介護支援専門員(ケアマネジャー)とは?ケアマネのなり方、仕事内容、働く場所

介護ロボットONLINE編集部介護ロボットONLINE編集部

作成日2018/02/21 更新日2018/06/1429,505views


介護支援専門員(ケアマネジャー)
は、介護サービスや介護保険のスペシャリストです。ここでは、介護支援専門員のなり方や仕事内容、給料事情などについてまとめました。

  • ケアマネになりたい!
  • どうやって介護支援専門員になるの?
  • ケアマネの給料が知りたい
  • ケアマネが働く場所は?
  • ケアマネになってからも必要な研修があるらしい
こんな疑問や気になることにお答えしていきます。

介護支援専門員とは?

介護支援専門員とは、要介護(支援)者が適切な介護サービスを受けられるようサポートする介護の専門職のこと。ケアマネジャー(ケアマネージャー)とも呼ばれます。

介護支援専門員(ケアマネジャー)になるには、5年以上の実務経験を積んだのち、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することが必要です。受験手数料は都道府県によって異なりますが、だいたい7,000円~9,000円かかります。

2018年から、介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格が変更されました。まずは介護支援専門員になるまでの流れから見ていきましょう。

介護支援専門員になるには

介護支援専門員は、各都道府県が認定する公的資格です。介護支援専門員になるまでの流れは大きく4段階に分けられます。
介護支援専門員になるまでの流れ
まず、有資格者として5年以上の実地業務、もしくは生活相談員や支援相談員として5年以上の相談援助業務をします。

その後、各都道府県が実施している「介護支援専門員実務研修受講試験」を受験し、合格します。

合格したら、今度は「介護支援専門員実務研修」を修了します。

すべて修了したら、最期に各都道府県の介護支援専門員名簿に登録を行います。そこで介護支援専門員証の交付を受ければ、介護支援専門員(ケアマネジャー)として働くことができます。

ちなみに、介護支援専門員証の交付は5年ごとに更新が必要です。

介護支援専門員実務研修受講試験

介護支援専門員実務研修受講試験」とは、介護保険制度や要介護認定、居宅介護サービス計画に必要な専門知識があるかどうかを確認するための試験です。試験は都道府県が実施しており、受験費用も都道府県によって異なります。受験費用は、およそ7,000円~9,000円程度です。

受験資格

介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格はいくつかありますが、2018年以降の試験から、この受験資格が変更になりました。
介護支援専門員の受験資格
ポイントを整理すると、

  1. いままで対象だった介護等の業務やケース・ワーカーが対象外
  2. 介護職員に関しては、介護職員初任者研修、ホームヘルパー2級、実務者研修などの資格を持っている人の受験資格制度が対象外になり、介護福祉士として5年以上の実務経験が必要
となります。

合格ライン

介護支援専門員実務研修受講試験は、介護支援分野・保健医療福祉サービス分野の2つの分野にわかれています。

2017年に実施された第20回目の試験では、介護支援分野で25問、保健医療福祉サービス分野で35問が出題され、それぞれ1問1点で採点されました。

合格には、それぞれの分野で、70%以上を得点する必要があります。つまり、介護支援分野では15点、保健医療福祉サービス分野では23点をとる必要があるということです。

合格率

平成29年度の介護支援専門員実務研修受講試験の合格率は21.5%でした。例年は13~19%あたりを推移しており、試験の難易度はそれなりに高いといえます。
試験日
合格率
第15回平成24年度(2012年10月28日)
19.0%
第16回平成25年度(2013年10月13日)
15.5%
第17回平成26年度(2014年10月26日)
19.2%
第18回平成27年度(2015年10月11日)
15.6%
第19回平成28年度(2016年10月2日)
13.1%
第20回平成29年度(2017年10月8日)
21.5%

試験内容・過去問

試験内容は多岐に渡り、介護支援分野、保険医療サービス分野、福祉サービス分野に大分されます。

  • 介護支援分野
  • 保健医療サービス分野
  • 福祉サービス分野
介護支援専門員の大きな役割であるケアプランの作成には、介護サービス全般を知っている必要があるだけでなく、介護保険にも精通している必要があります。さらに、利用者や介護サービス事業者、医療機関との話し合いも発生するため、幅広い知識が求められるのです。

過去には以下のような問題が出題されています。

第19回介護支援専門員実務研修受講試験問題過去問 ( 介護支援分野 )

問:介護保険法第1条又は第2条に規定されている文言はどれか。3つ選べ。
(1)自立した日常生活
(2)要介護状態等の軽減
(3)医療との連携
(4)利用者主体
(5)介護の社会化

答え:正解は1・2・3

(1)第1条に規定されている。
(2)第2条第2項に規定されている。
(3)第2条第2項に規定されている。
(4)第1条に尊厳の保持等の規定があるが、利用者主体とは規定されていない。
(5)第1条に国民の共同連帯の規定があるが、介護の社会化とは規定されていない。

引用: 株式会社シルバー産業新聞社「ケアマネージャー試験過去問題集」HP より

介護支援専門員実務研修

介護支援専門員実務研修受講試験に合格したら、次は実務研修を受講しましょう。介護支援専門員実務研修」とは、「介護支援専門員として必要な知識、技能を有する介護支援専門員の養成を図ること」を目的とした研修です。

