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日本初上陸!AI・機械学習機能搭載型 ヒューマン支援ロボット「アイオロス・ロボット」

日本初上陸!AI・機械学習機能搭載型 ヒューマン支援ロボット「アイオロス・ロボット」

アメリカ・サンフランシスコに拠点を置くアイオロス・ロボスティクス社は2018年12月11日、AI・機械学習機能搭載型のヒューマン支援ロボット「アイオロス・ロボット」のレンタルサービスを2019年8月から開始すると発表しました。レンタル予約は2019年4月からです。アイオロス・ロボティクス社CEOのアレキサンダー・フアン氏(右)AI・機械学習機能搭載型 ヒューマン支援ロボット「アイオロス・ロボット」とは?アイオロスロボットは、高度なAIセンサとさまざまな機能を備えた、自律型のヒューマン支援ロボットです。人、顔、モノ、テキストなど、周囲の環境や情報を学習・認識する「AIビジョンセンサ」、人が後ろ向きや横たわった状態でも同一人物であることを認識できる「物体検知能力」「空間認識能力」「整体信号検知機能」、さらに「音声認識機能」も備えています。また、ロボットは車輪によって移動することが可能な上、両腕がロボットアームになっているため、介護施設内での食事や洗濯物等の運搬するなどの活用が期待できます。さらに、深層・機械学習を基に、転倒や体調不良による通常とは異なる行動などの安全監視などの業務をサポートすることも可能です。 アイオロス・ロボティクスは、日本の超高齢化社会における介護マーケットの拡大を見据えて、国内でも業務改善にロボット導入を積極的に進めている企業と介護施設内の附帯業務支援に関する実用検証試験を開始しています。アイオロス・ロボット概要 名称 アイオロス・ロボット レンタル予約 開始時期 2019年4月 レンタル提供 開始時期 2019年8月 レンタル販売価格 月額15万円(税抜) 備考 ※為替の変動によるレンタル提供価格の変動可能性有り※最低レンタル契約期間は3ヶ月からを予定 製品サイト https://aeolusbot.com/ 製品問い合わせ先 jp.information@aeolucbot.com/ ※日本語対応可能 アイオロス・ロボット特徴AIビジョンセンサによる多次元の顔識別が可能1万以上の対象物の認識が可能充電時間:4時間、稼働時間:4時間 Google Home、Amazon Alexaなどに対応 Aeolus Robotics Co., Ltd. 会社概要 会社名 Aeolus Robotics Co., Ltd. 設立 2016年9月 代表者 CEO・Alexander Huang 事業内容 AI搭載型ヒューマン支援ロボット開発・製造

