが使いやすいのです。また、サービスを実施したという介護記録は介護保険請求業務に使われるため、既存の介護記録ソフトでは提供サービスごとに介護記録がひもづけられてしまうという弱点もありました。「Aさんはデイでこんなサービスを受けたみたいだけど、訪問介護ではどうなのだろう?」と思っても、サービスごとにバラバラに記録されているかぎり、Aさんのデータを探すのは困難ですよね。このように介護記録と請求業務が結びついていると、利用者様の全体像を把握するのが難しくなってしまうのです。2つめの問題点は、仕組み上、こまめなバージョンアップがしづらいことです。介護記録システムは、施設の体制や業務改善に合わせて、柔軟に変化していくことが求められます。しかし、既存システムの多くは、施設内にサーバーを立てて、そこにシステムをインストールする仕組みがとられており、これではこまめなバージョンアップができません。数年に一度のバージョンアップですむ介護保険請求システムであれば問題ありませんが、現場の変化についていかなくていはいけない介護記録システムは、サーバ設置型とは別の仕組みをとる必要があるのです。3つめの問題点は、スマートフォンに対応していないという点です。タブレットに対応しているソフトはありますが、意外とかさばるし持って移動するのも大変です。現場のICT化を進めるには、やはり扱いに慣れていて手軽なスマートフォンが一番だと感じました。スマホであれば、たとえば利用者様が食事をしているすぐそばで「よく食べている」等と記録することもできますよね。「帰ってから記録する」という手間が減り、「今、ここで記録する」ことができるのです。またスマホなら一人1台持てるので、介護職員全員がそれぞれの個人アカウントを持つということもできるでしょう。クリエイティブなケアのための「記録」さらにもう1点、我々が開発の際に心がけたことがあります。それは、「クリエイティブなケアをするための記録ソフト」にすることです。「ケアコラボ」の開発依頼をしてくださった介護事業者様から学んだことですが、「ケア」って本来、非常にクリエイティブな仕事なんですよね。利用者様の歩んできた人生や今の気持ち、人となりに沿ったケアは、とても創造的なのだと教えてもらいました。しかし、介護請求のための情報では、クリエイティブなケアに必要な情報がなかなか集まりません。介護請求に必要な情報を「実績」、クリエイティブなケアのための情報を「記録」と分けて考えたとき、私たちは「記録」を集め、活用するお手伝いがしたいと思いました。「実績」と違い、「記録」はあいまいなものであるかもしれません。「何時何分に食事介助した」だけではなく、「栗まんじゅうをあげたら笑顔になった」というのも「記録」として残せるように、これまでとはまったく違った視点から「ケアコラボ」を開発したのです。ケアコラボでできる記録とシェアーーーケアコラボでできることを教えてください。すでに申し上げたとおり、ケアコラボはケア記録に特化した介護記録システムです。請求とは切り分けているため、「クリエイティブなケア」のための記録が可能である点が特徴です。ケア記録・バイタル記録既存のシステムでは、記録がサービスごとにひもづいていることがほとんどですが、ケアコラボでは「利用者」様ごとに記録が一元化されています。利用者様ごとにタイムライン(時系列)が存在して、そこにスタッフやご家族が「記録」を投稿していくというスタイルです。まるでフェイスブックのようなタイムライン画面には、写真や「いいね!」が飛び交うケア記録は、テキストはもちろん写真や動画、PDFでも残せますし、スマホでどこからでも記録・参照が可能です。体温や血圧、食事、排せつ時間などのバイタル情報も記録できるだけでなく、それらを自動でグラフに変換することもできます。こうした記録は、申し送りなどに日常的に活用いただけます。導入していただいたある法人様からは、「朝の申し送りにかかる時間が大幅に短縮した」と好評をいただきました。ケアコラボ導入前の申し送りは、 リーダー同士が集まって、口頭で報告 各リーダーがメモをとる リーダーは現場に戻り、メモを元にメンバーに口頭で報告 各メンバーがメモをとる という流れで行っていたそうです。ところが、ケアコラボを導入してからは、「昨日の様子はケアコラボを参照してください」と伝えるだけですむことが多くなったため、口頭での報告やメモをとる時間が削減されたといいます。私も申し送りの現場に立ち会ったことがありますが、本当に5分程度で終わっていましたね。それでも、必要な情報はリーダー、メンバー全員に共有されていました。利用者の半生を記録する人生録ケアコラボの特徴的な機能として「人生録」機能があります。これは、利用者様の半生を年代ごとに記録できる機能で、これを通して会話のきっかけを探したり、個別性の高いケアに繋げたりするのにお使いいただいています。家族と介護記録がシェアできるもうひとつの特徴として、利用者様のご家族もケアコラボに参加いただける共有機能があります。あるスタッフの方に聞いたのですが、ご家族にも見ていただいていると思うと、記録する内容も変わってくるそうです。たとえば、「淡々とした記録だけでなく笑顔の写真を載せよう」とか、「ご家族の方にもわかりやすい言葉で書こう」といった意識の変化が起こっているとのことでした。事務所に徹底的に寄り添う導入支援ーーーケア記録システム「ケアコラボ」を導入する介護事業所の8~9割が、これまで紙で記録していた事業所だそうですね。そうした事業所に対して、導入の際に気をつけていることはありますか?弊社では、お問い合わせいただいたら翌日には介護事業所様へテレビ電話用のヘッドセットが届くように手配しています。もちろん、ヘッドセットは無料でプレゼントしており、検討の結果「ケアコラボを導入しない」となっても、ヘッドセットはそのまま使っていただいています。テレビ電話からはじまるICT化なぜ無料でヘッドセットをプレゼントしているかというと、テレビ電話ができる環境をあらかじめ用意しておけば、事業所がたとえ遠方であっても、疑問やトラブルにテレビ電話で我々がすぐ対応できるからです。こちらが徹底的に寄り添えば、「ケアコラボ」をはじめとするシステムやICT機器を使いこなすのはそれほど難しいことではありません。実際に、Skypeの設定からいっしょにやってきたスタッフの方が、いつの間にか施設内でケアコラボのキーパーソンになっている、なんてこともよくあります。多くの方は触れたことがないだけで、やってみればできるようになるんです。仮にケアコラボを導入しないとしても、「テレビ電話」というICTに触れていただくことで、「ICTって便利なんだな、怖くないんだな」と知ってもらえればいいなとも思っています。テレビ電話だからこそできることーーーICTへの苦手意識にも配慮しているんですね。ふだんもテレビ電話を使ってサポートすることが多いですか?関東圏内の場合は訪問することもありますが、ほとんどがテレビ電話ですね。テレビ電話を使って、まずは課題を洗い出します。その際「紙よりも早く記録したい」とか「とにかく業務を効率化したい」とおっしゃる場合は、「ケアコラボでないほうがいいかもしれませんね」というお話をすることもあります。ケアコラボの魅力は、紙よりも早く記録できるようにするところにあるわけではないからです。またテレビ電話をつかって、毎月、全国の導入法人様と意見交換会も行っています。各地の法人様が集まるなんて、普通であればなかなかできないことですよね。でもテレビ電話であれば気軽にできます。 意見交換会の様子。神奈川・山口・宮城・東京(ケアコラボ社)の4拠点が一堂に会する。左上:松友会、左下:周陽福祉会、右側:ウエル千寿会(ともに社会福祉法人)気軽にできれば続けられるし、続けられれば製品がよくなる。そして、製品がよくなれば、現場が変わっていくと思っています。介護業界のICT化を支援したいーーーテレビ電話の件もそうですが、「ケアコラボ」はもちろん、介護業界にICTを根付かせたいという思いが感じられます。そのとおりです。製品にとどまらず、介護業界のICT化支援をしていきたいと考えています。2018年2月に北海道のICT活用に関する調査結果が発表されたのですが、その調査によれば、ICT機器を活用している事業所は全体の2.1%で、「今後、導入を検討している」と回答した事業所は14.6%にとどまることがわかっています。(※) ※北海道ホームヘルプ協議会(2018年2月)「平成29年度ホームヘルプサービス ICT 機器活用実態調査報告書」(http://www.do-homehelp.jp/pdf/201804ict.pdf)よりつまり、ほとんどの事業所がICTを活用しておらず、これから活用したいと考えてもいないということですね。我々は、テレビ電話を使った徹底的なサポートスタイルはもちろん、現場の声を吸い上げて週単位でアップデートしながら製品に反映させていく開発スタイルをとおして、ICT化の成功体験を積んでいただき、苦手意識をなくしていければと思っています。ーーー今後の展開について教えてください。「ケアコラボ」では、週単位で行っているアップデートは今後も続けていきます。「ケアコラボ」などの製品展開以外にも、ICTを学ぶ介護スタッフ同士のネットワークづくりのお手伝いもしていく予定です。施設に一人でもICTに詳しい人がいれば、ICT化促進につながります。いずれは介護事業者様が主体的に我々のようなメーカーを選ぶことができるよう、さまざまな支援をしていきます。新製品「カオコラボ(仮)」の開発も予定しています。「ケアコラボ」では利用者の見える化を行いましたが、「カオコラボ」では介護スタッフの見える化が目的です。具体的には、チーム編成や人事異動を考える際、スタッフの顔と名前を見ながら決められるようなツールを想定しています。こうしたICT機器が介護現場でも少しずつ普及していくために、今後も日々の改善と現場に寄り添ったサポートを続けていきます。ケアコラボ 価格 初期費用 無料 月額利用料 800円/職員1名※職員数50名の法人の場合、月額4万円(税別) 編集部まとめある介護事業所の依頼をきっかけに開発された「ケアコラボ」。現在でも、毎週、介護事業者と二人三脚で改善・改良が行われています。「業務効率化」「生産性向上」という枠に収まらず、「より質の高いケア」にダイレクトにつながるこの新しい記録システムが、今後の介護業界のスタンダードになっていくかもしれません。<参考資料> 北海道ホームヘルプ協議会(2018年2月)「平成29年度ホームヘルプサービス ICT 機器活用実態調査報告書」(http://www.do-homehelp.jp/pdf/201804ict.pdf) ICT活用で介護はどう変わる?メリットと今すぐICT化すべき業務