研修日数・期間

介護支援専門員実務研修の研修期間は「6日間で合計44時間以上」と国によって定められていますが、実際の研修期間は各都道府県によって異なります。

たとえば、東京都では15日間(87時間)の講義・演習と3日間の実習で構成されています。

研修内容

実務研修では、介護サービス計画(ケアプラン)の作成やモニタリングの実施など、ケアマネジメントの専門知識や技術を学習します。

講義などの座学だけでなく、グループワークやミニワーク、個人/グループ発表、介護サービス計画作成演習なども行います。

介護支援専門員になってから

無事に介護支援専門員の交付証を得たら、いよいよ仕事開始です。ここでは、介護支援専門員の主な仕事内容や役割、給料や求人・働く場所、介護支援専門員になってから必要な更新研修についてまとめました。

介護支援専門員の役割・仕事内容

介護支援専門員の役割は主に二つあります。

ケアプランの作成

1つ目の役割は、ケアプラン(介護サービス計画)の作成です。

ケアプランの作成には、本人や家族との面談によるインテーク、利用者の情報や面談から課題を把握・分析するアセスメントなどが必要です。ケアプランは、これによって「どのような介護サービスが、どのように受けられるのか」が決まるので、利用者本人や家族にとっては非常に重要です。

介護支援専門員は、利用者の意向を把握するのはもちろん、「隠された意向」にも気づき、スポットライトをあてなければいけません。また、「できないことのカバーする」“補完的介護”ではなく、「できることを伸ばす」“良くする介護”のためのケアプランにする必要があります。

事業者・関係機関とのサービス調整役

2つ目の役割は、サービス事業者・施設等の連絡調整です。

ケアプランが完成したら、介護サービスの提供事業者を探して手配します。事業者の選択も利用者の意向に沿うことが原則ですが、利用者側に知識や情報が乏しい場合は、介護支援専門員が代わりに選択することもあります。

時には介護保険によるサービスだけでは対応できないこともあります。そうしたケースに備え、介護保険外のサービスについても通じておく必要があるでしょう。

候補となった事業所に連絡を入れ、定員等の空きがあるかどうか確認し、サービスを調整します。事業者が決定したら、サービス担当者会議を開催します。介護支援専門員は、自らが進行役となり会議を進めていきます。

ケアマネジャーの給与・給料・手取り

厚生労働省の 平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果 によれば、ケアマネジャーの平均給与(月給)は常勤で342,440円でした。非常勤の場合は276,380円です。一般的に、額面のおよそ75~80%が手取りとなるので、常勤のケアマネジャーの平均の手取りは、274,000円前後だといえるでしょう。
ケアマネジャーの平均給与,月給
同年の他職種との比較から、ケアマネジャーは介護職員よりも給与が高く、理学療法士や作業療法士と同程度の水準だといえそうです。

詳しくは ケアマネジャーの給料ってどれくらい?平均と比較まとめ で知ることができます。

働く場所・求人

ケアマネジャーには、居宅介護支援事業所などで働く「居宅ケアマネ」と、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)などで働く「施設ケアマネ」の2種類に分けられます。

居宅ケアマネ

多くのケアマネジャーは、居宅介護支援事業所に所属することになります。居宅ケアマネは利用者の自宅を訪問し、利用者の代わりに居宅で受けられる介護サービスを紹介したり、ケアプランを作成したり、給付費を計算・請求したりします。

施設ケアマネ

たいして、施設ケアマネが所属するのは特定の施設です。そのため、施設ケアマネはその施設を利用している利用者のケアプランを作成します。施設ケアマネの多くは、介護スタッフとともに介護業務を行ったり、他の業務も兼務したりするのが一般的です。

介護支援専門員更新研修

介護支援専門員証は、5年ごとの更新が必要です。更新するためには、「介護支援専門員更新研修」を受講しなくてはいけません。介護支援専門員更新研修は、定期的な研修の機会を確保して、介護支援専門員としての知識や能力を維持することを目的としています。

介護支援専門員更新研修を受講すべきか否か、受講するとしたらどのような研修を受講すべきかなどは、更新回数などによって変わります。下記のフローチャートから確認しましょう。
介護支援専門員交付証更新フローチャート

AIがケアプラン作成?ケアマネジャーの将来性

介護支援専門員の役割の一つである「ケアプラン作成」。実は最近、AI(人工知能)を使ってケアプランを作成しようという試みがなされています。

AI によるケアプランの開発、提供を事業内容に掲げる株式会社シーディーアイは、日本初となる人工知能によるケアプラン作成の実証プロジェクトを本格的に開始しました(※)。

愛知県豊橋市でケアプラン作成を支援する人工知能の利用を開始

介護保険データを学習させた人工知能にケアプランを作成させ、ケアマネジャーが調整した上で利用者に提供し、利用者の身体状況の改善度やケアマネジャー業務の変化等を調査するとのことです。

AIの登場でケアマネは不要になるのか?

人工知能が作成したケアプランによって改善や業務負担軽減効果が見られれば、介護支援専門員(ケアマネジャー)の需要は減るのでしょうか?

現実には、それほど単純ではないと言えるでしょう。なぜなら、ケアプランは介護保険データだけでなく、本人の意向や家族の状況、地域の事情、気候の変化(気温が下がってきたから痛みが増した等)など、さまざまな条件を総合的に考慮してはじめて、最適なものとなるからです。

こうした微妙な調整をAIができるようになるには、まだまだ時間がかかると考えられます。

まとめ

介護支援専門員は、高度な知識やスキルが求められる介護の専門職です。介護の要となるケアプランは、長年の実務経験と深い見識にもとづいて作成されます。

そのため介護職員にくらべて高い給与が支払われますが、能力や知識を維持するため、更新のたびに研修をする必要があります。

また働く場所によっては、介護職員と一緒に介護業務を行う場合もあります。

AIによるケアプラン作成という新しい試みが実施されてはいるものの、今後もケアマネジャーは居宅系・施設系サービスのどちらからも必要とされるでしょう。



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