2016年は30億円超え!介護ロボット市場の現状と将来予測

介護ロボットONLINE編集部介護ロボットONLINE編集部

作成日2017/08/16 更新日2018/03/273,384views


介護ロボット市場が盛り上がりを見せています。2016年、介護ロボットの市場規模は30億円を越え、ますます注目を集めました。

平成27年度の 「介護ロボット等導入支援特別事業」では52億円もの予算を充てられ、全国の施設から申請が殺到しました。そのような取り組みのおかげか、介護ロボットという言葉を耳にする機会が着実に増えてきています。しかし普及はまだまだ完全とは言えず、介護ロボット自体はあまり一般的に見られないのが現状です。

今回は、そんな介護ロボット市場規模や現状、そして将来予測をまとめました。

2016年は30億円越え!成長しつづける介護ロボット市場


介護ロボット市場は、ずばり成長傾向にあると言えます。

ミック経済研究所によると、2015年は18億円だった市場規模は、2016年に30億円強になっていることと報告されています。一年で約1.7倍の成長を見せていることからも、介護ロボット市場が順調に成長していることが伺えます。

なぜ成長傾向?介護ロボットの背景にあるもの


こうした成長の背景には何があるのでしょうか?一言で言えば、介護ロボットニーズの高まりです。介護ロボットは、2つの観点から需要が高まっています。

2025年問題の解決策として


ひとつ目は、2025年問題に対するソリューションという観点です。

2025年問題とは、いわゆる団塊の世代が75歳を迎え、およそ37.7万人もの介護人材が不足するとされる問題です。人手不足を補うために、今後ますます介護ロボットの存在感が増していくと考えられます。また、増え続ける社会保障費に対して地域包括ケアが推進されるなか、在宅や小規模施設での介護負担を軽減する介護ロボットも期待されています。


2025年問題とは

2025年以降に高齢者人口の増加によりもたらされる、医療福祉の問題の総称。2025年は「ベビーブーム世代」が後期高齢者となり、高齢者人口が約3,500万人に達すると推計される。
高齢化の進展により、2025年には保険料が現在の5000円程度から8200円程度に上昇することが見込まれているだけでなく、およそ37.7万人もの介護人材が不足するとされている。

日本の新産業として


2つめは、新産業の振興という観点です。

政府には、ロボット産業を日本の新産業として盛り上げたい考えがあります。日本におけるロボット産業についてまとめた資料「ロボット新戦略」からは、先進国や新興国におけるロボット開発・普及が急速に進む中、日本が取り残されてしまうかもしれないという危機感が読み取れます。

世界的に見ても高齢化が進んでいる課題先進国として、介護ロボット業界で先駆的な立場をとるために、日本は国をあげてさまざまな支援を行っています。

とくに「介護ロボット等導入支援特別事業」では、20万円以上の製品を対象に導入費用の全額を補助し、1施設・事業所につき上限を300万円(後に92.7万円に減額)とする大々的な助成支援を行いました。これらの支援事業が、介護ロボット市場の拡大を後押ししていることは間違いありません。

介護ロボットの開発・導入支援の例

  • 介護ロボット等導入支援特別事業(厚生労働省)
  • 介護ロボット開発等加速化事業(厚生労働省)
  • ロボット介護機器開発・導入促進事業(経済産業省)
  • ロボット介護機器導入実証事業(経済産業省)

移乗ロボットが市場牽引|特に成長している分野とは


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介護ロボットと一口に言っても、さまざまな分野、種類があります。その中でもとくに成長している分野や種類に関してまとめました。

ミック経済研究所によれば、2016年の種類別売上高の内訳は、移乗ロボット(装着型)は8億円、コミュニケーションロボットは5億8千500万円、見守りロボットが3億7千万円と報告されています。

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※画像引用:株式会社ミック経済研究所 「介護・福祉施設向けのロボットテクノロジー市場 の中期予測を発表 」(プレスリリース:2017年5月10日)

全体から見ても、移乗型ロボットと見守り・コミュニケーション型ロボットが市場を牽引していると言えそうです。

商品化されている介護ロボット例


  •  移乗支援ロボット(装着型)…マッスルスーツ/株式会社イノフィス
  •  移動支援ロボット(屋外)…ロボットアシストウォーカーRT.1 RT.2/RT.ワークス株式会社
  •  見守りロボット(施設)…EVER Relief/株式会社構造計画研究所 、 アースアイズ/アースアイズ株式会社、シルエット見守りセンサ/キング通信工業株式会社など
政府は、特に重視されるべき分野として5分野8項目を定めていますが、途中で追加された新しい分野である移動支援ロボット(屋内用)や入浴支援ロボットに関しても、今後市場が形成されていくと予測されます。

今後の動向|将来の市場規模は?



平成27年には、介護ロボットの導入支援に52億円の予算が充てられましたが、同等の支援事業は今のところ発表されていません。特別支援事業なき今、そして今後、介護ロボット市場はどうなっていくのでしょうか?

ミック経済研究所によれば、介護ロボット市場規模は2017年には51億となる見込みで、2020年には144億円になると予測されています。つまり、今後も成長を続けるということです。

さらに政府は2020年までに500億円規模にすることを目標に掲げており、経産省は2035年には4000億円市場になるとも予測しています。

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それぞれに数値の違いはありますが、いずれにしても成長市場であることは間違いなさそうです。

今後は介護報酬加算も?

国をあげて盛り上げようとしている介護ロボット市場。特別支援事業は終了しましたが、介護報酬の加算に介護ロボット導入を組み込む方針が立てられるなど、本格的な普及に向けた動きは今後も続きそうです。

《この記事の参考にさせてもらった資料》

介護ロボットの基礎知識

  • 介護ロボットとは
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  • 介護ロボットメーカー一覧
  • 自治体情報

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