自動寝返り支援ベッドで8割が「夜間の見回りが楽になった」!|フランスベッド株式会社

自動寝返り支援ベッドで8割が「夜間の見回りが楽になった」!|フランスベッド株式会社

自力で寝返りできない要介護者の褥瘡(じょくそう)予防として行われる体位変換。1回の体位変換は1~2分でも、昼夜問わず行われると介護者にとっても要介護者にとっても負担になります。フランスベッドが行った調査では、全体の9割以上の職員が体位変換に精神的負担を感じていることが明らかになりました。そんな体位変換にかかる負担を減らすために、自動で寝返りをサポートしてくれる介護ロボットがあります。それが「自動寝返り支援ベッド」です。20年以上前に発売され、その後いったん販売を停止していた「自動寝返り支援ベッド」ですが、2017年5月、熱い要望に応えて再販されることが決まりました。今回は、「自動寝返り支援ベッド」が再販されるまでの経緯やその効果について、フランスベッドの開発担当者に話を聞きました。 生産開発本部 商品開発部 メディカル開発課の長瀬史朗氏に話を伺う自動寝返り支援ベッドとは?自動寝返り支援ベッドとは、文字通り自動で寝返りをサポートしてくれるベッドです。一般的な3モーターの介護ベッドに自動寝返り機能が備わっており、ゆっくりとベッドを傾けることで体位変換を行うことができます。8割以上のスタッフが「楽になった」医療や介護の現場では、自力で寝返りがうてない方の床ずれ予防として、休みなく体位変換が行われています。ある特養様にて弊社が調べたところ、職員一人あたり日勤帯で20分、夜勤帯では100分もの時間を体位変換に費やしていることが分かりました。また単に労力や時間がかかるというだけでなく、職員の方の精神的負担にもなっていることも、アンケートから判明しました。独自のアンケートの結果、なんと全体の9割を超える職員が体位変換を負担だと感じていたのです。自動寝返り支援ベッドは、自動運転機能で24時間自動的にベッドを傾けて体圧移動してくれます。標準の自動運転モードでは、2時間ごとに右左に5度ベッドを傾けるよう設定されています。角度や傾ける速度は必要に応じて変更することも可能です。これにより、とくに夜間帯では8割以上の職員が夜間の見回りが楽になったと回答しており、精神的負担の軽減に効果があることが分かりました。ーーー自動運転モードにしておけば、職員はまったく体位変換をしなくて済むということでしょうか?24時間全く手をかけないというわけではありません。アンケートによれば、「自動寝返り支援ベッド」を導入している施設の約6割の方が、状況に応じて人の手で体位変換を行っていると回答しています。とはいえ、常に見続ける必要がないという点においては、精神的な負担は確実に減っているといえるでしょう。利用者の安眠も守る昼夜問わず行われる体位変換は、職員の方だけでなく利用者の方にとっても負担になっています。とくに夜間の体位変換は、眠っている利用者様を起こしてしまいかねません。安眠を妨げられたり寝不足になったりすると、生活リズムが乱れたり不穏になったりしてしまいます。しかし「自動寝返り支援ベッド」なら、利用者様を起こさず体位変換をすることができるのです。「自動寝返り支援ベッド」の傾ける速度は、20秒・40秒・80秒の3段階から選ぶことができるのですが、いずれも非常にゆっくり動くため、ベッドの上で寝ていても傾いていることにほとんど気づきません。弊社の調べでは、人の手による体位変換をしていたとき、すべての人が「目覚める」もしくは「ときどき目覚める」と回答していたところ、「自動寝返り支援ベッド」を導入してからは全体の4割の人が「目覚めない」と回答するようになったという結果が出ています。このように「自動寝返り支援ベッド」は、介護者・被介護者双方にとってメリットのある介護ロボットなのです。導入施設からの熱い要望で再販決定ーーー「自動寝返り支援ベッド」は、20年以上前に発売されたのち一度販売を停止し、昨年再度販売を開始しましたね。再販までの経緯を教えてください。一度目の「自動寝返り支援ベッド」販売当時は、介護保険制度が誕生したばかりのときでした。介護施設もどんどん設立され、それにともなって人もたくさん集まっていた時期です。要介護度が重い方も今ほど多くはなく、人手不足が問題視されることはありませんでした。弊社としては体位変換における課題を解決するために「自動寝返り支援ベッド」を発売しましたが、当時は「人の手でやればよいだろう」といった意見もあり、7年前に販売を停止したのです。ーーーちょっと早すぎたのかもしれないですね。確かにそうかもしれません(笑)。そうして販売停止していたところに、ある介護老人保健施設(以下、老健)から「自動寝返り支援ベッドを再販してほしい」という問い合わせが入りました。山形県内にある老健なのですが、3ヶ所運営している施設のうち、1施設だけ「自動寝返り支援ベッド」にしていたそうです。あるとき老健の担当者が、「自動寝返り支援ベッド」を導入している施設の離職率が他の2施設とくらべて明らかに低いことに気づき、「これはベッドの効果に違いない」と考え、再販の問い合わせをしてくださったとのことでした。問い合わせがあったとき、すでに自動寝返り支援ベッドの製造は中止していました。しかし担当者の熱望に応え、新たに改良版を開発することにしたのです。ーーーどのような改良がなされたのでしょうか?たくさんあるのですが、1つめは操作性です。以前のものはコントローラが複雑で操作も分かりづらい点があったので、液晶パネル式にして格段に使いやすくしました。2つめはベッドの低床化です。従来の「自動寝返り支援ベッド」は、介護ベッドとして使うにはベッドのボトム面が高く、車いすへの移乗がしづらいことがネックになって導入に至らない施設もありました。改良版ではボトム面を低くし、車いすへの移乗なども問題ない仕様になっています。3つめは寝返りしながら背上げもできるようにした点です。ご利用者様のなかには誤嚥の心配がある方もいらっしゃるので、そうした方にむけて機能を改良しています。長期的には経費削減・人材確保にも貢献ーーー実際に利用している施設からは、どのような反響がありますか?先ほどご紹介した老健の経営者様からは、「私の感触では、24時間労働のうち体位変換にまつわる仕事が4時間を占めています。それを機械に肩代わりさせれば、かなり人員をセーブできます。もしあのベッドがなければ、もう1割ほどスタッフを補充しなければならないでしょう。」というお言葉を頂いています。「自動寝返り支援ベッド」は一般的な介護ベッドに比べて割高ではありますが、人件費を考慮した場合、コストパフォーマンスに優れているのはおそらく弊社の商品でしょう。離職率の低さもそうですが、長い目で見た経費削減、人材確保という点でも評価いただいているといえます。ーーー20年前の販売当初は、「体位変換は人の手でやるべき」という意見もあったとおっしゃっていましたが、今はどうでしょうか?今でも、そのような意見をお持ちの方もいらっしゃると思います。ただある施設では、半身まひをお持ちの利用者様から「自動寝返り支援ベッドのおかげで、久しぶりにぐっすり眠れた」というお声もいただいています。人の手による体位変換が、知らず知らずのうちに利用者様にストレスを与えているケースもあるので、一度試しに使っていただきたいなと思います。 「働き方改革」にもつながる介護ロボットへーーー最後にメッセージをお願いします。「自動寝返り支援ベッド」のリリースをうったとき、非常に多くの方からお問い合せをいただきましたが、なかでも障害をお持ちのご家族がいらっしゃる方からはとても切実な問い合わせが多く寄せられました。在宅介護をされていらっしゃる方にとって、24時間行う体位変換はたいへんな作業のはずです。そこで、当初は全国の病院や介護福祉施設を対象としていた「自動寝返り支援ベッド」を、翌年1月から在宅向けにも展開することにしました。まだ「自動寝返り支援ベッド」のことをご存じないお客様にも、ぜひ良さを知っていただきたいと思っています。施設での導入を検討されている方は、単に業務負担を軽減するベッドとしてだけでなく、「働き方改革」にもつながるような介護ロボットとして、「自動寝返り支援ベッド」をとらえていただければと思います。「自動寝返り支援ベッド」は、導入してすぐ効果がわかる介護ロボットです。また長い目で見ても、非常にコストパフォーマンスに優れています。ぜひ一度デモ機を試してみてください。編集部まとめ介護ロボットは、業務の効率化や離職率の低下をもたらすことが期待されていますが、明確な費用対効果を示すには時間がかかります。その点この「自動寝返り支援ベッド」は、20年前から導入していた施設で著しい効果を挙げている数少ない介護ロボットです。介護ロボットひとつで、施設全体の離職率に大きな差が出るとは驚きでした。1回ずつの体位変換にはそれほど時間がかかりませんが、積み重なると時間も労力もかなり消耗する業務です。そこに目をつけるとは、さすがフランスベッドだと改めて感じました。十数年ぶりに再販された「自動寝返り支援ベッド」、一度使ってみてはいかがでしょうか。商品詳細(在宅用) サイズ(幅×長さ×ボトム高さ) 972mm × 2017mm × 320~660mm 背上げ角度 0~72度 脚上げ角度 0~24度 高さ調節 320~660mm(ストローク340mm) 角度 手元スイッチでの操作時:0~25度 自動運転時:0~10度 価格(在宅用 キャスター脚) 利用者負担1割:1,650円(非課税) 利用者負担2割:3,300円(非課税) 月額レンタル料:16,500円(非課税) 購入 680,000円価格(在宅用 キャスター脚) 利用者負担1割:1,782円(非課税) 利用者負担2割:3,564円(非課税) 月額レンタル料:17,820円(非課税) 購入 756,000円

