ページトップへ戻るボタン

赤ちゃん型ロボット
泣き笑い たあたん

商品名
泣き笑い たあたん
身長
約47cm
体重
約1.4kg
電源
単3電池×3本
本体価格
14,800円(税抜)
発売日
2017年5月
問い合わせ
フリーコール:0120-083413

製品概要

手足に触れると泣き声や笑い声をあげたりする、赤ちゃん型コミュニケーションロボット。利用者のポジティブな感情を引き出したり、行動のうながしに活用したりすることが期待できます。

赤ちゃん型ロボットで「介護される」立場から「世話する」立場へ「泣き笑い たあたん」フランスベッド株式会社

undefined
介護ベッドをはじめ、さまざまな福祉用具の開発、レンタル事業を行っているフランスベッド株式会社。認知症の方に向けた商品開発にも力を入れており、その一環として今年の5月に赤ちゃん型のコミュニケーションロボットを発売しました。なぜ赤ちゃん型なのかどのようなコミュニケーションがとれるのかどのような効果が期待できるのかなど、気になる疑問を聞いてみました。

フランスベッド株式会社ってどんな会社?

ーーー御社の事業内容について教えてください。
undefined

今回お話を伺った広報IR課 係長の梅本氏

フランスベッド株式会社は、ベッドをはじめとした家具類や、福祉用具・在宅医療機器の製造販売およびレンタルを行っている会社です。

1946年に創業後、当時はまだ珍しかったベッドを開発、発売しました。その後、高齢化社会がそれほど問題視されていなかった時代にメディカルサービス事業を立ち上げ、在宅介護用ベッドの開発販売を手がけ始めます。1983年には日本で最初に療養ベッドのレンタルを開始するなど、先駆的な事業展開を行ってきました。

現在はメディカルサービス事業とインテリア健康事業の2軸で事業展開をしています。弊社が手がけている福祉用具は、在宅用介護ベッド、車いす、自転車、歩行器など多岐に渡ります。福祉用具レンタル事業では、弊社以外の商品も幅広く扱っています。

赤ちゃん型コミュニケーションロボット「泣き笑い たあたん」とは?

ーーー「泣き笑い たあたん」について教えてください。
undefined
「泣き笑い たあたん」は、手足に触れると赤ちゃんを模したセラピー人形が泣き声や笑い声をあげたりする、赤ちゃん型コミュニケーションロボットです。

「泣き笑い たあたん」と触れ合うことによって、ご利用者、とくに認知症の方のアクティブな感情を引き出すことを目的としています。

ーーーなぜ認知症の方を対象としているのでしょうか?

「泣き笑い たあたん」自体は、認知症以外の方にもお使いいただけます。高齢者に限らず、お孫さんへご購入される方もいらっしゃいます。

認知症の方と申し上げたのは、「泣き笑い たあたん」の開発コンセプトに、「加齢や障害にかかわらず自分らしく活き活きとした生活を送る」ための専門療法である”ダイバージョナルセラピー”があるからです。

「たあたん」開発の背景ダイバージョナルセラピーとは

ーーーダイバージョナルセラピーと「たあたん」の関係について詳しく教えてください。

ダイバージョナルセラピーは、福祉先進国・オーストラリアで生まれた「老いを楽しむ」ことを軸においた考え方およびセラピーです。

認知症をもつ高齢者の方は、すでに退職されたり子どもが独立したりと日々の義務から解放された方が多いですが、その分孤立感や退屈を感じているケースがしばしばあります。コミュニケーションの機会や誰かに頼られる機会が減っていくと、認知症が助長されるという側面もあります。

また、通常は認知症が進むと安全が最優先され、「楽しむこと」は後回しにされがちですよね。ダイバージョナルセラピーではそんな「楽しみ」を重視し、個性に合った楽しみや生きがいを提供することで、QOL生活の質向上をサポートしています。

介護されるという受け身の人からお世話という行動の人へ

そのような文脈のなかで、能動的な感情を呼び起こす赤ちゃんを模した人形を使った「ドールセラピー」がオランダではじまりました。その一つとして、「泣き笑い たあたん」の前身となる「ヒーリングベイビー たあたん」が2001年に開発されます。販売開始から少しずつ出荷台数を伸ばしていることから、こういった商品にニーズがあると分かり、このたび新機能を追加した「泣き笑い たあたん」を販売するに至りました。

「ヒーリングベイビー たあたん」や「泣き笑い たあたん」との触れ合いをとおして、ご利用者の方は「介護される」という受け身の立場から「お世話をする」という立場になります。「可愛がりたい」「お世話をしてあげたい」といった気持ちが、よりポジティブな感情を引き出していくのです。

「泣き笑い たあたん」を抱っこしてみた

ーーーどこを触ると反応するのでしょうか?
undefined
手を触ると泣き、足を触ると笑います。機能はこの2つだけです。

ーーーおしゃべりできたほうがコミュニケーションが弾みそうですが…。

実は、機能を「泣き声・笑い声」に限定したところもポイントのひとつなんです。

例えば、もしご利用者の方が「たあたん」のおしゃべりする内容を理解できなかった場合、混乱してかえって逆効果になってしまいますよね。でも、泣くだけ・笑うだけであれば、ご利用者の方は自分の過去の記憶や想像を自由にふくらませることができるんです。