「動かない」を検知して、心理的負担軽減へ|「ペイシェント・ウォッチャー」株式会社アルコ・イーエックス

「動かない」を検知して、心理的負担軽減へ|「ペイシェント・ウォッチャー」株式会社アルコ・イーエックス

寸法 直径250mm × 高さ75mm 対応ベッドサイズ シングルベッド 見守り範囲 ベッド周辺30cm程度 希望小売価格 198,000円(税抜) 製品概要赤外線カメラで部屋の明暗に関係なく撮影でき、部屋の様子を外から見守ることができる見守りシステムです。情報はインターネット経由でスマホやパソコンにお知らせ。ナースコールにつないでお知らせしたり、記憶メディアを装着すれば録画ができます。         「動かない」を検知して、心理的負担軽減へ|「ペイシェント・ウォッチャー」株式会社アルコ・イーエックス株式会社アルコ・イーエックスは、約30年間鉄道のソフトウェア開発を行ってきました。今年4月、そんな会社が介護ロボットを発売します。「ペイシェント・ウォッチャー」は、クラウドシステムを活用した新しい病床見守りシステムです。同社の代表取締役である木田氏に、開発の背景や製品の魅力を伺いました。クラウドシステムを組み合わせた新しい見守りのカタチーーー御社の事業内容を教えてください。弊社はもともと、鉄道関係のソフトウェア開発を行ってきた会社です。電車を時刻表通りに運行させたり、安全に稼働するさせるための鉄道業務知識が必要とされるソフトウェアを開発してきました。しかしリーマンショックの影響で、それだけでは事業が立ちいかなくなってきました。そこで何か新しいことを始めようと、業務知識が少ない人でも出来るWebプログラミングを使ったクラウドシステムの開発を始めたんです。そんなある日、富士通株式会社から患者見守り技術の特許ライセンスを使わないかと打診がありました。それをきっかけに、クラウドシステムと見守り技術を合わせて、新しい見守りシステムが作れないだろうかと思考するようになりました。それが今回の病床見守りシステム「ペイシェント・ウォッチャー」の製品化につながったのです。ーーー特許技術やクラウドシステムなど、すでにあるものを組み合わせて新しいものを開発されたんですね。そうですね。良い技術があっても、どのように使うかが問題になってきます。クラウドシステムと組み合わせた「ペイシェント・ウォッチャー」は、在宅でも施設や病院と同じ環境で見守りをすることが可能になるんです。ーーー在宅でもすでに導入されていますか?発売してからまだ数週間しかたっていませんので、残念ながら実績はありません。しかし、施設や病院ではすでに導入し、ご利用いただいています。我々としては、在宅介護の方に使っていただくことも念頭に置いて開発してきました。「ペイシェント・ウォッチャー」は、施設はもちろんのこと在宅介護の負担も減らしていけると確信しています。「動かない」も検知!ペイシェント・ウォッチャーだからできることって?ーーー病床見守りシステム「ペイシェント・ウォッチャー」について教えてください。「ペイシェント・ウォッチャー」は、赤外線カメラで撮影した画像を解析し、異常を知らせる見守りシステムです。通知は、クラウドを通じてパソコンやスマートフォンへ飛ばすことはもちろん、ナースコールを鳴らすことも可能です。使い慣れたナースコールに組み込むことで、既存のオペレーションに違和感なくなじむことができます。また、USBスロットに記録メディアを差し込むと録画をすることも可能です。ーーーどんな動きをしたら、ナースコールにお知らせが行くのですか?対象者に合わせて設定することが可能です。例えば、起床だけ知らせるとか離床だけ知らせる、あるいはどちらも知らせるということができます。また設定によって、動きだけでなく「動かない」ことを検知させることも可能なんです。これまでの見守りシステムには、主に離床マットが使われてきました。要介護者が起き上がり、離床マットを踏むことで動いたことを知らせるというものです。しかしこれでは、要介護者が「動かなくなった」ことには気づけません。動かないことを検出できることは、カメラを使った見守りシステムならではの機能なんです。現場の声を吸い上げた改善が「安心」を実現ーーー寄せられた意見や反響はありますか?「ペイシェント・ウォッチャー」は、発売するまでに複数の施設で実証実験を行いました。その過程でさまざまな要望が出てきました。ナースコールとの接続もその時に出てきた要望の一つです。今後も、より介護従事者が安心して負担なく見守りできるシステムにするために、改善を重ねていくつもりです。編集部まとめ 「これまでの離床通知システムとの最大の違いは、動くことだけでなく「動かない」ことをも検知できるところだ」という木田氏の言葉に、既存の見守りシステムとは違うペイシェント・ウォッチャーの可能性を感じました。見守り作業は、常に気にしていなければならない、見逃してはならないという心理的な負担をともないます。ペイシェント・ウォッチャーが人間の目の代わりをしてくれることで、業務負担とともに精神的なプレッシャーを軽減することが期待できるでしょう。

