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初めての親の介護で不幸にならないために読む「介護の基本」と「コツ」

介護ロボットONLINE編集部介護ロボットONLINE編集部

作成日2018/03/27 更新日2018/04/021,154views


あなたは、親の介護について考えたことがありますか?


「来るべき親の介護に、準備万端です!」という人はきっと少数派でしょう。多くの人は、介護が必要な状態になってはじめて、真剣に親の介護について考えだすはずです。

なかには、親の介護のために慌てて会社を辞めたり、親と同居を始めたりする人もいるでしょう。しかし、介護は子育てとは違い、ゴールのないものです。思いのほか長くかかることもじゅうぶんありえます。

そうなったときにあとから後悔しないように、今から親の介護のことを考えてみましょう。

3つの介護スタイル


介護のスタイルには、おもに3つの選択肢があります。

  1. 在宅介護
  2. 遠距離介護
  3. 施設入居
まずはそれぞれのスタイルの説明と、メリット・デメリットを見ていきましょう。

在宅介護とは

在宅介護のイラスト

自宅で介護士や家族が介護する介護スタイルです。ここでは、親と同居して介護することを指します。

在宅介護のメリット

在宅介護の最大のメリットは、要介護者が住み慣れた自宅で生活を送ることができる点でしょう。また、「これまでの恩返しとして、自ら介護したい」という方にとっても、すぐそばで見守ることのできる在宅介護はおすすめです。自ら介護する分、介護費用がかからないこともメリットとして挙げられます。

在宅介護のメリット

・「家で過ごしたい」という要介護者の希望を叶えられる
・自分で介護したい、近くで見守りたいという人にはマッチする
・自分で介護する分、介護費用がかからない

在宅介護のデメリット

一方で、在宅介護にはデメリットもあります。最大のデメリットは、介護者の精神的・肉体的負担が大きいことでしょう。介護は24時間つづく重労働です。介護保険サービスなどを上手く活用しながら、無理のない範囲で行わなければいつか破綻していしまいます。また、夜間に状態が急変した場合などの対策も必須です。

在宅介護のデメリット

・介護者に大きな精神的・肉体的負担がかかる
・緊急時の不安が大きい

質問
「介護は家族がするもの」という考え方で無理をすると、介護うつになってしまうことも!
回答
在宅介護をするにしても、全部自分でやろうとはせずに、賢く介護保険サービスを活用しよう!

遠距離介護とは

遠距離介護のイラスト

離れて暮らす高齢の親が自立した生活を送れるように、別居している家族がサポートする介護スタイルです。

遠距離介護のメリット

遠距離介護のメリットのひとつに、要介護者・介護者双方が転居しなくてすむという点が挙げられます。お互いが住み慣れた場所で生活を送れるので、その分ストレスも減るでしょう。また在宅介護と比較して、四六時中介護に直面するわけではないため、心理的な負担が少ないケースもあります。

さらに、独居の家族を遠距離介護している場合、いずれ施設への入所が必要になった際、優先的に入所できる可能性があります。

遠距離介護のメリット

・要介護者・介護者の双方とも転居せずにすむ
・施設入所の際、独居のほうが優先的に入所できる可能性がある

遠距離介護のデメリット

遠距離介護の最大のデメリットは、交通費がかかることです。遠距離介護をしている人は週末などを利用して家族の様子を見に行くことが多いですが、遠距離であればあるほど交通費がかさんでしまいます。

また、自分で介護できない分、訪問介護等の介護保険サービスを駆使する必要がでてきますが、介護保険サービスも無料ではないので、その分費用がかさみます。

遠距離介護のデメリット

・交通費がかかる
・介護費用がかかる

質問
見守りカメラなどを導入するのも遠距離介護を成功させるコツだよ!

回答
介護保険サービスをフル活用すれば、毎日ヘルパーさんに様子を見てもらう体制を作ることも可能だよ!