ーーー確かに、「どうしたのかな」と考えたり話し合ったりするきっかけになりそうです。実際抱っこすると、「抱っこしている感」がありますね。

高齢者の方でも抱きやすいよう、重量は約1.4kgと本物の赤ちゃんより軽く作ってありますが、頭部とお尻の部分を重くしたりと、本物らしさを追求しています。抱っこが難しい方は、膝に乗せていただくこともできます。また、泣き声や笑い声には本物の赤ちゃんの声を使用しています。

認知症にはいろんなことを混合するといった症状がありますが、それでも「泣き笑い たあたん」を放り投げてしまうことはほとんどないと聞いています。これも、「赤ちゃん」という存在が関係しているのかもしれませんね。

介護従事者の気分改善もモニター調査で分かったこととは

ーーー発売前にモニター調査(※1)をされていますね。結果について教えていただけますか?

約1ヶ月間のモニター調査の結果、「泣き笑い たあたん」使用後のご利用者の気分にさまざまな改善が見られました。「泣き笑い たあたん」をご利用者様に手渡すとパッと表情が明るくなり、職員ではなかなか引き出すことが出来ない笑顔になりました。また、徘徊やおむついじり等の周辺症状が落ち着き、「泣き笑い たあたん」を寝かしつけるためにティッシュの箱を枕としてあてがったりするなど、行動にも変化が見られました。
undefined

フランスベッドホールディングス株式会社 ニュースリリースより

さらに、私どもとしても予想外だったのですが、ご利用者を見守る介護者の方も気分が改善したことが分かりました。ふだんなかなか笑顔を見せないご利用者が笑っている姿を見て自分も嬉しくなったという声もあり、ご利用者・介護者双方にメリットがあると言えます。

※1参考:モニター実施概要
・実施機関:特別養護老人ホーム タマビレッジ
・実施状況:同特別養護老人ホーム施設において利用者と介護職員を固定して、「泣き笑い たあたん」使用前後の気分の変化をチェックリストと記述式で記録。
・対象者:デイサービス利用者1名、入所者3名、介護職員3名 ・実施期間2017年1月12日2月9日の約1か月間 

ーーー施設の雰囲気が明るくなりそうですね。効果が期待できる認知症の方は、どの程度の重度なのでしょうか?

認知症の重度を軽度、中等度、重度と分けた場合、もっともマッチするのは中等度・重度の方です。赤ちゃんとして認識するときと人形として認識するときのどちらもありますが、前者の場合はお世話の対象として、後者の場合は回想法として有効です。

反響とこれから

ーーー実際に利用されている方からの反響はいかがですか?

undefined

施設の方からは、シンプルな機能で、職員では引き出せない明るい笑顔を引き出せる点を非常に評価いただいています。また、施設ご利用者の方への声がけのバリエーションに悩まれている若い施設職員の方からは、「泣き笑い たあたん」を話のきっかけにしたり、行動のうながしに活用したりできると好評です。

ご利用者の方には、「泣き笑い たあたん」のために洋服を作ったり歩行器に乗せて散歩に行ったりという新たなアクティビティーにつながっており、自発的な行動が見られるとのことです。ご利用者の心理状態が安定することで、職員の方の介護負担感も軽減できる可能性があります。

ーーー反響を受けて、新たな課題はありますか?

ご要望として多いのが、「一緒にお風呂に入りたい」というお声です。お風呂を嫌がるご利用者の方に対して、「たあたんと一緒に入ろう」とお声がけできれば、スムーズな入浴につながるのではというスタッフの方からご意見をいただいています。現在の「泣き笑い たあたん」は防水ではないので、バージョンアップを図るとしたら次は防水仕様にしたいですね。

ーーー最後にメッセージをお願いします。

「泣き笑い たあたん」は赤ちゃん型である点と、泣く、笑うといったシンプルな機能にした点がポイントです。「泣き笑い たあたん」をご利用者様に手渡すと、パッと表情が明るくなり、笑顔になります。

そんなご利用者様のお姿を多くの方に見て実感していただきたいと思っております。ご希望があれば、「泣き笑い たあたん」の効果的な使い方などをレクチャーいたしますので、お気軽にご相談ください。

編集部まとめ

見た目は昔ながらの赤ちゃん人形らしい「泣き笑い たあたん」。機能としては「触ると泣く笑う」の2つに限定されますが、だからこそ利用者のイマジネーションを刺激し、ポジティブな感情や「お世話してあげたい」という生きがいを導くのかもしれません。

山本氏が繰り返し述べていた「要介護者・介護者の方双方にメリットのある商品こそが良い商品」という言葉からも、「泣き笑い たあたん」が単なる人形型ロボットではなく、笑顔を生み出すことで施設全体の雰囲気を変えていく可能性を秘めていると感じました。


介護ロボットの基礎知識

  • 介護ロボットとは
  • 介護ロボット支援事業情報
  • 介護ロボットメーカー一覧
  • 自治体情報

介護ロボットONLINEのLINE

介護ロボットONLINEの無料メールマガジン