職員と現場を守る!これからの介護リスクマネジメント

職員と現場を守る!これからの介護リスクマネジメント

利用者の命に関わりかねない、介護現場の事故やトラブル。しかし、どんなに気をつけていても、起きるときは起きてしまいます。介護現場での事件・事故は、利用者に危険を及ぼすだけでなく、介護職員の精神的な外傷になったり、訴訟問題に発展したりすることも。最近では、利用者の暴言や暴力から介護職員を守ったり、”モンスター家族”から施設を守ったりするという観点からも、リスクマネジメントに注目が集まっています。そこで今回は、介護現場で働く職員や施設経営者の皆さんに向けて、介護のリスクマネジメントの重要性について解説していきます。また、職員や施設をリスクから守るのに使える最新機器も紹介します。介護の事故で損害賠償も!?|介護ロボット導入、5割が安全を重視介護のリスクマネジメントとはそもそも「リスクマネジメント」とはどのような意味でしょうか。介護現場におけるリスクマネジメントとは、介護事故やトラブルを未然に防いだり、被害を最小限に抑えたりするための「予測と準備」のことです。具体的には、よくある事故の原因を分析し、事故が発生する状況を予測したり、事故が起こらないように準備したりすることを指します。しかし、介護現場においては、事故が100%起きないように対応することはほぼ不可能です。そのため、事故を防ぐための予測・準備はもちろん、事故の発生に備えた準備も必要になってきます。リスクマネジメントが重要な3つの理由介護現場は、提供するサービスの特性上、他業界の現場よりも重大事故やトラブルが発生するリスクが高いといわれています。サービス利用者である高齢者は加齢とともに心身機能が低下しているため、事故やトラブルが起こりやすい状況にあるからです。ここでは、なぜ介護現場でリスクマネジメントが必要なのか、3つの観点から解説します。事故やトラブルが利用者の命を危険にさらす介護現場で起こる事故やトラブルは、利用者の生命や健康を危険にさらしかねません。たとえば、利用者が転倒して骨折した場合、命にかかわらなくても、骨折のせいで身動きできなくなったために、廃用症候群や認知症が進行してしまう恐れがあります。高齢者にとっては、小さなケガも大きな被害となりうるのです。増加傾向にある介護事故の高額訴訟介護サービスの普及にともなって、介護事故の訴訟件数も増加傾向にあるといわれています。その背景には、介護職員の人手不足によるサービスの低下や、介護を受けることに対する利用者や家族の意識の変化などがあると考えられています。それにともない、高額訴訟も増えてきました。あるケースでは、夜間に利用者がトイレで転倒し亡くなったことに対し、「施設の管理が悪い」として、事業所に3402万円の支払いが命じられています(※)。こうした高額な賠償金請求は、介護事業所を倒産に追い込む恐れもあります。介護事故の高額訴訟事例(※) 転倒による死亡 3402万円 誤嚥による死亡 1400万円 入浴介助中の水死事故 約2160万円 ※引用:介護リスクマネジメント研究会・小林彰宏監著, 2016, 『これならわかる〈スッキリ図解〉介護事故・トラブル』株式会社翔泳社また、一度訴訟問題が起きれば、その地域における介護事業所の信頼は失われるでしょう。リスクマネジメントは、利用者だけでなく事業所の存続のためにも不可欠になってきているのです。職員のモチベーションを左右する見過ごされがちですが、リスクマネジメントは介護職員の人材確保という観点からも重要です。 介護のお仕事研究所による調査 では、介護職員の9割以上が、利用者からの暴言・暴力を「受けたことがある」と回答していることがわかっています。こうした利用者から介護職員への暴言・暴力も、介護現場におけるリスクのひとつです。画像引用: 介護のお仕事研究所 また、最近では金銭目的で職員や施設に理不尽な要求をする”モンスター家族”も問題になっています。仮に、これらのリスクに対して介護事業所が何の対策も講じず放置しておけば、介護職員の不安や不満は高まり、モチベーションは下がる一方でしょう。いずれは施設全体の士気の低下につながり、離職率を上昇させることになりかねません。介護職員にとっての処遇・職場改善の一環としても、リスクマネジメントは重要性を増してきているのです。介護リスクマネジメントの2つのアプローチ介護現場では、利用者・職員・施設を守るために、リスクマネジメントが不可欠であることがわかります。ここからは、介護現場でのリスクマネジメントのアプローチ方法について解説してきます。介護におけるリスクマネジメントには、大きくわけて2つのアプローチがあります。利用者の尊厳や安全を守る 介護職員や組織を守る同じ事故に対しても、アプローチ方法に応じて取られる対策が異なります。ここでは、「利用者Aさんの転倒事故」を例に、1と2それぞれの観点から具体的な対策を考えてみましょう。1.