施設介護とは

施設介護のイラスト

親が老人ホームなどの施設に入居して介護サービスを受ける介護スタイルです。

施設介護のメリット

施設介護の最大のメリットは、介護のプロが見守ってくれる点でしょう。施設には介護士の他に看護師や医師などがいるため、万が一のときも安心です。また、自ら介護する必要がないので、介護者にとってはその分精神的な負担が軽減されるでしょう。

施設介護のメリット

・専門家に介護してもらえる
・家族の負担が軽減される

施設介護のデメリット

一方でデメリットとして、施設利用の費用の高さがあります。終身利用を前提した介護保険施設(介護保険が使える施設)は特別養護老人ホームと呼ばれていますが、こちらでも介護費の他に個室費用などがかかります。

高級有料老人ホームとなると、入居一時金だけで数千万円の支払いが発生することもあります。また、仮に高額な入居費用を支払ったとしても、その環境が要介護者に合うかどうかまでは保証されません。場合によっては、施設になじめず退所し、自宅に戻ってくることもあるのです。

施設介護のデメリット

・費用が高い
・退所してしまうこともある

質問
「施設にいれるなんてかわいそう」なんて外野の声に惑わされず、自分にとっても家族にとっても最善な方法を選ぼう!

どの介護スタイルにも、それぞれメリットとデメリットがありますね。自分の仕事や経済的状況、親の状態などを考慮して、何が最適なのかをよく考える必要があります。

とはいえ、はじめての介護では「何が分からないのか分からない」状態に陥ってしまうこともしばしばです。そこで次章からは、介護がはじまる前、はじまった後の動き方について解説していきます。

介護はどうやって始まる?

親の介護が必要だと判明するまでの流れは人それぞれですが、おもに3つのパターンに大分できます。

1.病院から始まる

救急車で運ばれたり、かかりつけ医から介護の必要性について提案をうけたりするパターンです。

2.家族の申請から始まる

「ちょっと様子がおかしいな」「いつもと違うな」と家族が気づき、病院や専門医にかかるパターンです。

3.通報から始まる

徘徊しているところを保護されたり、「子どもが財布を盗んだ」といって交番に駆け込んだりするところから介護の必要性に気づくパターンです。

介護がはじまったらすべきこと

いずれのパターンを辿ったとしても、実際に親の介護の必要性を目の前に突きつけられると、誰しも戸惑ってしまうものです。ここでは、介護が必要だと判明したあとにするべきことを解説してきます。

まずは地域包括支援センターに行く

介護がはじまったら、必ず専門家に相談しましょう。相談先としておすすめなのが地域包括支援センターです。

地域包括支援センターは各自治体に設置されており、介護に関する悩みや相談を受け付けてくれるところです。「何が分からないのか分からない」状態の人も、「介護が必要といわれたけれど、どうすればいいでしょうか?」と率直に相談してみましょう。

要介護認定をうける

次は「要介護認定」をうけましょう。在宅介護、遠距離介護、施設介護のいずれを選ぶとしても、介護サービスをうけるには「要介護認定」が必要です。「要介護認定」には申請書が必要です。申請書は市役所にもらいにいくか、市役所のホームページからダウンロードしましょう。申請は無料で、ケアマネジャーが代行して行うこともできます。

ケアプランを作成する

要介護認定が無事とれたら、次はケアプランを作成しましょう。ケアプランとは、1ヶ月の介護スケジュールのこと。ケアプランは、本人や家族と協議した上で、ケアマネジャーという人が作成してくれます。

ケアマネジャーは介護のスペシャリストで、あなたの介護生活の心強い理解者であり相談者でもあります。介護でわからないことや不安なことがあれば、ケアマネジャーに相談してみましょう。

ここまでできたら、介護保険サービスの利用が開始されます。

施設介護の場合は施設を探す

施設介護の場合は、施設を探す必要があります。施設にもたくさんの種類があるので、まずはインターネットなどで自宅付近の施設を検索してみましょう。ここでは、いくつか代表的な施設の種類を紹介します。

1.特別養護老人ホーム

1つ目は特別養護老人ホームです。 特別養護老人ホームとは、介護を必要とする65歳以上の方が入居できる公的な施設のこと。介護保険サービスの一つであるため、利用料が安く抑えられるというメリットがあります。有料老人ホームのような一時金も必要ありません。

ただし、入居要件として介護度3以上(※1)であることが定められており、誰でも入居できるわけではないという点に注意です。また利用料の安さから入居希望者が多く、なかなか入居できないケースもあります。 