ベッド内蔵型で体重も測れる「見守りケアシステムM-2」|フランスベッド株式会社

ベッド内蔵型で体重も測れる「見守りケアシステムM-2」|フランスベッド株式会社

介護ベッドをはじめ、さまざまな福祉用具の開発、レンタル事業を行っているフランスベッド株式会社。介護ロボットONLINEでは、以前にも泣き笑い たあたんや おでかけキャッチを取材しました。今回取材するのは、今注目度が急上昇している“見守り支援ロボット”。平成30年度の介護報酬改定で、見守り支援ロボットが夜勤職員配置加算の緩和条件として認められることになったのです。 「見守りケアシステムM-1・M-2」について、商品開発部の今西氏に話を伺いました。 商品開発部 今西忠之氏に話を伺う「見守りケアシステム M-1・M-2」とは?「見守りケアシステムM-2」は、ベッドご利用者様の離床動作を検知して通知するベッド内蔵型の見守りロボットです。見た目は普通の介護ベッドに見えますが、実はこちらのベッドにも「見守りケアシステムM-2」が内蔵されています。ベッド自体は通常の3モーター等の電動ベッドで、そこに追加でセンサを内蔵します。新車にオプションをつけるイメージですね。4つのセンサでベッド上の動きをキャッチ当製品の旧モデルとして、「見守りケアシステムM-1」(2013年2月発売)があります。まずは「M-1」と共通する機能をご紹介します。センサは、ベッドの足の根元に搭載されています。4ヶ所のセンサがそれぞれ重量を測ることで、人の重心を読みとっているんです。たとえば、ベッドの上で人が起き上がると重心が下の方に寄りますし、端座位(ベッドに腰かけた状態)だと左右どちらかに寄りますよね。そのように極めて正確にベッド上の人の動きをレスポンス良くキャッチすることができます。。4段階のアラート設定「見守りケアシステムM-2」では、ベッド上の人の状態を「動き出し」・「起き上がり」・「端座位」・「離床」の4段階で判断します。4段階すべてでアラートがなるわけではなく、そのうちのひとつの段階を選択していただき、その状態になったときだけアラートを発します。起き上がりから離床までの動きがゆっくりの方には「離床」モードで、起き上がったらすぐ離床するという方には「起き上がり」モードで通知してもらう、といったご利用者様の状態に合わせてカスタマイズが可能です。1度目の通知後、ご利用者様が完全に離床した状態になったら、2度目の通知がなされます。ーーー「動き出し」と寝相を間違えることは無いのでしょうか?大きな寝相に対しては、アラートが発されることもあります。ただ、「動き出し」モードを選択されたご利用者様は離床にともなうリスクが非常に高い方が多いので、「それでもいいから知らせてほしい」というニーズがありますね。ヒューマンエラーをなくす「自動見守り再開機能」現場から好評をいただいているのが、「自動見守り再開機能」です。一般的な離床センサは、ナースコールの配線を分配して設置されています。この「見守りケアシステム」シリーズも同様です。そのため、排泄介助などのたびにセンサが反応しないようにナースコールもろとも電源をオフにすることが多いのです。しかし、介助が終わったあとにオンにするのを忘れてしまい、センサもナースコールも使えないまま放置してしまうというヒューマンエラーが多発していると分かりました。当製品では、コントローラー自体に一時停止する機能を追加し、一時停止モードから10分後に自動的に電源がオンになるようにしています。また一時停止中にベッドに人が乗った場合も、自動でオンになります。 M-2における新たな新機能とは?「M-1」をさらにブラッシュアップさせたのが、2017年5月に発売した今回ご紹介する「M-2」です。主に2つの機能が追加されました。無線LAN対応でリアルタイム表示ひとつめは、通信機能を追加した点です。これにより、PC上でリアルタイムにご利用者様の状態を見守ることが可能になりました。最大20台まで一気に見守ることができるので、遠目からでも複数のご利用者様の状態をご覧いただけます。ご利用者様の表示をダブルクリックすると、個人の情報をまとめて見ることができます。アラームの履歴や体重の変化、現在の状況などが見られるこの画面は、印刷することも可能です。ニーズが多かった体重測定機能ふたつめは、体重測定機能を追加したことです。当製品をご利用いただいている事業所から、「体重も計れないのか」というお問い合わせを非常に多くいただきました。詳細な重さまで量るのは価格等の問題で難しいと考えていたのですが、「目安でも良いから知りたい」という声が多く、今回追加に至りました。体重計のような使い方に加えて、ベッド離着床時に自動で体重計測を行いますので、日々ベッドを利用するだけで1日の平均体重をベッドが6か月分記録されます。つまり、毎日の体重確認に加えて体重増減の傾向を簡単に確認することが可能なのです。現場の声を吸いあげた改良、オプション機能もその他にも、リモコンの位置を頭から足元に移動させるといった改良を行っています。またオプションとして、バイタルセンサと温湿度センサを追加することで、心拍や居室内の環境を見守ることもできるようになりました。こうした改良は、営業時代から付き合いのある事業所の方々にヒアリングし、そこで得た声を参考にしています。他社よりも「正確」「簡単」をめざしてーーー開発の背景を教えてください。弊社が「見守りケアシステムM-1」の開発を手がけはじめた当初、すでに同等の製品が他社から販売されていました。しかし市場リサーチを行った結果、「正確性」と「操作の簡単さ」に課題があるということが分かりました。取説なしでも操作できるとくに「操作の簡単さ」は、継続的にお使いいただくのに不可欠な要素です。そのため弊社では、「取扱説明書を見なくても使える」製品をめざして開発をはじめました。ーーー介護ロボットのなかには、操作が難しく持ち腐れになってしまうという話をよく聞きます。そうならないためにも、誰でも使えるように操作の面ではこだわりました。液晶に表示される問いに答えるあいだに設定が終わるようにしたり、クリックとダブルクリックだけでほとんどの操作ができるようにしたりという工夫をほどこしています。ーーーM2は厚生労働省の「モニター調査事業」でも検証されていましたね。はい、そちらの事業でも、介護職員の方から「取説を見なくても直観的に操作でき、簡単に使いこなせた」と言っていただきました。導入先からも、「使い方が分からない」という問い合わせはいただいたことがないですね。サーバーレスでランニングコスト削減もう一つ他社と大きく違うのが、サーバーをたてていないという点です。他社の同等製品は、サーバー(サービスを提供するコンピュータ)をたてて情報を集めたり、集めた情報を解析したりしています。その分高度な処理ができるケースもありますが、一方でサーバーを管理する手間がかかったり、保守費用などが発生したりすることも多いです。介護現場で働く方々はコンピュータに詳しくない方も多いので、買い切りでできるだけシンプルなシステムをご提供できるよう工夫しました。「見たら欲しくなる」見守りロボットーーー最後にメッセージをお願いします。ここまでご説明したとおり、すごく使いやすい機器になっています。ぜひ一度見ていただきたいですね。見たらたぶんほしくなると思います(笑)。弊社では全国各所にショールームをご用意しておりますので、足を運んでいただければと思います。また、介護事業所様であればデモ機をお持ちして実際にお使いいただけますので、弊社までお気軽にお問い合わせください。 発売日 2017年5 月1日(水)(見守りケアシステムM-2) 価格 オープンプライス 製造/販売 フランスベッド株式会社 問い合わせ先 03-6741-5579 (病院施設企画室) 編集部まとめ取材時には、「実は介護の現場ではそれほどバイタル情報が求められていないのでないか」「デモでお使い頂くときも取説は置いていかない」など、現場の真のニーズを捉えているゆえのいわば独自路線的なフランスベッド社ならではの姿勢が随所に見られました。見守り支援ロボットが各社で開発・販売されているなか、著しい差別化をはかるのがますます難しくなる中、あくまでユーザーファーストを貫く「見守りケアシステムM-2」は、たしかに“見たら欲しくなる”ロボットだろうと実感させられました。

測定時間が1/10に!「自分の足で歩きたい」を叶える歩行解析デバイス「AYUMI EYE」とは?

測定時間が1/10に!「自分の足で歩きたい」を叶える歩行解析デバイス「AYUMI EYE」とは?

「いつまでも自分の足で歩きたい」ーーーこれは、多くの高齢者が抱いている願いです。介護予防に力をいれるフィットネスクラブ型デイサービス「早稲田イーライフ田園調布」では、施設内での歩行トレーニングはもちろん、自宅でも自ら運動する習慣を身に着けてもらうために、さまざまな取り組みを行っています。そんな同施設で導入しているのが、歩行解析デバイス「AYUMI EYE」です。「AYUMI EYE」は、利用者の腰にベルトで装着して歩くだけで身体機能測定ができる介護ロボットです。今回は、「AYUMI EYE」を使っている施設担当者や利用者の方に、使ってみた感想や生の声を聞いてきました。 「AYUMI EYE」導入で変わったことや実際の活用方法を中心に、「AYUMI EYE」の魅力に迫ります! モジュール(写真中央)をベルトで腰に固定するだけ介護ロボットで身体機能測定の課題を解決!これまで早稲田イーライフで行ってきた身体機能測定は、厚生労働省のマニュアルに基づいたものでした。しっかり測定できる反面、下記のようなさまざまな課題も抱えていました。・測定時間が長い・スタッフや利用者の負担・リスクが大きい・再現性が低い などそうした課題を抱くデイサービスにとって、AYUMI EYEは革新的な身体機能測定ツールなのだとか。まずは早稲田イーライフ田園調布の管理者である古村さんに話を聞いてみます。簡単な測定で測定時間1/10、必要人員も削減早稲田イーライフ田園調布 管理者の古村薫平さん「これまでの身体機能測定は、利用者様一人あたり最低でも30分はかかっていました。その分測定種目も多く、利用者様の負担も大きかった。しかしAYUMI EYEを導入してから、一人あたり3分程度にまで短縮したんです」早稲田イーライフ田園調布の管理者である古村さんは、AYUMI EYEを使った身体機能測定について、「これまでとくらべて格段に手間も時間も省けるようになった」と驚きの声をあげています。AYUMI EYEの使い方は簡単。5cmほどのモジュールを利用者の腰に装着し、そのまま直線距離6~10m歩くだけです。測定は、AYUMI EYEアプリを操作するスタッフと利用者に寄り添うスタッフの2名体制で行います。これまでと比べると、測定に必要な人員数も大幅に減ったといいます。「測定時間が短縮されたことで、利用者様の休憩時間も長くとれるようになりました。スタッフと利用者様が話をする時間も増えたので、身体の状態や環境の変化について知る機会も増えましたね。」”歩行の見える化”がやる気につながるAYUMI EYEによる変化は、利用者である高齢者にも表れています。「昨日は暖かかったので、ひさしぶりに杖だけで外出したんです。そうしたら、25分も歩けたんですよ」そう嬉しそうに話すのは、同施設に半年前から通っている岡部さん(80代・女性)です。脊椎間狭窄症を患った当初は、自宅内でも歩行器がなければ歩けなかったといいます。しかし同施設に通い始めてから、メキメキ改善しました。AYUMI EYEを使って身体機能測定する古村さんと岡部さん分かりやすいレポートで結果を共有 レポート結果を見て歩行状態について話し合う「歩行速度が前に比べて変わっているわね。これは良くなっているということかしら?」AYUMI EYEによる身体機能測定後、レポート結果を見ながら古村さんと振り返ります。速度や歩幅、ふらつきなどが数値で表されるので、変化が分かりやすいのです。「歩幅が大きくなったので、進むスピードも早くなっている」という古村さんの説明に対しても「なるほどね」と納得顔です。「息子夫婦に迷惑をかけたくない」「将来的には自分の足で郵便局や銀行に行きたい」と目標を語る岡部さん。その背景には、「同居している息子夫婦に迷惑をかけたくない」という思いがあるようです。だからこそ、歩行訓練にも力が入ります。「岡部さんはご自宅でも自主的に運動されているので、改善が早いんです。ですから結果を共有するときも、“内ももをもっと鍛えたほうが良いから、自宅ではこんな運動をやってみてください”といったアドバイスもしています。」結果が分かりやすいからモチベーションにつながり、それが運動習慣につながる。このサイクルが、AYUMI EYE販売元である早稲田エルダリーヘルス事業団が提唱する“行動変容”です。早稲田エルダリーヘルスが提供するサービスとは?「弊社では、『ソーシャルサポート』『行動変容』『運動プログラム』の3つの観点から、高齢者の健康をサポートしています。」そう話すのは、早稲田エルダリーヘルス事業団・代表の筒井氏。早稲田エルダリーヘルス事業団は、早稲田大学のエルダリー・ヘルス研究所で開発された介護予防プログラムを社会に提供するために設立された企業です。 早稲田エルダリーヘルス事業団 代表の筒井祐智氏運動の習慣化が健康への鍵「しっかりした研究に基づいた運動プログラムがあっても、週に1~2回の運動ではあまり意味がない。施設に来ていないときでも運動をしてほしいという思いから、“なぜ運動をしなくてはならないか?”を知ってもらう『ソーシャルサポート』と、運動を習慣化する『行動変容』を大事にしています。」具体的には、情報誌や動画配信による啓蒙活動や、「イーロコモ手帳」という専用の手帳による継続促進を行っています。 ソーシャルサポートとして年4回発行している雑誌『welist』AYUMI EYEで運動の好サイクルをつくる「動画や雑誌で動機づけをして、手帳を使って継続化する、つまり、モチベーションをもってちゃんと運動するというサイクルを作るのが我々のサービスの本質です。AYUMI EYEは、このサイクルを自然と作ってくれる機器だと考えています。」AYUMI EYEによる身体機能測定結果のレポートは、推進力、バランス、リズムをスコア化されており、以前の測定結果と比較することができます。バランスはマップ化され、課題やそれに対応する運動も自動で提案してくれます。Wi-fi環境でプリント接続されていれば、その場でプリントアウトも可能です。結果が分かりやすいから、みんなで共有・活用できる「厚生労働省が推奨しているマニュアルや指標は、利用者にとってもスタッフにとっても分かりづらく、PT・OTでなければ説明が難しかった。しかしAYUMI EYEの指標であれば、一般のスタッフも分かりやすく説明できます。」さらに、利用者の家族やケアマネジャーとの共有にも役立ちます。AYUMI EYEの結果をケアプランに反映しているケアマネも少なくないといいます。自立支援にむけたAYUMI EYEの展開今、介護予防とともに注目を集めているのが「自立支援」です。平成30年度の介護報酬改定でも、自立支援につながる介護サービスに対する加算が引き上げられます。AYUMI EYEは、今後「自立支援」に対してもアプローチしていく予定だといいます。AYUMI EYEで加算報酬も「AYUMI EYEの結果が自立支援のエビデンスにお使いいただけたり、加算取得の一つの条件を満たすことができれば、より普及が進むと考えています。」介護予防や自立支援がすすめば、介護保険給付、ひいては医療保険給付の抑制につながります。元気に外出できれば、買い物や旅行といった購買活動も活発になります。その意味で、「いつまでも自分の足で歩く」支援は、社会貢献にもつながるのです。編集部まとめ「時間がかかる」「負担が大きい」「理解しづらい」という課題を抱えたこれまでの身体機能測定を、短時間で、簡単に、負担なくできることを実現した「AYUMI EYE」。これまでの身体機能測定からAYUMI EYEへの切り替えを経験したデイサービス利用者からは、「測定中のふらつきなどの恐怖から解放された」という評価も聞こえてきました。今後もAYUMI EYEは見せ方や機能の充実化を図りつつ、「いつまでも自分の足で歩きたい」という高齢者の願いを実現していってくれるでしょう。<取材協力>早稲田イーライフ田園調布株式会社早稲田エルダリーヘルス事業団