利用者の尊厳や安全を守る利用者の尊厳や安全を守るという観点でまず考えられるのは、転倒事故を起こさないように、類似事故のヒヤリ・ハット事例を事業所内で共有することです。ヒヤリ・ハットが共有されていれば、転倒事故が起きやすい状況を未然に避けたり、転倒しにくい環境をつくったりすることができます。また、利用者Aさんの心身状態や転倒リスクを把握しておくことも大切です。心身状態に応じてオペレーションを変更したり、転倒リスクが高い時間帯に見回りを行ったりという対策が必要になってくるでしょう。その際、「転倒しないように身体拘束する」という考え方は、利用者の尊厳を損害していることになるためNGです。2.介護職員や組織を守る介護職員や組織を訴訟などから守るという観点では、事故発生時のエビデンス(証拠・根拠)となる記録を残すことがリスクマネジメントになります。万が一、Aさんが転倒してしまった場合に考えられるリスクとして、「転倒事故対策を怠っていたとして、利用者や家族が訴訟を起こす」「転倒時にできた傷やアザを、職員からの虐待でできたものではないかと疑われる」などがあげられますが、これらのリスクを最小限におさえるためには、エビデンスが何よりも重要だからです。記録といえば、事故発生時に書く「事故報告書」などの文書作成をイメージしがちですが、事故現場を写真で残したり、関係者の話を録音したりといった方法も、エビデンスとしては有効です。最近では、見守りロボットに撮影・録画機能がついているものもあり、職員や施設のリスクマネジメントとして活用されるケースも増えてきました。そんな見守りロボットをいくつか紹介します。Dream Care(ドリームケア)|株式会社DREAM TOKYODream Care(ドリームケア)は、「万が一のときにエビデンスを残せる見守りロボットを作ってほしい」という介護事業所の依頼を受けて開発された、非接触型の見守りシステムです。本体にはカメラが搭載されており、事件・事故が起きやすいときだけ作動して、記録を残します。2018年4月には新たにスナップショット機能が追加され、事故リスクが高いと判断した瞬間を写真にとり、その写真をPCに表示できるようになりました。夜間の見回り回数が1/3に!現場発信の見守りロボ「Dream Care(ドリームケア)」|株式会社DREAM TOKYOシルエット見守りセンサ|キング通信工業株式会社シルエット見守りセンサは、ベッド上の空間を検知する赤外線センサを使った見守りシステムです。ベッド上にいる利用者のシルエットのみを映し出した「シルエット画像」で、プライバシーに配慮しながらも状況確認できるのが特徴です。シルエット画像は、起き上がり通知がされた場合に前後合わせて15秒が録画で残るようになっているため、万が一のときのエビデンスとして活用できます。離床はもちろんはみ出しも!人の動きを検知する「シルエット見守りセンサ」|キング通信工業株式会社組織の自衛が利用者の身体拘束を招くこともリスクマネジメントを考えるうえでは、利用者を守るためのアプローチはもちろん、組織やそこで働く職員を守るためのアプローチも欠かせないことがわかりました。しかし、組織や職員の自衛および法的な責任の回避ばかりを意識してしまうと、利用者の尊厳が損なわれる危険性もあります。たとえば、転倒事故を避けるあまりにAさんをベッドに縛りつけた場合、それは身体拘束にあたります。一般的に、利用者の行動自由度が高ければ高いほど、転倒などのリスクも高くなります。しかしだからといって、事故を起こさないために利用者の自由を奪ってよいということにはなりません。介護のリスクマネジメントでは、利用者の尊厳と組織としての自衛のバランスを取りつつ、持続的な対策を取ることが求められるのです。10年で倍増!身体拘束の実態と介護ロボットの光と影介護のリスクマネジメントの効果は大きい介護現場において、リスクマネジメントは事件や事故を未然に防ぐだけでなく、職員が安心して働ける環境をつくるという意味でも重要視されてきています。適切なリスクマネジメントを行うことで、利用者や家族、地域から信頼を得たり、スタッフの離職率を引き下げたりといった効果が期待できます。しかし、職員や施設を守ることだけを重視しすぎると、利用者の尊厳を損なってしまう恐れもあります。利用者の尊厳と組織としての自己防衛のバランスをとりつつ、プライバシーに配慮した見守りロボット等を活用した新しいリスクマネジメントが今、求められています。【介護職の夜勤の悩み別!】あなたの施設におすすめの見守りロボット<参考資料>介護リスクマネジメント研究会・小林彰宏監著, 2016, 『これならわかる〈スッキリ図解〉介護事故・トラブル』株式会社翔泳社介護のお仕事研究所「9割超が「経験あり」、介護職が受ける暴言・暴力に関する実態結果を発表」(2018年4月17日, https://kaigo-shigoto.com/lab/archives/4082)

