自動で密封、すぐ捨てられる!自動ラップ式トイレ「ラップポン」|日本セイフティー株式会社

介護ロボットONLINE編集部介護ロボットONLINE編集部

作成日2017/06/22 更新日2018/01/151,907views

2017年6月に新商品「ラップポン・ブリオ」を発売する日本セイフティー株式会社。排泄支援機器として、経産省による平成27年度の「ロボット介護機器開発・導入促進事業」にも採択されました。

従来のポータブルトイレや、新たに広がりを見せている水洗式ポータブルトイレでもない、自動ラップ式トイレとはどんな商品なのでしょうか?ラップポン事業部の担当者に話を聞いてみました。

ラップポン開発のきっかけとは?


undefined今回お話を伺ったラップポン事業部 係長の杉森氏
undefined  取締役 常務執行役員の竹之内氏  

ーーー御社の事業概要と、自動ラップ式ポータブルトイレ開発のきっかけを教えてください。

弊社は、主に建築・土木の仮設資材や機材のレンタルを行っている会社です。建設現場の仮設トイレの賃貸や販売もしていますが、介護向けポータブルトイレは専門外でした。そんななか創業者が介護を経験し、「もっと排泄における介護が楽にならないか」と考えたのが開発のきっかけとなりました。

自動ラップ式トイレ 「ラップポン」とは?

ーーー実体験が元になっているのですね。「ラップポン」について詳しく教えてください。

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「ラップポン」は、排泄物を自動で袋に包んで、密封してくれる新しいポータブルトイレです。水を使わず、ポータブルトイレに付き物のバケツ洗浄も必要ありません。置くだけですぐ使えるという従来のポータブルトイレの手軽さに加えて、溜まっていく排泄物の処理が不要というメリットがあります。

では、実際に動かしてみましょう。
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専用凝固剤(手前左)と専用フィルムカセット(手前右)


まずは、ラップポン本体にフィルムカセットをセットします。このフィルムが排泄物を受け止め、熱圧着することで個包装化してくれます。

使用前に、専用の凝固剤を入れます。
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凝固剤の材質は再生パルプ。1袋で約60回分使える


今回はペットボトルのお水で試します。

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あとは作動スイッチを押すだけです。
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ーーー作動音がした後、中身が吸い込まれていったように見えました。

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熱圧着処理中はほとんど無音。音を気にせず使用できる



ラップ処理によって、飛び散った汚れなどもフィルムに閉じ込めてくれるんです。その後、密封のための熱圧着処理が始まります。6月に発売予定の「ラップポン・ブリオ」では熱圧着処理に約90秒かかります。
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ラップポン・ブリオ」では「処理が完了しました、トレイから袋を取り出してください」と音声案内が流れる



処理が終わると、フィルムが自動的に切り離され、ラップポン本体の下に敷かれているトレイに密封した袋が落とされます。

ーーー完全に密封されていますね。このまま捨てられるんですか?

フィルムには燃やしても有害な物質が発生しない素材を採用していますので、自治体によっては可燃物として処理いただくことができます。

ーーーありがとうございました。やはり在宅でのご利用が多いですか?

そうですね。施設でもご利用いただいていますが、在宅介護でご利用いただくほうが圧倒的に多いです。

在宅介護、特に老老介護になると、ポータブルトイレのバケツ洗浄が非常に重労働となります。その手間や負担がなくなったという反響はよくいただきます。

在宅でポータブルトイレをお使い頂くときにもう一つ問題になるのが、匂いです。お部屋に匂いがこびりついてしまうのを気にされる方が多いのですが、「ラップポン」は匂いも一緒に密封しますので、ご利用者はもちろんご家族にも喜んでいただいています。「ラップポン」で在宅介護をされている方の中には、「通常のポータブルトイレだったら、介護を続けられなかったかもしれない」とおっしゃる方もいました。

ーーー排泄物の処理は、される側の心的負担にもなりそうです。

排泄は人間の尊厳に関わるものですよね。寄せられたエピソードの中に、自分の子どもやお嫁さんにバケツ洗浄をしてもらうことに遠慮や気兼ねを感じて、つい頑なな態度になってしまうという方がいらっしゃいました。しかしラップポンを導入することで気が楽になり、とても明るく、穏やかになったそうです。そういったお話を聞くと、本当に嬉しいですね。「ラップポン」は、ご自分の排泄物を人に見られたくないという気持ちにも沿った商品になっています。

ーーーフィルムや凝固剤が必要ですが、ランニングコストはどれくらいかかるのですか?