歩行を見える化!歩行評価インソール「PiT Care(ピットケア)」|リーフ株式会社

歩行を見える化!歩行評価インソール「PiT Care(ピットケア)」|リーフ株式会社

介護ロボット業界でもとくに注目を集める”歩行”関連ロボット。リーフ株式会社は、歩行リハビリ支援機器などを開発・販売する北九州の医療機器開発会社です。同社が新たに発売したのが、歩行評価インソール「PiT Care(ピットケア)」です。歩行訓練に特化したサービスを展開する介護施設の声を参考に開発を進めたというこの機器に関して、 PiT Care開発プロジェクトリーダー の安藤道得氏に話を伺いました。開発部 PiT Care 開発プロジェクトリーダー 安藤道得氏に話を伺った PiTCare(ピットケア)とはーーー御社には以前、 歩行リハビリ支援ツール「Tree」 について取材させていただきました。今回話を伺う「PiT Care(ピットケア)」は歩行評価インソールということですが、具体的にはどのような機器なのでしょうか?「PiT Care(ピットケア)」は、高齢者の歩行能力を簡単に測定・記録できるツールです。介護予防、介護サービス(デイサービス、デイケア)において多く採用されている、TUGテスト、歩行テスト、片脚立位テストなどに対応しています。歩行評価インソール「PiT Care(ピットケア)」ーーー特徴を教えてください。主な特徴は4つあります。一つ目の特徴は、TUGテストなどの歩行能力テストが簡単に実施でき、測定・記録が自動で行われるという点です。使い方は、まずふくらはぎに機器を装着し、次に専用のインソールを靴の中にセットするだけです。これだけで測定が簡単に実施できます。装着したところ。靴の中には専用のインソールが入っている。測定したデータは専用タブレットPCに表示され、利用者ごとに自動で記録されていきます。タブレットPCにインストールされているアプリには、レポート機能や動画機能など必要な機能ががすべて入っているので、他の機器は必要ありません。このように、1セットのツールだけで測定から記録、そしてフィードバックという一連の流れをすべてまかなえるものは当製品が初めてでしょう。二つ目の特徴は、測定結果をその場でフィードバックできるという点です。「PiT Care(ピットケア)」は、測定したデータを自動で記録するだけでなく、分析結果を分かりやすく数値化したレポートとして評価表にまとめてくれます。足跡(そくせき)などのデータを分析し、その結果を点数やアルファベットで採点したり、分析結果から今後のリハプログラムを組み立てたりすることも可能です。レポート(評価表)。総合評価が点数で表示されるなど、誰が見ても分かる工夫がされている。この機能により、これまで、専門知識のある理学療法士が手間と時間をかけて行ってきた分析やフィードバックが、すぐにかつ手軽にできるようになるのです。また、見やすいデータとともにフィードバックすることが可能なので、利用者様の満足度にもつながります。三つ目の特徴は、測定時の動画が撮れるという点です。過去動画との比較で、数値化できない変化や利用者の状態を知ることができます。高齢者の方の体力測定などは、基本的に数値としてすぐに改善が現れない場合もあります。しかし動画なら、歩き方や背筋の伸び具合などのちょっとした変化や改善を見て取ることができるので、利用者様のモチベーションのアップにもなります。4つ目の特徴は、カスタマイズ性です。「PiT Care(ピットケア)」は歩行能力を測定する機器ですが、施設様によっては、歩行テストと一緒に握力テストや体力測定などを行うことがあります。そうした場合、歩行能力測定以外のテスト結果も一緒に記録できるよう、アプリを自由にカスタマイズすることができます。また、測定結果をまとめたレポートを個別機能訓練加算の申請に使いたいという施設様の要望に応えるため、施設様にヒアリングしてそれぞれのフォーマットに最適化させていただくことも可能です。開発のきっかけーーー「PiT Care(ピットケア)」開発のきっかけを教えてください。北九州市にある 「社会福祉法人容風会 おきなの杜」という介護施設様よりご相談を受けたのがきっかけです。「おきなの杜」では以前より弊社の足圧モニタインソール「PiT」をご存知いただいており、新たに歩行訓練に特化したデイサービス「OKINA de ARUKU」を作るタイミングで、「PiT」を改良できないかとご相談いただいたのです。歩行訓練に特化したデイサービス「OKINA de ARUKU」 「PiT」は各部位の足圧や接地位置のデータを測定する主に医療現場で利用する機器なので、デイサービスにおける歩行訓練の指導で使いやすよう、測定結果に基づいて自動で歩行を評価してくれるアプリを新たに開発することにしたのです。ーーーこだわりを教えてください。一言で述べるなら、歩行の「見える化」ですね。普通であれば撮らない動画もどんどん蓄積していくことで、これまでは気づかなかった変化や、数値で現れない改善まで「見える化」させることができました。また、評価表の見やすさ・分かりやすさにもこだわっています。評価表は、タブレットPC上で確認できるのはもちろん、その場でボタン一つでプリントアウトできるので、利用者の方にも喜んでいただいています。利用施設での声ーーー反響を教えてください。「おきなの杜」のデイサービス「OKINA de ARUKU」センター長で理学療法士の原野麻央様からは、「ご利用者さまへ前回と比較した分析を加えたフィードバックが測定直後に提示できるようになり、わかりやすい説明ができるようになりました。」というお声をいただいています。また動画機能によって、数値だけでなく動画での結果が提示できているとのことでした。実際の利用シーン。動画を比較することでささいな変化にも気づくことができる。ーーー利用者の方の反応はいかがですか?同じく「OKINA de ARUKU」の原野様より、機器の装着感については「どのご利用者様からも装着が簡単で問題ないとの声をいただいています」と報告を受けています。また測定後にその場でわかりやすい結果表や動画のフィードバックすることで、次のリハビリも頑張ろうと前向きな声が聞かれるようになったとのことです。私自身も施設に出向いてヒアリングすることがありますが、その場で結果をもらって、それに基づいて的確なフィードバックがもらえるので、デイサービスに通うモチベーションが維持できるというお話を伺っています。また、施設としても「PiT Care(ピットケア)」のような介護現場においてデータエビデンスが収集・管理ができる機器を導入しているということが独自の強みとなり、介護予防や自立支援への意識が高い方、ケアマネジャーへのアピールポイントとしてご活用いただいているようです。自然に使える機器を目指してーーー最後にメッセージをお願いします。介護予防事業が開始し、今後ますます健康寿命の延伸が重要視されていく中で、「PiT Care(ピットケア)」のニーズは拡大していくはずだと考えています。開発の人間としては、自分の作った製品をより多くの人に使ってもらえるよう、今後もサービスの向上に励みたいと思っています。「介護ロボット」というと「難しそう」「使いづらそう」というイメージを抱かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、「PiT Care(ピットケア)」の特徴でもある使いやすさや分かりやすさにこだわり、違和感なく、自然に使っていただけるような製品づくりに挑戦していきます。編集部まとめ 歩行リハビリ支援ツール「Tree」 につづき、利用者の「歩き」を支援する介護ロボット開発に取り組むリーフ株式会社。介護予防や自立支援という概念が一般化してきた昨今、“歩行”の重要性はますます強調されてきています。「Tree」も「PiT Care」も、共通するのは“見える化による的確なサポートとモチベーションアップ”でしょう。介護の質が問われる今、こうしたロボット介護機器の活用が施設のブランドにもつながっていくと考えられます。