2018年度の介護ロボット市場規模は19億超え|成長の背景にあるものは?

2018年度の介護ロボット市場規模は19億超え|成長の背景にあるものは?

年々、成長を続ける介護ロボット市場。株式会社矢野経済研究所によれば、2018年度の介護ロボット市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、19億3,200万円となる見込みです。前年比では、134.7%の成長となっています。順調に成長を続けているように見える介護ロボット市場ですが、実は、補助金制度に大きく左右されるという一面もあります。介護ロボット市場の特徴と今後の展望について、いっしょに考えてみましょう。介護ロボットの市場の特徴「介護を必要とする人は増え続けるのに、介護をする人はなかなか増えないーー」。そんな深刻な介護の人材不足を解消すべく、近年はさまざまな対策が取られています。そのうちの一つが、介護ロボットの開発です。日本における介護ロボット市場は、介護ロボットの開発・普及を促したい政府によって実施された、数々の支援事業のもとに形成されてきたといっても過言ではありません。特に、「ロボット介護機器・導入支援事業」と「介護ロボット等導入支援特別事業」は、市場形成に大きな影響を与えてきました。開発を支える「ロボット介護機器開発・導入促進事業」介護ロボットの開発を支えたのが、「 ロボット介護機器開発・導入促進事業 」です。介護者の負担軽減や要介護者の自立支援につながる介護ロボットの開発を促進するため、政府は、平成25年度から平成29年度まで、同事業を実施しました。こちらの事業では、介護ロボットの開発費として、最大1億円が、介護ロボットメーカーに補助されてます。事業開始以降、この事業を通して多くの介護ロボットが開発されてきました。製品化機器一例ベッドが車いすに大変身!離床アシストロボット「リショーネPlus」|パナソニックエイジフリー株式会社自動で密封、すぐ捨てられる!自動ラップ式トイレ「ラップポン」|日本セイフティー株式会社離床はもちろんはみ出しも!人の動きを検知する「シルエット見守りセンサ」|キング通信工業株式会社「ロボット介護機器開発・導入促進事業」が平成29年度に終了した現在、「 ロボット介護機器開発・標準化事業 」にて同等の支援事業が実施されています。導入の入口となった「介護ロボット等導入支援特別事業」開発支援と同じくらい重要なのが、介護事業所への介護ロボットの導入支援です。厚生労働省は、介護ロボットの導入の際にかかる費用を約100万円まで補助する「介護ロボット等導入支援特別事業」を実施しました。現在、こちらの事業は終了していますが、各自治体でさまざま導入支援事業が行われています。もっと詳しく 【平成30年度】自治体別!介護ロボットの補助金事業一覧【介護ロボット導入支援】 を読む介護ロボット市場の今後の展望国や自治体による支援事業や補助金事業によって形成されてきた介護ロボット市場。現在でも、「補助金ありき」で介護ロボットの開発や導入が進められているのが実情です。 矢野経済研究所は、2021年度の国内介護ロボット市場規模(メーカー出荷金額ベース)を37億6,500万円と予測しています。経済産業省は、「ロボット介護機器開発・標準化事業」にて、最終的な目標を「国内市場を500億円へ拡大する」としていますが、それにはまだまだ遠く及ばないといえそうです。介護ロボット市場が、補助金頼りでなく、自立的に成長・拡大していくには、介護ロボットの高性能化・低価格化が欠かせません。それに加え、矢野経済研究所は、「介護現場に欠かせないヒット作」が求められると述べています。介護ロボット市場はまだまだ新しい市場ではありますが、ロボットスーツの「HAL」や「マッスルスーツ」、見守り支援ロボットの「眠りスキャン」「シルエット見守りセンサ」など、ブランド力や知名度の高い介護ロボットがすでに登場しています。今後、どのような介護ロボットが誕生するのかが、介護ロボットの普及の鍵となりそうです。<参考資料>株式会社矢野経済研究所「2018年度の国内介護ロボット市場は前年度比134.7%の19億3,200万円の見込 ~介護ロボットの本格的な展開が始まる~」(2018/08/08 , https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/1960)

