市場規模500億円にむけて本格始動!平成30年度の介護ロボット関連事業まとめ

介護ロボットONLINE編集部介護ロボットONLINE編集部

作成日2018/01/11 更新日2018/04/021,804views


2017年12月22日、2018年度予算案が閣議決定されました。平成30年度も、介護ロボット関連事業に予算がついています。これにより、介護ロボットの開発や導入への補助金がでるケースもあります。

ここでは、主に経済産業省と厚生労働省の介護ロボット関連事業についてまとめます。

ロボット介護機器開発・標準化事業(経済産業省)

経済産業省は、「 ロボット介護機器開発・標準化事業 」に11億円の予算をあてました。

ロボット介護機器開発・標準化事業
平成30年度から平成32年度までの3年間の事業。最終的には、ロボット介護機器の国内市場規模を約500億円へ拡⼤することを目標としています。 
おもな事業内容は、「開発補助」と「海外展開のための環境整備」の2つです。

自立支援型ロボットの開発補助

厚⽣労働省と連携して策定した「ロボット技術の介護利用における重点分野」に該当する介護ロボットの開発を補助します。

具体的には、開発にかかる費用を最大1億円まで国が補助します。

海外展開にむけた環境整備

安全性に関する国際規格 (ISO13482)とEUの基準適合マーク(CEマーク)との連携を進めることで、介護ロボットの海外展開を推進します。

介護ロボット開発等加速化事業(厚生労働省)

厚生労働省は、昨年度に引き続き「介護ロボット開発等加速化事業」を実施する予定です。平成30年度は、昨年度の倍にあたる6億円を予算にあてています。
介護ロボット開発等加速化事業
介護ロボットの提案から開発までを牽引するプロジェクトコーディネーターを配置し、着想段階から介護現場のニーズを開発内容に反映させるほか、試作機へのアドバイス、開発された機器を用いた効果的な介護技術の構築など、介護ロボット等の開発・普及の加速化を図ります。
昨年度の「介護ロボット開発等加速化事業」では、おもに3つの事業が展開されました。

ニーズ・シーズ連携協調のための協議会の設置

開発前の着想段階から介護ロボットの開発の方向性について開発企業と介護現場が協議し、介護現場のニーズを反映した開発の提案内容を取りまとめる協議会を設置します。

報告書によれば、平成28年度は排泄支援、入浴支援、移乗支援、見守り支援などの分野で意見交換がなされています。

福祉用具・介護ロボット実用化支援事業

介護現場のニーズに適した実用性の高い介護ロボットの開発が促進されるよう、開発中の試作機器について介護現場での実証、 成果の普及啓発等を行い、介護ロボットの実用化を促す環境を整備します。

1月23日には 介護ロボットフォーラム2017の開催も予定しています。

介護ロボットを活用した介護技術開発支援モデル事業

介護ロボットの導入を推進するために、使用方法の熟知や、 施設全体の介護業務の中で効果的な活用方法を構築します。具体的には、介護ロボットを活用した介護技術の開発までを支援するモデル事業を実施します。

厚生労働省による成果概要によれば、平成28年度は2つの見守り支援ロボットが事業に採択され、効果的な活用方法などを模索したとのことです。

平成30年度、これまでと何が違う?


介護ロボット関連事業を主導してきた経済産業省と厚生労働省。介護ロボットの開発や普及に力をいれはじめたのは、2013年(平成25年)に閣議決定された「日本再興戦略」がきっかけです。

日本の成長戦略を示したこの戦略には「ロボット介護機器開発5か年計画」 が盛り込まれており、これまで原則的にはこの計画にしたがって事業が展開されてきました。

「ロボット介護機器開発5か年計画」 の開始から5年目にあたる平成30年の介護ロボット関連事業は、これまでと何が違うのでしょうか?

経済産業省は「自立支援型」ロボットを強調


経済産業省による「ロボット介護機器開発・標準化事業」では、これまで以上に「自立支援型」のロボットが強調されています。「ロボット介護機器開発・標準化事業 」の前事業にあたる「ロボット介護機器開発・導入促進事業 」では、どちらかというと介護従事者の負担軽減が強調されてきたのに比較すると、これは大きな変化といえるでしょう。

経済産業省は「自立支援型」ロボットを強調

厚生労働省は大型の補助金制度はないものの、倍の予算で普及に注力


厚生労働省は今回、「介護ロボット開発等加速化事業」にて昨年の倍にあたる6億円の予算をあてました。 52億円の予算をあてた 2015年(平成27年)の「介護ロボット等導入支援特別事業」ほど目立つものではありませんが、それでも「介護ロボットの普及や活用法の確立に力を入れていこう」という思いが読みとれます。

同時に、ICT化による介護事業所の生産性向上にも注力してく方針もうちだしています。「介護事業所における生産性向上」事業には9億円の予算があてられており、少ない人材で最大限のパフォーマンスがだせるシステムづくりを構築したい考えです。

目標「市場規模500億円」は実現するか?


経済産業省は、介護ロボットの国内市場規模を約500億円へ拡⼤することを目標にかかげ、開発や海外展開にむけた準備をはじめています。平成30年度の介護報酬改定でも、見守りロボットに報酬加算が適用されるなど、介護ロボット業界はにわかに盛り上がりをみせています。

しかし、価格の高さなどの理由から介護ロボットの普及率はまだまだ高いとはいえず、開発にも課題が残ります。果たして、「市場規模500億円」は実現するのでしょうか?今後も介護ロボット関連事業の動きに注目です。

<参考資料>
経済産業省「 平成30年度経済産業省関連予算案等の概要 」(2018/01/10取得)
経済産業省「 ロボット介護機器開発・標準化事業 」(2018/01/10取得)
厚生労働省「 成30年度厚生労働省予算概算要求の概要 」(2018/01/10取得)
厚生労働省 老健局「 老健局PR版本文(30概算要求) 」(2018/01/10取得)

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