リフト式移乗機の問題を解決!床走行移乗機「ヘルパー育(はぐみ)」|キョウワアグメント株式会社

リフト式移乗機の問題を解決!床走行移乗機「ヘルパー育(はぐみ)」|キョウワアグメント株式会社

介護職員の腰痛問題が取り沙汰されてから、「ノーリフティングポリシー」にもとづいて移乗にリフトを使用する介護現場が増えています。しかし実際には、導入コストや機能性のために、リフト式移乗機がうまく活用されていないケースも少なくありません。そうした従来の移乗用リフトの課題を克服した、新しい床走行式リフトの開発を行っているのがキョウワアグメント株式会社です。2017年9月末に開催された国際福祉機器展では、床走行式リフト「ヘルパー育(はぐみ)」の改良版が展示されていました。「ヘルパー育(はぐみ)」そしてその改良型機器について、キョウワアグメント株式会社の代表 柵木貞雄氏に話を聞きました。キョウワアグメント株式会社 代表の柵木貞雄氏に話を伺う 吊り下げ型リフト式移乗機の問題解決を目指すーーー昨年、床走行式リフト「ヘルパー育(はぐみ)」の販売を開始されました。今回出展しているのは、その改良版なんですね。そうです。「ヘルパー育(はぐみ)」も一般的な移乗用リフトに比べて小型ですが、改良版ではそれをさらに小型化しています。移乗機にしてはかなり小型の「ヘルパー育(はぐみ)」改良版。ーーーまずは「ヘルパー育(はぐみ)」について教えてください。「ヘルパー育(はぐみ)」は、これまでの吊り下げ型リフト式移乗機の問題解決を目指した、新しい移乗機器です。従来の吊り下げ型リフト式移乗機には、機能性やコストなどにさまざまな課題がありました。ひとつ目は、装置が大きいため導入しづらいという問題や、導入コストが高いのに限られた場所でしか使えず共有性がないという問題です。それにたいして「ヘルパー育(はぐみ)」は小型化・床走行式にしたことで、施設内での移動が容易で、コストの面でも導入しやすくなっています。ふたつ目は、吊り下げるときの揺れが、被介助者の方に不安感や恐怖感を与えることがあるという問題です。「ヘルパー育(はぐみ)」は吊り下げ型リフトとは異なり、専用スリングをアームに引っ掛け、腰と臀部をしっかり支えるので、揺れにくく安定した姿勢での移乗が可能です。自然な体勢での移乗が可能ーーー「ヘルパー育(はぐみ)」の使い方を教えてください。基本的な使い方は展示している改良版と同じなので、実際に車いすから移乗するところをご覧いただきましょう。まずは車いすに乗った状態で、専用のスリングシートを被介助者に装着します。その後、本体のアーム部分にスリングシートを引っ掛けます。その後は、電動スイッチでアームを持ちあげることで、車いすから体全体を浮かせていきます。スリングシートを装着し、アームに引っ掛けるだけ。 後ろから見た様子。自然な座位姿勢のまま身体が持ち上がっている。 従来のリフト式移乗機にくらべ、スリングシートの装着も簡単になっています。また「ヘルパー育(はぐみ)」に関しては、座位だけでなく臥床姿勢からの移乗も可能なので、座位姿勢にする手間と負担がかかりません。開発のきっかけとなった母の言葉ーーー開発のきっかけは?私の母が体調を崩し、車いすの利用を余儀なくされたことがきっかけです。移乗の際に吊り下げ式のリフトを使用していたのですが、ある日母が「まるで荷物みたいに吊り下げられている」と言ったんですね。そこから、「もっと利用者のことを考えた機器が作れないか」と思うようになったのです。私自身、もともと自動車メーカーの開発者をしていたこともあり、「よりユーザー目線にたった移乗介助機器が作れるはずだ」と考え試行錯誤を続けた結果、「ヘルパー育(はぐみ)」の開発に至りました。ーーー開発で苦労した点を教えてください。例えばスリングシートひとつとっても、利用者が痛みを感じないように作るとなると、かなり細かい調整や設計変更が必要になります。そうしたテストを何度も繰り返し行うので、開発には時間がかかりましたね。 茨城県グローバルニッチトップ企業促進育成事業に参画もーーー御社は昨年の「茨城県グローバルニッチトップで企業促進育成事業」に参画していますね。はい。その事業を通して、現在5つの介護福祉施設で「ヘルパー育(はぐみ)」を導入いただいています。そこでは、リフトよりも小型のため手軽に使用できる点や、介護者の負担を軽減する点を評価いただいています。ーーー今後の展開について教えてください。今回展示している「ヘルパー育(はぐみ)」の改良版は、在宅での使用を見越した改良を行っています。小型化もそのひとつです。今後は、施設でも自宅でも、誰もが安全に、簡単に移乗できるような世の中にしていければと考えています。編集部まとめ移乗機器というと、天井から吊り下げるタイプのものや、そうでなくてもかなり大掛かりな装置を想像しがちです。しかし国際福祉機器展で展示されていた「ヘルパー育」の改良版は、頑張れば家の中でも使えそうなサイズでした。在宅利用に向けた更なる改良を行っていきたいという力強い言葉に期待が高まります。

車いすの概念を覆す!移乗・移動ロボット「Keipu(ケイプ)」|株式会社アイザック

車いすの概念を覆す!移乗・移動ロボット「Keipu(ケイプ)」|株式会社アイザック

介護事故の過半数を占める「転倒・転落」。その多くは移乗介助で発生しています(※)。日常生活の中で頻回に起こる移乗介助は、要介護者・介護者ともに危険とストレスの伴うものです。そんななか、転倒などの事故を減らすための全く新しい移乗・移動ロボットが開発されました。それが、今回ご紹介する「Keipu」(ケイプ)です。これまでの車いすの概念を覆すこのロボットについて、株式会社アイザックの渡辺諒氏に話を伺いました。※ よくわかる!移乗介助の事故事例について、その予防法と報告方法 より 株式会社アイザック「Keipu」担当の渡辺諒氏に話を伺う 病院と連携して開発ーーー御社について教えて下さい。当社は、医療・介護ロボットや災害対応ロボットを研究開発している会社です。医療・介護ロボットに関しては、福島県会津若松市にある一般財団法人温知会 会津中央病院と連携して研究開発を行っています。今回ご紹介する「Keipu」は後ろ乗りのコンセプトをベースに開発し、病院職員や患者様のご意見を頂きながら当社が製品化に向けて取り組んで参りました。「Keipu」とはーーー「Keipu」とはどのような介護ロボットなのでしょうか?「Keipu」とは、車いすへの移乗時に発生する負担や事故を減らすことを目的とした、新しいスタイルの移乗・移動ロボットです。「Keipu」の大きな特徴は、車いすのように背もたれが無く、バイクのように直接座面に乗り込めるスタイルを採用していることです。「Keipu」の座面をベッドの高さに合わせることで、ベッドや車椅子から直接のり移れるようになっています。これにより、車いすでの移乗で発生しがちな転倒や事故を減らすことができ、移乗介助にかかる介護者の負担を減らすこともできるのです。ベッドから「Keipu」まで、”地続き”のように移乗できる(画像:http://www.aizuk.jp/keipu.php) 二つ目の特徴は、その場で360度旋回できるという点です。そのため、電動車いすでは大きすぎて旋回できないトイレやエレーベーターなどの中でもスムーズに利用することができます。ーーーエレベーター内で方向転換している動画を拝見しました。ありがとうございます。電動車いすであれば通常、前向きに入って出るときにバックしなければいけませんが、「Keipu」は前向きに入って中で回転して、前向きに出ることができます。ーーー操作は電動車いすと同様ジョイスティックですか?そうです。ジョイスティックで前身・後退・旋回等の操作を行います。さらに、搭載されているタッチパネル式モニターでは、座面の高さ調整や5段階の速度調整も可能です。Keipu」のモニター画面。速度調整、座面の高さがタッチパネルですぐできる事前にベッドの高さなどが登録でき、ワンタッチで座面が調整される機能も。移乗介助の事故を減らすためにーーー開発のきっかけを教えてください。「Keipu」は、車いすでの移乗に潜む危険を何とかしたいという考えからスタートしています。車いすへ、もしくは車いすから移乗する際に向きを変えたり抱きかかえたりすると、事故や転倒の危険性がどうしても高くなります。そのため移乗機器や移乗リフトには、身体の向きを変えずに乗り込めるタイプのものが多いです。そうしたタイプの機器と電動車いすが一体化したようなものを作ろうというのが「Keipu」のコンセプトなのです。車いすが変わると、気持ちも変わるーーーKeipuのこだわりを教えてください。デザインにはこだわりました。「Keipu」をご利用いただいた方の中には、「 Keipuに乗ると車いすよりも目線が高くなるので、なんとなく気持ちが明るくなった」とおっしゃる方が多くいます。車いすだとどうしても立っている方に見下されているような位置関係になってしまうのですが、「Keipu」では立っている方とほぼ同じ高さになるため、心理的な負担が軽くなるのでしょう。「Keipu」に乗ったときの目線はこんな感じ。”座っている”という感覚は少ない。その他でも”福祉用具”らしさは強調しすぎず、健常者の方がお使いいただいても不自然でないようなデザインを心がけています。恐怖感が少ないから、活発になるーーー現在病院で試用運転中とのことですが、そこでの反響にはどんなものがありますか?病院での試用運転と並行して、自治体のレンタル事業にてすでに6ヶ所でお使いいただいている実績があります。そこでの反響をご紹介します。まずご紹介したいのが、これまで車いすを利用していた方のケースです。この方は、車いすでの移乗で転倒した経験があり、それ以来転倒への恐怖心から外出を控えてしまっていました。「Keipu」をご提案したところ、「これなら乗れるかもしれない」ということで使っていただいたのですが、車いすに比べ恐怖感なく使用することができたため、寝たきりのような状態が改善され、生活がとても活発になったのです。もう一つは、「Keipu」をレクリエーション的に活用している施設のケースです。先ほど申し上げたように、車いすよりも目線が高くなり明るい気持ちになる点にを特に評価していただき、ご利用者に移動の楽しみを実感してもらうのに活用しているようです。ーーー逆に、課題となるような反響はありますか?たくさんありますね。例えば、介護従事者の方が、こうした機器への移乗に慣れていない、という問題があります。介護従事者の方は、一般的に対車いすでの移乗介助を勉強されているのですが、「Keipu」のような前乗りタイプの機器への移乗介助をする機会が少ないのです。そのため、「Keipu」への移乗方法を新たに確立しなければいけないということがヒアリングから判明しました。もう一つは、価格です。電動車いすと同程度の価格で「Keipu」をご提供したいと考えているのですが、そこまでコストを下げることができていないのが現状です。ーーー価格は、介護ロボット業界全体の課題とも言えそうですね。こうした新しい機器に対する拒絶感はどうですか?たしかに、電動で動くことに対する不安を感じている方も少なくありません。病院や介護施設で使うことを想定しているので、ロボットがどれだけ安全でも、認知症の方などがついぶつかってしまったらどうするのか?などの声はあります。その点に関しては、介護ロボット自体の安全性を高めると同時に、現場の意識改革も必要だと痛感しています。「Keipu」のこれからーーー現在も試用運転中とのことですが、今後はどのように展開していく予定ですか?これまでの病院での試用運転では、利用者の声を重視して開発を進めてきました。これからはそれと同時に、介護をする側の声ももっと拾っていかなくてはと感じています。展開としては、現在もすでに一般の受注を受け付けておりますので、より多くの方に「Keipu」を知っていただき、使っていただければと考えています。そのなかで、今後も改良を続けながら実績を増やしていきたいです。生の声が「介護」を良くするーーーメッセージをお願いします。我々の一番の目的は、介護を受ける方や介護をする方々の悩みを解消できるようにものを作ることです。当社は病院と密に連携しているため比較的意見が聞き取りやすいですが、多くの介護ロボットメーカーはなかなか生の声を聞ける環境にありません。介護に携わる方もそうでない方も、ぜひ積極的に意見を発信していただき、いっしょに「本当に良いもの」を作っていければと思っています。編集部まとめ病院と連携して研究開発が進められるという強みを活かし、介護者・被介護者の声を取り入れて誕生した「Keipu」。国際福祉機器展での出展ブースは、「Keipu」に興味を持つ多くの人々で人だかりができていました。電動車いすと同程度の価格を目指しているという「Keipu」が私たちの手に届く日が待ち遠しいですね。