ライフリズムナビ+Dr.で訪室していない間も安心|グランフォレスト鷺宮の活用事例

ライフリズムナビ+Dr.で訪室していない間も安心|グランフォレスト鷺宮の活用事例

「予防医学」の考え方を取り入れた見守りロボット「ライフリズムナビ+Dr.」。 前回 は、同商品の開発サイドである東京疲労・睡眠クリニック 院長の梶本修身氏に話を伺い、「ライフリズムナビ+Dr.」の魅力に迫りました。今回は、「ライフリズムナビ+Dr.」を全床にいれている「グランフォレスト鷺宮」にお邪魔して、実際の活用方法について取材します! なぜライフリズムナビ+Dr.」の導入を決めたの? 「ライフリズムナビ+Dr.」を導入してよかったことは? 使っているからこそ分かる「ライフリズムナビ+Dr.」の弱点は? 実際の運用方法を教えてほしい!そんな疑問について、住友林業株式会社の赤羽根利一氏、「グランフォレスト鷺宮」のホーム長である工藤克美氏の両名に伺いました。 グランフォレスト鷺宮の外観。広々とした庭園が特徴的だ。医師ならではの着眼点で「まさか」の予兆を見える化「ライフリズムナビ+Dr.」|エコナビスタ株式会社快適な睡眠の大切さに共感ーーーまずは住友林業株式会社の赤羽根様に話を伺います。住友林業グループは、「グランフォレスト鷺宮」をはじめとした有料老人ホームを各地に運営しており、その多くに「ライフリズムナビ+Dr.」を導入しています。なぜでしょうか?赤羽根氏:弊社は、木を活かした快適な住宅を提案している会社です。中でも安眠を導く住まいづくりに着目し、木材の特性を活かして睡眠の質を改善したり、疲労を軽減したりする居室環境の研究を重ねてまいりました。弊社のグループ会社である株式会社フィルケアでは有料老人ホームの運営を行っておりますが、それらの施設にも弊社の研究成果を反映しています。新たに有料老人ホームを開設するにあたり「睡眠」に着目した設備やシステムを探していたところ、エコナビスタ社の「ライフリズムナビ+Dr.」に出会いました。詳しく話を聞いてみると、「睡眠」を重視する考え方や「睡眠」から日々の健康状態を分析する方法に共感を覚えるようになったのです。そこで「ぜひ一度弊社の施設でも使ってみたい」と思い、まずは試験的に導入を始めました。改良を重ねて実用レベルにーーー試験導入当初、「ライフリズムナビ+Dr.」はどうでしたか? グランフォレスト鷺宮の居室内。ベッド・ドア・トイレに「ライフリズムナビ+Dr.」のセンサが設置されている赤羽根氏:実は、導入当初はかなり課題がたくさんありました。「ライフリズムナビ+Dr.」は睡眠の状態を管理できる見守りシステムですが、離床検知センサとしても使える介護ロボットとなっています。しかし使いはじめたばかりのころは、離床検知センサとしてはほとんど使い物にならない状態でした。最大の弱点は、離床検知から通知まで最大90秒ほどかかっていたことです。90秒もかかっていたら駆けつけに間に合わないですよね、つまり遅すぎるんです。しかしエコナビスタさんのほうでご尽力いただき、今では平均で5秒ほどにまで短縮されました。その結果、離床検知センサとしても充分使えるものとなっています。これ以外にも、改良・改善していただいた点はたくさんあります。センサを付ける位置やレポートの内容などは、導入当初と比べてはるかにレベルアップしています。 トイレ内のセンサ(マルの中)。試行錯誤の末、ベストな設置位置を確立した。 具体的な活用方法ーーーありがとうございます。ここからは、「グランフォレスト鷺宮」のホーム長である工藤氏にお話を聞いていきます。「グランフォレスト鷺宮」では全床に「ライフリズムナビ+Dr.」を入れているそうですね。工藤氏:はい。当施設の平均介護度は1.6程度で、比較的お体がお元気な方が多いのが特徴です。そのため当施設では、「ライフリズムナビ+Dr.」は離床検知センサとしてではなく、睡眠見守りセンサとしてより活用しています。ーーー具体的にどのように活用しているか教えてください。 マット下に設置されているのが、睡眠データを取得するセンサだ。認知症の入居者様のケースをご紹介します。