介護福祉士実務者研修で感じる、介護職の理想と現実のギャップ

藻野あまり藻野あまり

作成日2018/03/12 更新日2018/04/022,670views


こんにちは、42才、バツナシ独身、藻野あまりです。30年後の己の老後が不安で介護業界に突進、現在「介護福祉士実務者研修」の学校に通っています。

学校は4月に卒業予定で、その後はいよいよ介護士デビュー。

私はデイサービスに就職することが決まっていて、「デイサービスならコミュニケーション手段として歌謡曲をたくさん知っておくといい」という先輩介護士からのアドバイスを元に、現在、フランク永井やら岡晴夫やら芹洋子やら、1日1曲youtubeを見て就職準備を重ねているところです。

いよいよ介護デビュー!でもその前に・・・

しかし、その前に難関があります。3月に、卒業を賭けた「実技試験」が行われるのです。

この試験に合格しなければ卒業はできません。つまり、「介護福祉士実務者研修」の資格が取得できない。資格取得予定という条件で内定をいただいているので、当然就職もご破算となります。

私は絶対にこの実技試験に合格しなければならない!


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試験は、それぞれのクラスの担当の先生が被介護者役をやり、生徒がその介護をするというもので、私たちのクラスの担任の先生は身長190センチ、体重120キロです。

もう一度言います、身長190センチ、体重120キロ。これってアリですか?

他のクラスの先生は中肉中背や小柄なのに、うちのクラスだけこんな大男。ボディメカニクスなどの基礎をしっかりマスターしていれば、被介護者の体格なんて関係ないという理屈は頭ではわかります。が、沈みゆく心を止めることはできません。

転倒させたらどうしよう、腰を痛めたらどうしよう…。実技試験を前に、クラス中が重い気持ちに包まれています。

こんなとき、「介護ロボットを使えればいいのに」なんて思わずにはいられないのが正直なところです。

介護の理想と現実のギャップにびっくり

そんな愚痴を吐きつつも、学校は大好きです。他の介護学校に通ったことはないけれど、私が通っている学校はかなり素晴らしい部類ではないかと、42年間の人生と24年間の社会人生活で推測しています。教育理念や授業、先生たちの言動や態度など、ありとあらゆる部分から介護に対する情熱や志が溢れています。

学ぶうちに変わってきた「介護」のイメージ

学校に通う前の私の介護に対するイメージは、

「きつい、汚い、給料安い」といういわゆる3Kや、「誰もやりたがらないから誰でも雇ってもらえる、誰にでもできる仕事」というものでした。

そうしたイメージは、この学校で介護を学ぶうちに変化していきました。

先生方のお言葉を借りるならば、

  • 「介護は人の命を預かる仕事」
  • 「被介護者を生かすも殺すも介護士次第」
  • 「誰にでもできる仕事なんかじゃない、高度な専門知識と技術が必要な仕事」
いまは私もその通りだと思っています。

でも現実は”時給800円”

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そう思ってはいるのですが、就職のために求人票を見ると、介護士の時給って800円だったりするんですよね。800円って、スーパーのレジのパートよりも安いんです。

人の命を預かる崇高な仕事という「理想」と、時給800円という求人票の「現実」。そのギャップたるや、「時給800円で人の命は背負えない、背負いたくないよ…」とため息を漏らしてしまうのは私だけではないでしょう。

深刻化する人材不足、対策は取られているけれど…

すでにご承知の通り、介護職の賃金の低さやイメージの悪さは、深刻な人材不足を招いています。政府もこうした現状に危機感を抱き、

  • 専門職としての教育や資格を充実させる
  • キャリアプランを描きやすいようにする
  • 賃金アップ
  • 外国人労働者の受け入れ
  • 介護職のイメージアップ
など、人材不足解消のため様々な施策を実行しています。が、正直なところ、それぞれがうまくかみ合っていない印象を受けます。

たとえば、賃金アップの一環として実施される予定の「勤続10年の介護福祉士の月給8万円上乗せ」というもの。介護業界をこれまで支え、これからも引っ張っていくであろう人々の給料があがるのは素晴らしいことです。財源が豊富ならじゃんじゃんバリバリやるべきです。

でも、財源って限られてますよね。3K4Kといわれる現在の介護業界で10年以上仕事を続けられた人は、いま給料があがらなくてもすぐに離職はしないのではないか。業界に新規で入ろうとする人々の「時給800円」の絶望を解消する方が優先ではないか。

外国人労働者の受け入れについてもそうです。その施策だけを見ると本当に素晴らしい。早急に人手が確保できるし、異文化交流もきっと楽しい。でも、経験もなく言葉にも不安があるであろう外国人がすぐにできちゃう介護の仕事って何でしょう。「介護は誰にでもできる仕事」というイメージをさらに膨らませるのではないか。「介護職のイメージアップ」「専門性」という方針と矛盾を感じずにはいられません。

まとめ

どの施策も、人々の未来や幸福を考えて作られたものです。どれが悪いということはなく、むしろ、どの施策からも愛が溢れているように思えます。しかしこの愛の車輪がうまくかみ合ってまわり始めるには、まだまだ時間がかかるのかもしれません。

その期間をどう過ごしていくのか。

私としては「介護ロボットによるイメージアップ大作戦」を熱く語りたいところですが、長くなりそうなのでこの話はまた今度、機会があれば(笑)

とりあえずいまの自分にできることは実技試験に合格して介護士デビューすることでしょうか。ここまで勉強してきて、介護への情熱もあるのに、実技試験不合格で退校とか本気でシャレになりません。みな様、応援よろしくお願いします!

結果は次号にて!?

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あなたは誰に介護されたい?独女が老後について真剣に考えてみた



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