嚥下音を聞ける化・見える化「ごっくんチェッカー」|株式会社ハッピーリス

嚥下音を聞ける化・見える化「ごっくんチェッカー」|株式会社ハッピーリス

さまざまな種類が発売されている介護ロボット。しかし、嚥下に特化した介護ロボットはおそらく今回ご紹介するものが唯一でしょう。「ごっくんチェッカー」は、嚥下音を”聞ける化””見える化”する介護ロボットです。開発メーカーである株式会社ハッピーリスの代表取締役、吉田氏に詳しいお話を伺いました。 ハッピーリス 取締役の平井氏(左)、代表取締役の吉田氏(中央)、インターン生の大神氏(右) 集約技術のスペシャリスト|ハッピーリスってどんな会社?ーーー株式会社ハッピーリス様の会社のご紹介をお願いします。当社は、集音技術を応用したさまざまな製品を開発・販売しているメーカーです。例えば産業用の異音検査センサーは、工場内で製造中の製品が動作不良を起こす時の小さな軋み音を、騒音下であっても採取することができ、不良であることを知らせます。周りの音を一切拾わずに、必要な音だけ検知するという特殊な集音技術で、生産工場はもちろん医療機関などの分野でお使いいただいています。ーーー医療分野ではどのような製品を開発しているのですか?医療分野では、「ケアレコ」という音響機器を開発しました。「ケアレコ」は、聴診器から聞こえる体内の音を携帯電話に録音したり、通話相手に聞かせることができる機器です。販売開始後、教育の場で心音を大きな音で聞かせたいという要望があり、スピーカーとつなげるタイプも開発しました。「ごっくんチェッカー」開発の背景ーーー「ごっくんチェッカー」は嚥下音を”聞ける化””見える化”した商品です。なぜ嚥下に着目したのでしょうか?「ごっくんチェッカー」は、高齢者の摂食・嚥下障害に詳しい東京医科歯科大学の准教授である戸原 玄先生が、「ケアレコ」をお使いになったことがきっかけで開発をはじめました。戸原先生が「ケアレコ」を使いたいとおっしゃったとき、「なぜ嚥下障害の専門家が?」と疑問に思い、診療に立ち会っていろいろお話を聞いたんです。そこで初めて嚥下障害や誤嚥性肺炎などの問題を知りました。さらに1年ほど訪問診療などに同行し、介護家族の方やヘルパーさんからヒアリングした結果、誤嚥が怖くて食事介助が心理的な負担になっていることが分かってきました。そこで、嚥下音を”聞ける化”・”見える化”して、少しでも誤嚥を減らす商品が作れないかと考えるようになったんです。ごっくんチェッカーとは?ーーー「ごっくんチェッカー」とはどのような製品ですか?ごっくんチェッカーは、嚥下音、つまりモノを飲み込むときの「ごっくん」という音を聞いて、正しく飲み込めているかを確認できる機器です。ごっくん音のチェックにより、誤嚥していないか、喉頭残留がないかなどが判断できるので、安心で安全な食事介助につながります。また、嚥下障害のある方のリハビリやトレーニングにも役立ちます。「ごっくんチェッカー」で嚥下音を聞きながら、正しい嚥下の指導や効果測定が可能です。ーーー使い方を教えてください。「ごっくんチェッカー」では、音で嚥下を確認する方法、グラフで嚥下を確認する方法の2つがあります。音で嚥下を確認する方法まずは音から聞いてもらいましょう。「ごっくんチェッカー」はスピーカーアンプとセンサーの2つから成り立ちます。はじめに、ベルトでセンサーを喉元に固定します。 ベルトでセンサーを装着した状態 この状態で水を飲んでみます。何が聞こえますか?ーーーかなりはっきりと飲み込む音が聞こえました。呼吸の音もとても良く聞こえますね。はい。実は誤嚥の判断には、息の音が非常に重要なんです。人間は、何かを飲んだり食べたりしたあと、たいてい必ず息を吐きます。その音にノイズなどがないことを確認することで、正しい飲み込みかどうかを判断しているんです。ーーー正常でない飲み込みの場合、どのような音がするのでしょうか?息を吐くときに「ゴロゴロ」という音が聞こえるときは、喉頭残留の証拠です。のどに食べ物が残ってしまった状態ですね。この音が聞こえたら、咳払いを促すなどして、音が消えたことを確認します。 グラフで嚥下を確認する方法次に、嚥下を”見える化”したグラフをご覧いただきます。 飲み込み音をグラフで表した図。左上のグラフが理想的な飲み込み音を示す3つグラフがありますが、まずは左上のグラフをご覧ください。縦軸が圧力、横軸が時間を表しています。これが良い飲み込みのグラフです。ーーー短く「ごっくん」しているという感じですかね。そうです。通常、良い飲み込みは「ごっくん」が短いです。つぎに、左下の黄色と緑の矢印の波形をご覧ください。左上の波形と比べて、一回の飲み込みに時間がかかっているのが分かりますね。これは、飲み込む力が弱くなっている証拠なんです。この波形が出たら、喉の筋肉を鍛えたほうが良いといえます。最後に、右下の青色の矢印の波形をご覧ください。これを見て何か分かることはありますか?ーーー波形の形が正常のものと全く違いますね。長く圧力がかかっているんですかね。これは誤嚥の波形です。波形が減衰していないということは、気管で一定期間圧力がかかり続けているということを意味します。つまり、気管の中にモノが入っている状態を表しています。この波形がでたら誤嚥しているということなので、気管から残留物を排出させるという対処をすることになります。このように咽頭残留と誤嚥を区別して波形で”見える化”させたのは、世界的に見ても初めてのことです。食事介助だけじゃない「ごっくんチェッカー」の活用このグラフを活用して、その人の嚥下力を見たりトレーニングやリハビリに活かしたりすることもできます。これまで、嚥下力が低下している人が安全に食べられる食べ物や調理方法を知るには、医師による内視鏡検査や造影検査などをするしかありませんでした。しかし「ごっくんチェッカー」を使えば、有資格者でなくてもすぐ調べられるんです。硬さの違う食べ物を用意して、その飲み込み具合を確認することで、その人の嚥下力を知ることができ、それによって最適な食事を提供することができます。また、2014年から現在まで、浜松市リハビリテーション病院の藤島一郎先生に「ごっくんチェッカー」の検証や改良のご協力をいただき、嚥下障害のリハビリにも役立つことが立証されました。患者さんご自身に自分の飲み込み音を聞いてもらうことで、良い嚥下を学習することができるのです。ーーー自分の飲み込み音が聞こえると、やる気も出そうですね。そうですね。リハビリやトレーニングのモチベーションアップにもなりますし、食欲増進にもつながります。反復唾液嚥下テスト(RSST)をやってみた飲み込み力をチェックする方法のひとつに、反復唾液嚥下テスト(RSST)があります。これは、30秒間に唾液を飲み込み続け、その音やグラフを確認するというテストです。実際にやっていただきましょう。 実際のテスト結果。「嚥下力に問題はない」とのことで安心結果は、このようにグラフで出ます。グラフを見る限り、嚥下力に問題はないようですね。問題がある場合は、その部分が黄色や緑で表示されるようになります。 問題がある嚥下が行われた場合のグラフ例。該当箇所が色塗りされるテストによる定期的なチェックで、常に最適な食事提供や姿勢指導が可能になるため、誤嚥や窒息の予防になります。利用者の反響ーーー反響にはどのようなものがありますか?介護する方からは、誤嚥を放置してしまう心配がなくなったので、安心して食事介助にあたれると言っていただきます。また、食事介助を受ける側も自分が食べたり飲んだりした音が聞こえるため、次の一口に進みやすく、食事介助全体にリズム感が出て、スピーディになったという声も多いです。ーーー食事介助の時間や負担が軽くなり、業務負担も軽減されたということですね。その他には、食事介助支援としてではなく、コミュニケーションツールしてもお使いいただいている方もいます。「ごっくんチェッカー」は小さな音も拾い聞こえやすくするので、声が出にくい方がコミュニケーションをとるときに装着する例もあります。ごっくんチェッカーで介護業界を変えていきたいーーー「ごっくんチェッカー」の登場によって、食事介助はどのように変化していくと考えますか?まずは、食事介助の心理的・業務的負担の軽減です。次に、誤嚥による肺炎や窒息の予防が今以上に広がっていけばと考えています。また被介護者にとっても、食事介助がスムーズに進むことでこれまでよりしっかりと食事を摂ることができます。加えて、今私たちが考えているのが、「ごっくんチェッカー」を活用した介護のワークシェアリング化です。「ごっくんチェッカー」を使えば、誰もが安全に食事介助ができるようになります。これまで食事介助をしたことがない方でも、例えば昼の1時間だけ食事介助の仕事にあてるということができるのではないかと考えているのです。今、「介護」というと、排泄や入浴などの身体介護に加え、部屋の掃除や身の回りの整理整頓などの生活サポートなど、ありとあらゆる業務が含まれます。しかし、「その中の食事介助だけやります」という人がいても良いのではないかと思うんです。業務を分業化することで「介護」のハードルが下がり、「それならできそう、やってみたい」という人が増えれば、介護人材の質の向上にもつながるのではないでしょうか。そういったワークシェアリングを促進するためにも、「ごっくんチェッカー」をはじめとした介護ロボットが活用されていけば良いなと思っています。今後の展開は?他分野の介護ロボットと協力し、「ごっくんチェッカー」の活用シーンを増やしていく予定です。例えば、正しい食事姿勢を確保するために、ベッドや車いすのロボットと連携させるなどを考えています。メッセージ身体の筋肉はスポーツなどで鍛えることができますが、喉の筋肉を日常的に鍛えているという人はほとんどいません。しかし実際には、嚥下力は40代くらいからだんだん低下していきます。口から食べ物を食べるという行為は、人間の尊厳にもかかわる非常に重要な行為にもかかわらず、あまり重視されていません。嚥下力の大切さを広めるためにも、「ごっくんチェッカー」が施設や病院だけでなく、スポーツジムやカフェなど、いろんなところに設置されると良いなと思っています。 名称 ごっくんチェッカー マイクセンサー 27φ×5mm厚 アルミ/マイクケーブル1.4m スピーカー 135×100×105 mm、重量 460g (ABS) 販売価格 98,000円(税抜) 問い合わせ先 電話:03-5879-4260https://www.happyris.jp/contact/ 