その方は長年仕事において第一線で活躍されてきた方だったので、入居されてからも「会社に行きたい」と主張され、お身体が健康な分思うようにならないことも多く、不穏になることもありました。その方の睡眠グラフを見てみると、夜間あまり眠れていないことが分かったのです。そこでそのデータを主治医にお見せしたところ、睡眠の質をあげるための治療が追加されることになりました。 ライフリズムナビ+Dr.で確認できる睡眠グラフの例。こうした睡眠導入剤等での治療を含む措置対応だけでなく、日中のレクリエーションに参加いただく工夫をするなど、生活リズムを整えるために当施設側での働きかけをすることもあります。次は精神疾患をお持ちの方のケースをご紹介します。こちらの方はいつも「寝られない、眠れない」と訴えられていたのですが、睡眠グラフを見てみるとしっかり睡眠が取れていることが分かりました。「しっかり眠れているかどうか」は個人の感覚によるところが大きいので、こういったことはしばしば起きるのです。当施設では、ちゃんと睡眠が取れいていることをご家族に説明する際に、この睡眠データを活用しています。また今後は、往診に来られている精神科の先生にも共有し、そちらからもフォローしていただくという連携体制をとっていければと考えています。ーーーお話を聞いていると、「ライフリズムナビ+Dr.」を導入したら終わり、ではなく、レクリエーションなどと組み合わせてプログラムを調整したり、医師と連携したりすることで本領を発揮しているという印象をうけます。そうですね。せっかくのデータを持ち腐れにさせないように、いずれは当施設の主治医や「ライフリズムナビ+Dr.」の梶本先生といっしょにカンファレンスも行えればと思っています。業務内での運用ーーー「ライフリズムナビ+Dr.」を導入してから、業務負担は減りましたか?当施設では開設当初から「ライフリズムナビ+Dr.」を導入しているので、導入前後での比較はできません。ただスタッフからは、モニター上で睡眠の傾向や離床の状況が確認できるのはとても助かっていると聞きます。 各居室の様子が一覧形式で確認できる 私自身、夜勤で現場に入ることがありますが、「ライフリズムナビ+Dr.」があると安心しますね。当施設では通常2時間ごと、またお身体(熱がある等)の具合が悪い方の場合は30分ごとに訪室して状況を確認するのですが、細かい動きまでは実際に訪室しないとわかりません。しかし「ライフリズムナビ+Dr.」では「今、入居者様がどんな動きをしているか」をリアルタイムでアイコンで確認できるので、訪室していない間も安心なんです。 一覧画面はスマートフォンからも見ることができる また温度や湿度も見られるので、全部の部屋を回って確認する手間が省けます。紙ベースでのチェックは必要とはいえ、「ライフリズムナビ+Dr.」さえあれば完璧というわけではありません。「誰にいつ何をする」かを記載した状況シートは必須ですし、その他の介護記録は依然必要です。現状では、紙ベースでのチェックや管理と併用することでより質の高い介護が実現するのではないかと考えています。ーーー今後「ライフリズムナビ+Dr.」に求めることはありますか?睡眠グラフのデータがタイムリーに出てくるとよりよいですね。現状では、睡眠グラフのデータは翌日以降に出てきます。そのため、「昨日の夜はよく寝られなかったようだから、今日は不穏が出るかも知れない」という予測を立てるのはまだ難しい。これがタイムリーに出てくれば、予測をたてて介護に当たれるでしょう。編集部まとめ「うちの施設、介護度が改善しているんですよ」ーーそう話すホーム長・工藤氏自身、実際の現場で介護業務にあたっているといいます。介護度改善の裏には、「ライフリズムナビ+Dr.」をはじめとした介護ロボット、ICT機器の導入はもちろんのこと、それを持ち腐れにさせない意識の徹底があると、取材時に感じました。「機器を入れて終わり」ではなく、レクや食事内容と連携させながら、それぞれの効果を最大限に引き上げようとする不断の試みが、「よくする介護」につながっているのでしょう。