※1 介護度1、2 の方も特例として入居が可能

2.介護付有料老人ホーム

2つ目は介護付き有料老人ホームです。介護付き有料老人ホームとは、介護サービスがついた高齢者向けの居住施設のこと。介護・看護スタッフが24時間体制で対応しており、食事や入浴、排せつなどの介助サービスなどをうけることができます。特別養護老人ホームのような入居条件を設けている施設はあまりなく、原則誰でも入居できます(※2)。

入居には、入居するときに支払う「入居一時金」と、月々支払う「月額料金」が必要です。ただしプランによっては、「入居一時金」なしで「月額料金」だけとするところもあります。これらの費用は、特別養護老人ホームにくらべると割高です。

※2 「介護専用型」の場合は要介護1以上の介護認定が必要

3.住宅型有料老人ホーム

3つ目は住宅型有料老人ホームです。住宅型有料老人ホームとは、生活支援サービスがついた高齢者向けの居住施設のこと。介護付き有料老人ホームとの違いは、介護サービスが外部サービス利用となる点です。

必要なサービスを自分で選択できるのが魅力ですが、介護付き有料老人ホームの介護サービス費が月額利用料に含まれているのに比べ、住宅型有料老人ホームでは月額利用料に含まれていないため、介護保険の限度額を超えると高額になるおそれがあります。

在宅介護・遠距離介護を成功させるコツ

いくら家族とはいえ、絶え間なくつづく介護は心身の負担になります。在宅介護や遠距離介護では肉体的にも精神的にも追いつけられ、介護うつになってしまう人も少なくありません。

「介護は家族がするもの」「親の介護のためには自分が犠牲になるべき」ーーこうした考え方は、持続的な介護の敵です。介護をつづけていくには、介護者が無理なく介護できる環境を整える必要があります。ここでは、在宅介護・遠距離介護を楽に、便利にするコツを教えます。

介護保険サービスはフル活用しよう

1つ目は介護保険サービスの活用です。介護保険サービスには、家に来て介助をしてくれるタイプのサービスや、施設に通ってリハビリや介助をうけられるサービス、福祉機器や住宅改修の費用を負担してくれるサービスなどがあります。

自己負担はサービス料の1~2割なので、ライフスタイルや費用と相談しながら、どんなサービスをどのようにうけるか、ケアマネジャー等と決めましょう。

介護ロボット、ICT機器を活用しよう

2つ目におすすめなのが介護ロボットやICT機器の活用です。介護ロボットというと大掛かりで高額なイメージがあるかも知れませんが、最近では個人でも購入できる価格帯のものも増えてきています。

とくにおすすめなのが、見守り支援ロボットです。要介護者の家に設置しておけば、離れた場所からでも部屋の様子を見守ることができたり、スマホアプリなどを通して声をかけたりすることができます。

ネットワークカメラのようなものからぬいぐるみのようなようなものまで多種多様なので、ニーズや好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

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介護休暇・介護休業を活用しよう

介護休暇・介護休業の説明イラスト

3つ目が 介護休暇・介護休業の活用です。介護休暇・介護休業とは、家族(義理の家族も含む)の介護のために会社を休める制度のことです。
介護休業
2週間以上にわたって介護が必要な要介護状態の家族を介護するために、通算93日間の休業期間を3回に分けて取得できます。
介護休暇
要介護状態にある家族の介護やその他の世話を行うために、1年に5日(対象家族が2人以上の場合は10日)までの休暇の取得が可能です。
介護には急な呼び出しや家族の同伴がつきものですが、そんなときに介護休業や介護休暇を利用してみましょう。

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まとめ

親の介護は突然はじまります。自分の仕事や生活で精一杯というときに「親の介護」という難問が突きつけられれば、誰しも戸惑ったり混乱したりしてしまうものです。

そんなときこそいったん冷静になって、「どんな介護をすべきか?」を考えてみましょう。一番大切なことは、介護者であるあなた自身が無理せず、余裕をもって介護にあたれることです。

そのためにも、介護保険サービスや介護ロボットなど、使えるモノは迷わず使いましょう。

「親を施設に入れるなんて」「介護は家族がするもの」といった傍観者の声に惑わされず、要介護者・介護者双方が幸せになれる介護のあり方を模索してみてください。

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