1回につき、約50円程度ですね。これを高いと思うか安いと思うかは個人差があるので、比較検討し納得した上でご利用いただければと考えています。ご利用いただいている方のなかには、従来のポータブルトイレにかかるバケツ洗浄用の水道代や消臭剤代などに加えて、心身の負担軽減など見えないコストと比較して、「決して高くはない」とおっしゃる方もいます。

ーーー今年の6月に後継機種「ラップポン・ブリオ」を発売されます。どこが変わったのでしょうか?
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6月に発売された「ラップポン・ブリオ」


基本的なコンセプトは初代から変わっていませんが、使いやすさや安全性の面で改良を重ねています。

「ラップポン・ブリオ」は、音声ガイド機能や処理時間の表示機能が追加されています。また、これまで約120秒かかっていた処理時間を90秒まで短縮させました。

改良にあたっては、導入施設はもちろん販売店の声も吸い上げています。例えば処理時間表示機能は、処理している間に誤って袋を引っ張ってしまったという声を反映させて追加しました。

ーーー国内では、まだ自動ラップ式排泄処理ユニット自体が珍しいと思います。

そうですね。販売当初は、「ラップポン」が日本で初めての介護用自動ラップ式ポータブルトイレでした。排泄物を自動でフィルムに包むというアイディア自体は海外にありましたが、「ラップポン」のように個包装してくれるものではありませんでした。ですから開発にあたっては、密封することよりも一つ一つを切り離すことのほうが苦労したと聞いています。

私たちは、バケツ式のポータブルトイレが圧倒的シェアを占めるなかで「ラップポン」が排泄介護のひとつの選択肢になってくれればいいなと思っています。「ポータブルトイレって、手間や匂いが大変そう」というイメージから、一足先におむつの利用を始める方は少なくありません。そんな方が、「こんなポータブルトイレもあるんだ、これなら使ってみようかな」と思っていただけると嬉しいですね。

編集部まとめ

創業者自身の介護経験から生まれた「ラップポン」。購入する人の中には、「あちこち探し求めて、ようやく「ラップポン」にたどり着いたという方も多い」そうです。数こそ多くないものの、確かなニーズがあることが伺えます。

消極的選択肢としておむつを選ぶかわりに「ラップポン」を取り入れれば、利用者の自立支援にもつながるはずです。「排泄介護=大変」というイメージを覆す「ラップポン」は、介護する側にもされる側にも精神的なゆとりを与えてくれそうです。

ラップポン・ブリオ

名称
ラップポン・ブリオ
希望小売価格
92,500円(税抜)
寸法
幅480mm・奥行510mm・高さ800、830、860mm
重量
約21kg
発売日
2017年6月30日

消耗品:フィルムカセット

名称
フィルムカセット タイプ3
希望小売価格
2,000円(税抜)
容量
約60回分

消耗品:凝固剤

名称
専用凝固剤カタメルサーT3
希望小売価格
1,000円(税抜)
容量
6L(通常使用で約60回分)

ラップポン・エブリ

名称
ラップポン・エブリ
希望小売価格
92,000円(税抜)
寸法
幅565mm・奥行560mm・高さ740、770、800mm
重量
約21kg

ラップポン・エール

名称
ラップポン・エール
希望小売価格
120,000円(税抜)
寸法
幅508mm・奥行530mm・高さ830、860、890mm
重量
約25kg

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