新しい排泄介護の形!全自動排泄支援ロボット「ドリーマー」|アド・ロールス株式会社

新しい排泄介護の形!全自動排泄支援ロボット「ドリーマー」|アド・ロールス株式会社

排泄は人間の生活に不可欠であり、排泄介助は要介護者の尊厳にも大きくかかわります。しかし食事や入浴と違い不定期で発生するため、他の介護に比べて負担が重いのも事実です。そんな排泄介護を全自動で行ってくれる夢のような介護ロボットが、今回ご紹介する全自動排泄支援ロボット「ドリーマー」です。「ドリーマー」の開発・販売を手がけるアド・ロールス株式会社に、魅力やこだわりを伺いました。次世代オムツから全自動排泄支援ロボットへーーー御社について教えてください。アド・ロールス株式会社 常務取締役の近藤氏に話を伺う当社は、全自動排泄支援ロボットの「ドリーマー」を開発・販売している会社です。もともと次世代の介護用オムツの開発を手掛けていたのですが、介護の人手不足や排泄介助の負担に関する調査を進めていった結果、最終的に自動排泄ロボットの開発をスタートすることにしました。全自動排泄支援ロボット「ドリーマー」とは? ーーー全自動排泄支援ロボット「ドリーマー」とはどのような製品ですか? 「ドリーマー」本体(下)と専用カバーをつけたカップ(上)「ドリーマー」は、排泄介護を完全自動化した全自動排泄処理ロボットです。専用カップ付きの紙おむつを装着しスタートボタンを押せば、排泄物の吸引から洗浄、乾燥まですべて自動で行ってくれます。専用カップにセンサーが搭載されており、そこで尿か便かを判断し、約0.1秒~0.2秒後に処理を開始します。まず排泄物を吸引し、専用カップについた2つのノズルから温水が出て陰部と肛門を洗浄します。その後、温風が出て肌やカップ内を乾燥します。また、多層フィルターで24時間断続的に臭いと湿気を取り除いているので、要介護者の方はもちろん、介護者の方も臭いによる精神的負担が軽減されます。排泄物は本体に内蔵されている汚水タンクに溜まるあとは、汚水タンクに溜まった排泄物をトイレに流すだけです。タンクの処理回数は利用者の排泄量に応じて変わりますが、オムツと比較すると排泄物を見る、触れる機会が激減するというのが大きな利点でしょう。ーーー「ドリーマー」の対象はどのような方なのですか?「ドリーマー」のご利用をおすすめしているのは、要介護度で言えば4~5程度の方です。寝たきりの方や自立した排泄が困難である方、夜間や介護者不在時にオムツを使用している方を想定しています。ALS(筋萎縮性側索硬化症)や脊椎損傷等の難病、または下肢の障害をお持ちの方にもご利用いただいています。「ドリーマー」には手動スイッチがついているので、上肢が動く方などはご自分のタイミングで処理をスタートすることができます。そういった意味で、「ドリーマー」は自立支援にもつながる介護ロボットだと考えています。ーーー要介護者にとって、手動の場合も全自動の場合も排泄したあと処理まで待たされないというのは大きなメリットですね。そうなんです。介護というと、移乗介助や入浴介助、食事介助が挙げられますが、これらの介助は全てタイムリーに行うことができますよね。「朝7時に食事しましょう」とか「2日に1回入浴しましょう」といったように、必要なタイミングでの介助が可能です。しかし寝たきりの方や意思表示ができない方の排泄介助は、必要なときすぐに行うことができません。そのため不衛生さや臭いは、介護者・要介護者双方にとって大きな負担となります。また、とくに在宅で介護している場合は、夜中でも不定期の対応をしなければならず、睡眠や生活に支障が出るケースもあります。その点「ドリーマー」なら排泄直後に処理を開始してくれるため、これまで不可能だったタイムリーな排泄介助を実現します。いつでも清潔な状態が保たれるので、介護者・要介護者双方に快適さや安心を感じていただけます。特許も取得した専用カップへのこだわりーーー「ドリーマー」のこだわりを教えてください。一番のこだわりは専用カップです。専用カップに搭載しているセンサーやノズルによって排泄処理がすべて完了するのですが、専用カップは直接肌に触れるため、性能とともに快適なつけ心地の追求も不可欠でした。専用カップは柔らかすぎず固すぎない感触とフィット感のある形状を追求 実は現在の専用カップが完成するまでに、10回以上のプロトタイプを作っているんです。仙骨など褥瘡になりやすい部分をはじめとした形状への工夫、絶妙な人肌感を与えるゲルやシリコンの使用といった素材への工夫など、クオリティにはこだわっています。利用者からの反響は?ーーーすでに利用している方からの反響を教えてください。要介護者の方からは、不快感がなくなった、介護を受ける後ろめたさや羞恥心が激減したというお声を頂いています。介護者の方からは、排泄介護にかかる負担が軽減し、自分の時間や他の介護の時間に充てることができたという声を頂いています。あるASL患者のご利用者の方は、「ドリーマー」による快適さはもちろん、家族に負担をかけず、休む時間を取ってもらえるうようになったことが何よりも嬉しいとおっしゃっていました。別の要介護者の方は、「ドリーマー」を使用してから臭いを気にする必要がなくなったため、来客者を呼ぶなど社交的になったとのことでした。介護家族の方からは、訪問ヘルパーさんを呼ぶ費用が減り、コストの面でも助かっているとおっしゃっていただいています。課題と今後の展開は?ーーー反響をうけて見えてきた課題はありますか?操作性や装着の簡略化には課題を感じています。「ドリーマー」はスタートとストップの2つのボタンのみで操作していただけるので操作自体は非常に簡単なのですが、実際にカップを装着したりホースをつないだりするステップに手間どるというご意見を頂くことがあります。当社では現場まで行き利用方法をご説明したり、無期限のお試し期間を設けていますが、アタッチメントのワンタッチ化などを進め、使いやすさを追求していくつもりです。実際の操作で使うのはスタートとストップの2つのみ。非常にシンプルだまた先ほどお伝えしたとおり、「ドリーマー」は要介護度4、5の方を対象としていますが、症状や状態によってはお使いいただけないこともあります。より多くの方にお使いいただけるよう、今後はバリエーションを増やしていくことも考えています。ーーー現在は在宅での利用が多いと思いますが、施設での利用についてはどうお考えですか?実は半年ほど前から、施設からのお問合わせがとても増えているんです。夜間などの人手が薄くなる時間帯に使いたいなどのニーズが多かったため、現在「ドリーマー」が施設で有効利用できるのかのモニタリング調査を行っています。ーーーモニタリングではどういった反応がありますか?すでに評価いただいているのは、衛生状態が改善したことによる汚物感染や陰部感染の減少です。排泄物を放置せず、すぐ洗浄してくれる「ドリーマー」だからこその評価だと自負しています。また我々としても予想外だったのが、臭いの減少による労働環境の改善という観点での評価です。精神的な苦痛が軽減された結果、スタッフの定着率や満足度が向上するという反響をいただいています。ーーー逆に、施設利用ならではの課題はありますか?施設や病院では、排泄物から健康状態を判断することがあります。そのため、便の状態や量を確認できる機能を追加していくことも新たな課題として見えてきましたね。運用方法にも課題があります。「ドリーマー」を1台のみ導入している施設では、汚水タンクの洗浄や洗浄水タンクの補充などが逆に手間を増やしているというのが現状です。しかし、5台導入している施設ではそれらの業務をルーチンワークに組み込んでいるため、排泄介護の負担が軽減したという結果が出ています。「ドリーマー」運用に必要な業務を、いかに施設のオペレーションにマッチさせるかが今後の課題となりそうだと言えるでしょう。メッセージーーー「全自動」「1日1回のおむつ交換でOK」というと、「介護放棄や寝たきり増長につながるのでは」と不安を感じる方もいるようですが。自身も頻繁に現場へおもむき、操作説明やヒアリングを行うという近藤氏現在オムツを利用している要介護者にとって、オムツ以外の選択肢はほぼありません。そのため「オムツ介護が良い」と考えがちですが、はたして本当にそうなのか、一度立ち止まって考えていただきたいなと思います。私たちは、排泄物を放置せず、人の手を使わずタイムリーに処理できるほうが、要介護者の快適さや尊厳の尊重、自立支援につながるのではないかと考えています。また、介護者の方に、排泄介護に追われていた時間をコミュニケーションの時間やより人間味のあるサービスに充てていただくことで、ケア全体の質の向上にもつながればいいなと思っています。当社では無料のお試し期間を設けているので、少しでも興味のある方はまず試していただき、肌に合うか合わないか、どれくらい負担が軽減されるのか、どれくらい費用対効果があるのかなどを実感していただきたいですね。本体 ※福祉用具貸与品目 寸法 幅475mm×奥行き615mm×高さ575mm 重量 30kg 電気代 10円1日目安 使用状況によって異なります 付属品 ※特定福祉用具購入品目 品名 ・カップ・吸引用ホース・汚水タンク・サイドパッド 備考 カップと吸引用ホースは、汚れがひどくなった段階1~2年で交換をおすすめします。 消耗品 品名 専用カバー(専用紙おむつ) サイズ M・L

