歩行を見える化!歩行評価インソール「PiT Care(ピットケア)」|リーフ株式会社

介護ロボットONLINE編集部介護ロボットONLINE編集部

作成日2017/11/08 更新日2017/11/091,152views

介護ロボット業界でもとくに注目を集める”歩行”関連ロボット。リーフ株式会社は、歩行リハビリ支援機器などを開発・販売する北九州の医療機器開発会社です。同社が新たに発売したのが、歩行評価インソール「PiT Care(ピットケア)」です。

歩行訓練に特化したサービスを展開する介護施設の声を参考に開発を進めたというこの機器に関して、 PiT Care開発プロジェクトリーダー の安藤道得氏に話を伺いました。

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開発部 PiT Care 開発プロジェクトリーダー 安藤道得氏に話を伺った

PiTCare(ピットケア)とは

ーーー御社には以前、 歩行リハビリ支援ツール「Tree」 について取材させていただきました。今回話を伺う「PiT Care(ピットケア)」は歩行評価インソールということですが、具体的にはどのような機器なのでしょうか?

「PiT Care(ピットケア)」は、高齢者の歩行能力を簡単に測定・記録できるツールです。介護予防、介護サービス(デイサービス、デイケア)において多く採用されている、TUGテスト、歩行テスト、片脚立位テストなどに対応しています。

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歩行評価インソール「PiT Care(ピットケア)」

ーーー特徴を教えてください。

主な特徴は4つあります。

一つ目の特徴は、TUGテストなどの歩行能力テストが簡単に実施でき、測定・記録が自動で行われるという点です。

使い方は、まずふくらはぎに機器を装着し、次に専用のインソールを靴の中にセットするだけです。これだけで測定が簡単に実施できます。

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装着したところ。靴の中には専用のインソールが入っている。

測定したデータは専用タブレットPCに表示され、利用者ごとに自動で記録されていきます。タブレットPCにインストールされているアプリには、レポート機能や動画機能など必要な機能ががすべて入っているので、他の機器は必要ありません。

このように、1セットのツールだけで測定から記録、そしてフィードバックという一連の流れをすべてまかなえるものは当製品が初めてでしょう。

二つ目の特徴は、測定結果をその場でフィードバックできるという点です。

「PiT Care(ピットケア)」は、測定したデータを自動で記録するだけでなく、分析結果を分かりやすく数値化したレポートとして評価表にまとめてくれます。足跡(そくせき)などのデータを分析し、その結果を点数やアルファベットで採点したり、分析結果から今後のリハプログラムを組み立てたりすることも可能です。

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レポート(評価表)。総合評価が点数で表示されるなど、誰が見ても分かる工夫がされている。

この機能により、これまで、専門知識のある理学療法士が手間と時間をかけて行ってきた分析やフィードバックが、すぐにかつ手軽にできるようになるのです。

また、見やすいデータとともにフィードバックすることが可能なので、利用者様の満足度にもつながります。

三つ目の特徴は、測定時の動画が撮れるという点です。

過去動画との比較で、数値化できない変化や利用者の状態を知ることができます。

高齢者の方の体力測定などは、基本的に数値としてすぐに改善が現れない場合もあります。しかし動画なら、歩き方や背筋の伸び具合などのちょっとした変化や改善を見て取ることができるので、利用者様のモチベーションのアップにもなります。

4つ目の特徴は、カスタマイズ性です。

「PiT Care(ピットケア)」は歩行能力を測定する機器ですが、施設様によっては、歩行テストと一緒に握力テストや体力測定などを行うことがあります。そうした場合、歩行能力測定以外のテスト結果も一緒に記録できるよう、アプリを自由にカスタマイズすることができます。

また、測定結果をまとめたレポートを個別機能訓練加算の申請に使いたいという施設様の要望に応えるため、施設様にヒアリングしてそれぞれのフォーマットに最適化させていただくことも可能です。

開発のきっかけ


ーーー「PiT Care(ピットケア)」開発のきっかけを教えてください。

北九州市にある 「社会福祉法人容風会 おきなの杜」という介護施設様よりご相談を受けたのがきっかけです。

「おきなの杜」では以前より弊社の足圧モニタインソール「PiT」をご存知いただいており、新たに歩行訓練に特化したデイサービス「OKINA de ARUKU」を作るタイミングで、「PiT」を改良できないかとご相談いただいたのです。

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歩行訓練に特化したデイサービス「OKINA de ARUKU」

「PiT」は各部位の足圧や接地位置のデータを測定する主に医療現場で利用する機器なので、デイサービスにおける歩行訓練の指導で使いやすよう、測定結果に基づいて自動で歩行を評価してくれるアプリを新たに開発することにしたのです。

ーーーこだわりを教えてください。

一言で述べるなら、歩行の「見える化」ですね。

普通であれば撮らない動画もどんどん蓄積していくことで、これまでは気づかなかった変化や、数値で現れない改善まで「見える化」させることができました。

また、評価表の見やすさ・分かりやすさにもこだわっています。評価表は、タブレットPC上で確認できるのはもちろん、その場でボタン一つでプリントアウトできるので、利用者の方にも喜んでいただいています。

利用施設での声


ーーー反響を教えてください。

「おきなの杜」のデイサービス「OKINA de ARUKU」センター長で理学療法士の原野麻央様からは、「ご利用者さまへ前回と比較した分析を加えたフィードバックが測定直後に提示できるようになり、わかりやすい説明ができるようになりました。」というお声をいただいています。
また動画機能によって、数値だけでなく動画での結果が提示できているとのことでした。

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実際の利用シーン。動画を比較することでささいな変化にも気づくことができる。

ーーー利用者の方の反応はいかがですか?

同じく「OKINA de ARUKU」の原野様より、機器の装着感については「どのご利用者様からも装着が簡単で問題ないとの声をいただいています」と報告を受けています。

また測定後にその場でわかりやすい結果表や動画のフィードバックすることで、次のリハビリも頑張ろうと前向きな声が聞かれるようになったとのことです。

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私自身も施設に出向いてヒアリングすることがありますが、その場で結果をもらって、それに基づいて的確なフィードバックがもらえるので、デイサービスに通うモチベーションが維持できるというお話を伺っています。

また、施設としても「PiT Care(ピットケア)」のような介護現場においてデータエビデンスが収集・管理ができる機器を導入しているということが独自の強みとなり、介護予防や自立支援への意識が高い方、ケアマネージャーへのアピールポイントとしてご活用いただいているようです。

自然に使える機器を目指して


ーーー最後にメッセージをお願いします。

介護予防事業が開始し、今後ますます健康寿命の延伸が重要視されていく中で、「PiT Care(ピットケア)」のニーズは拡大していくはずだと考えています。

開発の人間としては、自分の作った製品をより多くの人に使ってもらえるよう、今後もサービスの向上に励みたいと思っています。

「介護ロボット」というと「難しそう」「使いづらそう」というイメージを抱かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、「PiT Care(ピットケア)」の特徴でもある使いやすさや分かりやすさにこだわり、違和感なく、自然に使っていただけるような製品づくりに挑戦していきます。

編集部まとめ

歩行リハビリ支援ツール「Tree」 につづき、利用者の「歩き」を支援する介護ロボット開発に取り組むリーフ株式会社。介護予防や自立支援という概念が一般化してきた昨今、“歩行”の重要性はますます強調されてきています。「Tree」も「PiT Care」も、共通するのは“見える化による的確なサポートとモチベーションアップ”でしょう。介護の質が問われる今、こうしたロボット介護機器の活用が施設のブランドにもつながっていくと考えられます。





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