睡眠見守りセンサー「まもる~の」で介護と睡眠を見える化|ASD株式会社

介護ロボットONLINE編集部介護ロボットONLINE編集部

作成日2017/06/01 更新日2018/03/275,850views

平成27年の「介護ロボット導入促進事業補助金」の対象機器として採択された「まもる~の」は、介護施設向けの睡眠見守りセンサーです。利用者の睡眠の可視化することで、介護現場のオペレーションはどう変わるのでしょうか?「まもる~の」の開発・導入支援を担当しており、自身も睡眠改善インストラクター・睡眠健康指導士の資格を持つ海老原さんにお話を伺いました。


「眠りを見える化」すると何が良いの?まもる~のができること



「不眠に悩んでいた経験から、睡眠に興味を持つようになった」という海老原氏

ーーーまずは御社についてお聞かせください。

ASD株式会社は、本社を熊本に置くシステム・WEBアプリケーション開発を行う会社です。近年では、クラウドサービス開発などの実績をもとに、ソフトウェアとハードウェアを融合してヘルスケア事業への取り組みをスタートさせました。その第一弾として、今回の「まもる~の」を開発しています。

ーーー「まもる~の」について教えてください。

モニター本体、設置場所や好みに合わせて4色から選べる

「まもる~の」は、入床・入眠・離床がひと目で分かる睡眠見守りセンサーです。モニター本体と、マットレスの下に敷くエアバッグセンサーを組み合わせて、睡眠のモニタリングを行うことが可能です。離床センサー機能としてもお使いいただく場合は、光センサーをオプションでご用意しております。また、ナースコール中継BOXと合わせてお使いいただくことで、ナースコールと連動させることも可能です。


「まもる~の」のコンセプトは、「日常生活を侵さない自然な形でご利用者様の健康管理につながること」そして「施設様にとっても見守りに役立てていただけること」の2つです。ですので、カメラや身体に取り付けるデバイスではなく、非接触のセンサーを用いて生体情報などを取得します。

ーーー睡眠のモニタリングというと、寝ているか寝ていないかが分かるということでしょうか?

在床状態や睡眠パターンの可視化はもちろん、深い眠りか浅い眠りかというところまで判断します。睡眠状態のパターンを把握することで、介護ケアプランの設計に役立てていただくことが可能です。実際に、「まもる~の」を使って何ができるかをご覧いただきましょう。

まもる~のを使って分析してみた


データをグラフで一覧できるため、睡眠の傾向がひと目で分かる



これは、都内にある特別養護老人ホームに入居されている方の睡眠グラフの画面です。最大で6ヶ月分のデータを見ることができます。

グラフの見方を簡単にご説明しますね。横軸が時間で、縦軸が日付です。グレーがベッドにいない(不在)状態、緑がベッドの上で起きている(在床かつ覚醒)状態、青が睡眠中の状態、紫の点が離床を示しています。このグラフを見て、何か気づくことはありますか?

ーーーだいたい18時頃にベッドに入られて、その後1~2時間後ぐらいに入眠される…ですかね。

そのとおりですね。他には、20~21時台に一度起きていることが分かります。

ーーーあ、夜中の12時台にも紫の点が集中していますね。つまりベッドの上にいるけれど、目は覚めているということでしょうか?

そのとおりです。このようにデータを分析することで、「この方は夜中に必ず目が覚めているな、よく寝れていないのかな?」とか、「夜によく眠れるよう、昼寝を減らそう」といった判断ができます。

生活リズムを把握することで、介助や巡回のタイミングを計ることもできます。通常、時間を決めて定期巡回やオムツ替えを行いますが、夜間覚醒してしまっているタイミングを見計らって介助・巡回するというオペレーションに変えることで、ご利用者様に合わせたケアプランが作成できるんです。

ーーー御社ならではのこだわりはありますか?

まずは視認性です。ご覧いただいたように、睡眠データをグラフで表示し、ひと目で利用者様ごとの睡眠・離床状態が分かるよう工夫しています。専用ソフト「まもる~のステーション」では、同時に35人までモニタリングすることが可能です。


複数人の状態を1台のPCで一元管理できる



また弊社では、機器から出力されるデータをより活用して頂くために睡眠の基礎知識に関する勉強会も行っています。私自身「睡眠改善インストラクターおよび睡眠健康指導士」という資格を持っていますが、「まもる~の」で取得したデータを現場のオペレーションに有効活用していただくため、導入後のアフターケアも積極的に取り組んでいます。

ーーー現場の反応はいかがですか?

ご利用者様ごとにオペレーションの最適化することで、よい睡眠提供ができるようになったというお声を頂いています。また睡眠傾向をつかむことで、覚醒離床による転倒事故の防止につながったという活用事例もあります。

それだけでなく、人手が少なくなる夜間の時間帯においても「まもる~の」が見守りをサポートしてくれることで、介護職員の方の心的負担が軽減したという反響も多いです。

ーーーオプションの離床センサーについて教えてください。

離床センサー機能も使いたいという場合は、赤外線で動きを検知する光センサーを取り付けます。従来型の離床検知装置と同様、介護する方の動きをとらえて誤って通知してしまうという欠点はありますが、ご利用者様に合わせた設置方法と2種類のモードを使い分けることで、最適な通知機能をお選びいただくことが可能です。

施設にもよりますが、離床センサーが必要なほど離床による転倒リスクの高い方は、実は全体の2~3割程度なんです。「まもる~の」では、離床センサー機能をあえてオプションにすることで導入コストを下げています。

在宅介護でも「眠り」を見える化


ーーー今後の展開があれば教えてください。

「まもる~の」は介護施設向け商品として販売しておりますが、今後は在宅介護でもご利用いただきたいと考えています。離れた場所からでもデータをご覧いただけるよう、クラウドを活用したシステム開発にすでに取り組んでいます。同時に、より安価でご提供できるよう、コスト面での改善も重ねていきたいです。

ーーー最後に、介護職員の方や介護家族の方にメッセージをお願いします。

ちゃんと寝ることの大切さをもっと多くの方に知っていただきたいですね。睡眠状態がアルツハイマー型認知症の進行に影響を与えるという研究結果が発表されているほど、良質な睡眠は人間にとって重要なんです。「まもる~の」を導入することで眠りを見える化し、介護する側・される側双方のメリットになればと考えています。

また「まもる~の」に限らず、介護ロボットを取り入れることで業務負担を減らし、ゆとりある介護が実現できればと思います。

編集部まとめ

人の目ではなかなか気づかない睡眠の傾向がひと目で分かる「まもる~の」。睡眠状態の改善が、健康改善はもちろん業務効率化や転倒防止にまでつながることに気付かされました。個人向け「まもる~の」の販売が開始されれば、在宅介護でもこれまでより一段高いレベルの健康管理が広がっていくかもしれません。

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