シャワー式だから安全、なのにしっかり温まる。介護用入浴装置「美浴」|株式会社エア・ウォーター

シャワー式だから安全、なのにしっかり温まる。介護用入浴装置「美浴」|株式会社エア・ウォーター

要介護者にとって、ADLや清潔を保つために不可欠な入浴。しかし入浴介助は、しばしば最も心的・身体的負担が大きい介助の一つに挙げられます。そんな入浴介助をサポートする機器として注目を集めているのが、介護用シャワー入浴装置「美浴(びあみ)」です。今回は エア・ウォーター株式会社の担当者に、「美浴(びあみ)」シリーズの魅力について伺いました。エア・ウォーター株式会社についてーーー御社の事業内容について教えてください。医療カンパニー 地域医療事業部の本橋氏に話を伺う 弊社は、医療用ガスのトップサプライヤーとして、高度医療から暮らしにかかわる医療まで、包括的な医療ソリューションを展開しています。手術室をはじめとする設備工事、SPDや受託滅菌などの医療サービス、医療機器、さらには在宅医療、福祉介護にも積極的に取り組んでいます。そのようななか、高齢化社会にともなってさらに福祉介護の分野を強化していこうということで、福祉介護施設の運営や福祉介護機器の製造販売を手がけるようになります。そのひとつが、快適な入浴介助を行える「美浴(びあみ)」シリーズです。 介護用シャワー入浴装置「美浴(びあみ)」とは?ーーー「美浴(びあみ)」シリーズについて教えてください。「美浴(びあみ)」シリーズは、ご自身で入浴できない患者、または高齢者施設なら高齢者の方に対し、入浴する人には心地よく快適に、介助する人には安心とゆとりのある入浴サービスを実現する超微粒子シャワー入浴装置です。入浴者は、専用のストレッチャー等で本体ドームに入り、そこからドーム内部の専用ノズルから噴霧される約300ミクロンの超微粒子シャワーにより、お湯に包まれるような入浴感を楽しめます。5分間程の入浴時間で、全身洗浄もすっきりとおこなえ、身体全体をしっかりと温めることができます。シリーズには、座ったまま入る車イス式、リクライニングチェアに座ったまま入るリクライニング式、ストレッチャー式があります。利用者の状態に合わせて3種類から選べる美浴(びあみ)シリーズの5つの特徴特徴1.シンプルな操作性 「美浴(びあみ)」シリーズの特徴は5つあります。 まず1つ目は、シンプルな操作で入浴介助が可能となるため、職員の介助負担が軽減されることです。通常、介護浴槽での入浴介助は事前準備が必要で、従来式のものは約30分前から入浴準備をします。しかし、「美浴(びあみ)」の場合は、ボタンを一回押すと自動暖気運転が開始され準備が完了し、その時間も約2分と非常に短時間です。入浴は専用ストレッチャーを本体ドームへの移動と退出する簡単な操作手順で1人の職員でおこなえます。特徴2.短時間で充実ケア 同時に洗髪・洗身が可能なため、1人あたりの入浴時間は約5分にまで短縮できる 2つ目は、短時間の入浴で、充実したケアができることです。 通常の入浴介助は、大きく「入浴」と「洗髪、身体を洗う」という行為の2つに分けられます。「美浴(びあみ)」の特徴は、その2つの行為を同時にできる点にあります。つまり、入浴しながら、介助者が同時に洗髪したり、横から手をいれて洗うことができるのです。そのため、通常1人に10~20分かかると言われている入浴介助も、「美浴(びあみ)」なら約5分、およそ1/3の時間で行えます。特徴3.清潔で安全な入浴3つ目は、常に新しいお湯を使用するため、感染等の予防に優れていることです。入浴者間の交差感染や失禁等も気にせず清潔な入浴がおこなえます。また、シャワー式の利点としては、入浴者が溺れたり誤飲したりすることもなく、安全性に優れていることも挙げられます。 特徴4.低ランニングコスト仕様 4つ目は、低ランニングコスト仕様である点です。 先ほど、お湯は常に新しいものを使用すると述べましたが、シャワーはミスト状なので、貯湯式に比べ圧倒的に使用量が少ないのです。具体的に言うと、1人あたりの1回の使用湯量はわずか約75リットルで、これは貯湯方式とくらべ約1/3です。特徴5.入浴感と保温効果超微粒子シャワーとサウナ効果で、全身ムラなく温まる 5つ目は、確かな入浴感と保温効果があることです。 日本では特に、「湯船に浸からないとお風呂に入った気がしない」という方が多くいらっしゃいますが、「美浴(びあみ)」はそういった方にも、気持ちよく快適な入浴感や保温効果を感じていただけるよう様々な工夫を行っています。美浴(びあみ)の操作方法ーーー操作についてもう少し詳しく教えてください。介助窓から効率よく的確に入浴者の身体を洗うことができるご利用者の方を専用車イスもしくはストレッチャーに乗せ、本体ドームの中に移動します。その後、操作パネルでスタートボタンを押しシャワー入浴が開始します。次に本体に付属しているハンドシャワーで同時に洗髪をおこないます。次にボディシャンプーボタンを押すと、保湿効果のあるコラーゲン配合のボディソープを含んだシャワーが噴霧されますので、本体ドームの横から手を差し入れてご利用者の身体を洗います。開始から仕上げまでは約5分です。このように一連の入浴介助を本体ドーム内でおこなえるので、各操作や動線手順も簡素化され利便性を高めることができます。 ーーー身体が隠れるので、プライバシーの面でも心理的負担が減りそうです。 貯湯式でもご利用者にタオルで隠すなどしますが、ドームの中に入る「美浴(びあみ)」シリーズは安心感が違うと言えるかもしれません。介助する側だけでなく、される側の羞恥心や心的負荷が軽減されるので、これまで裸になることに抵抗があって入浴をしたがらなかった方も、「美浴(びあみ)」シリーズなら安心してお入りいただけるという声を聞きます。 ーーー安全面はいかがですか? 入浴介助中の事故には、高温によるやけどや溺れなどの溺水事故がありますが、「美浴(びあみ)」シリーズはセンサーで自動的に温度管理をして高温と低温を遮断するセーフティー機能付きです。また、お湯を貯めないので溺れなどの事故もなく、その心配はありません。こだわりと反響 ーーー開発時のこだわりを教えて下さい。 入浴感にはこだわりました。シャワー式でもお湯に包まれているような入浴感、芯まで温まっていると感じられる工夫をしています。例えば、シャワーを出すと本体ドームはサウナ状態になりますが、そのままにしておくと天井部から水滴が落下します。せっかく温まっているのに、冷たい水滴が落ちてくると気が削がれますよね。そのようなことがないように、「美浴(びあみ)」シリーズは天井内部に水滴防止加工を施しています。 ーーー「美浴(びあみ)」シリーズを導入している施設からの反響を教えてください。 介助負担が軽減され本当に助かっているというお声が一番多いですね。運営者側からは、コスト削減につながったというご評価もいただきます。先ほどお伝えしたとおり、上下水道光熱費が減るという面ももちろんですが、入浴時間を短縮させることで、これまで入浴介助にあてていた時間を他のケアに回すことができるという面でも費用対効果を感じていただいています。今までの入浴時間を違うケアの拡充に使ったりスタッフのローテーションを変えたりすることで、ケア全体の見直しにつながっています。今後の展開とメッセージ ーーー今後の展開を教えてください。 超高齢化社会を迎え、介護は地域単位の包括ケアに向かっていっています。その流れでは、今後小規模施設向けへの需要に対した商品ラインナップが重要視されてくると考えます。 また、今後も介助負担の軽減を追求し、快適で安全性の高い商品を開発をしていきたいと考えています。 ーーー最後にメッセージをお願いします。日本国内でのシャワー式装置のシェアはまだ低く、貯湯式の入浴が多いのが現状です。しかし、事業開始した2004年当時からは市場での認知も高まり、実績からも着実にニーズは増えていると実感しています。 直近で言えば、昨今の人材不足や介護度の上昇で、「美浴(びあみ)」シリーズの特徴にご注目をいただけるようになってきました。介護機器を活用することで、介助負担の軽減や安全性を高め、また、業務の生産性の見直しを図るなど、入浴場面における改善策として「美浴(びあみ)」シリーズの商品構成が施設における課題解決に合致してきたと感じています。 以前は「シャワー式」というネーミングだけで「湯船に浸からないと満足しない」という反応が見受けられましたが、全国でデモ機による体験入浴会を始め、お客様の反応も変わってきました。実際に体感入浴をしていただくと、「美浴(びあみ)」シリーズの良さを理解していただけるからでしょう。「シャワーだけの入浴では物足りない」と感じられる方も、まずは「美浴(びあみ)」シリーズを体感していただきたいです。編集部まとめ「ぜひ一度体感入浴していただきたい」――そう強く話す本橋氏の言葉からは、「美浴(びあみ)」シリーズの”入浴感”に絶対の自信があることがうかがえます。介助負担が最も大きいものの一つである入浴介助が劇的に楽になるのはもちろん、介護を受ける側としても、安全とプライバシーに配慮された新しい入浴のカタチに期待が高まります。 製品名 リクライニング式シャワー入浴装置 NB2500 本体外寸 D2250×W1090×H1100(mm) 質量 75kg リクライニングチェアRS-06C3外寸 D1078×W615×H1110(mm) 製品名 車イス式シャワー入浴装置 RS-05 本体外寸 D1453×W991×H1155(mm) 質量 70kg フリーチェアRS-05C2外寸 D816×W562×H921~1121(mm) 製品名 ストレッチャー式シャワー入浴装置 NS5000 本体外寸 D2008×W948×H1510 質量 125kg 足踏式昇降ストレッチャーRS-10WASB-TL外寸 D2127×W680×H746~996(mm) 電動式昇降ストレッチャーRS-30WSB外寸 D2387×W660×H608~968(mm)

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