介護ロボが夜勤職員の代わりに!見守りロボット導入で報酬加算、厚生労働省が発表

介護ロボが夜勤職員の代わりに!見守りロボット導入で報酬加算、厚生労働省が発表

2018年4月に行われる介護報酬改定。すでに改定に向けてさまざまな議論が行われています。そんななか、厚生労働省は見守りロボットを導入することで加算対象となる夜勤職員の数を減らしてもよいとする方針を固めました。一言で言えば、見守りロボットが夜勤職員の代わりになるということです。見守りロボットとは?どのくらい導入したら加算が取得できるの?など、詳しく解説していきます。※2018/01/09更新しました。 見守りロボが夜勤職員の代わりに!?夜間職員配置加算が緩和話題になっているのは、「夜勤職員配置加算」の緩和です。見守りロボットの導入で、「夜勤職員配置加算」を取得しやすくしようとしているのです。夜勤職員配置加算とは?夜勤が発生する特別養護老人ホーム(以下、特養)では、介護の質を保証するためおよび介護職員の過負担を防ぐために、夜間に配置する最低人員数が決められています。介護報酬制度では、この最低基準よりも多く夜間に人員を配置した場合、報酬加算するシステムがあります。これを夜勤職員配置加算と呼びます。現行のルールでは、夜間に最低基準よりも1人以上多く職員を置いた場合に報酬が加算されます。加算要件に「見守りロボット」が追加される?今回の改定では、「最低基準よりも1人以上多く置いた場合」という加算要件に以下の2つの要件を追加しようとしています。1.ベッド上の入所者の動向を検知できる見守りロボットを、入所者数の15%以上に設置している場合 2.見守りロボットを安全かつ有効に活かすための委員会を設置し、必要な検討を行っている場合この両方を満たしている場合に、夜勤職員の数が最低基準を0.9人上回っていれば取得できるようにするとしています。つまり、見守りロボットが夜勤職員の0.1人分に相当するということです。これによって夜勤職員の数を減らすことはできなくとも、職員の勤務時間を減らすことはできるので、休憩時間が多くとれるなどのメリットがあると考えられます。見守りロボットの効果は?気になるのは、見守りロボットが本当に夜勤職員0.1人分の働きができるのか?という点です。この疑問に応えるべく、厚生労働省は平成29年5月~8月にかけて見守りロボットの効果検証を実施しました。この検証により、見守りロボットには介護職員の負担軽減効果や業務改善効果があると判明したのです。ナースコールによる訪室回数が6分の1に減少実証研究では、 非接触の見守りシステム  OWLSIGHT (アウルサイト)福祉用 や マット式見守りシステム 眠りSCAN を含む7機種が採用されました。その結果、導入後の訪室回数が減少したという結果がでたのです。とくにナースコールによる訪室は導入前の6分の1まで減っていることから、介護職員の負担を減らしつつ、必要なときに訪室できていることがわかります。ヒヤリハット、介護事故が0件に!ふたつめの効果として、ヒヤリハットや介護事故の減少があげられます。見守りロボット導入から3回調査が行われましたが、回数を重ねる毎にヒヤリハットや介護事故の件数がすくなくなっていき、最終的には0件になっています。半数以上の介護職員が高評価介護職員への聞き取り調査では「夜間も安心して見守ることができる」と回答したのが50%、「介護者の心理的負担が軽くなる」と回答したのが42.8%と、過半数が好意的な評価をくだしています(複数回答)。ただし、「必要以上に見に行くこととなってしまう」と18.8%が回答しており、状況や使い方によっては、導入前よりも訪室を増やしてしまう可能性も示唆されています。対象となる見守りロボットは未定。今回の基準緩和の対象となる見守りロボットについては、現在のところ「 高齢者がベッドから落ちそうになったり、はいかいしたりした場合、センサーが感知して知らせる機器 」とのみ報道されています( NHKニュース より引用)。よって、対象となる見守りロボットがはっきりと明示されているわけではありません。ここでは、厚生労働省による実証実験に採択されたロボットや、経済産業省の「ロボット介護機器開発・導入促進事業」において開発された介護ロボットを中心に、すでに市販されている見守り機器をご紹介します。※ここでご紹介する見守り機器がかならずしも介護保険に適用する見守りロボットであるというわけではありません。Neos+Care(ネオスケア)Neos+Care(ネオスケア)は、3Dセンサを用いて人の動きを検知し、それをシルエット画像で表示することで、早く正確に、しかもプライバシーに配慮しながら見守りができる予測型見守りシステムです。2017年春には「生体モニターオプション」も追加され、対象者の3種の生体状態(体動:身体を動かす動作、静止:椅子やベッドで安静にしている動作、停止:生体反応がない状態)をリアルタイムに把握することができるようになりました。開発メーカーによれば、 Neos+Care(ネオスケア) を導入した現場からは「転倒の回数が減った、転倒者の数が減った」という反響や、駆けつけの前に状況が確認できるので、実際にケア時間の削減につながったというデータもあるとのことです。 取材記事はこちらから 業界初!予測型見守りシステム「Neos+Care(ネオスケア)」|ノーリツプレシジョン シルエット見守りセンサシルエット見守りセンサは、ベッド上の空間を検知する赤外線センサを使った見守りシステムです。センサによって起床やはみ出し、離床を検知して通報するだけでなく、端末を使って離れた場所からも様子が確認できるのが特徴です。開発メーカーによれば、シルエット画像を確認することで本当に今すぐ駆けつけが必要かどうか判断できるため、不要な駆けつけを減らすことが期待できるとのことです。取材記事はこちらから離床はもちろんはみ出しも!人の動きを検知する「シルエット見守りセンサ」|キング通信工業株式会社 OWLSIGHT (アウルサイト)福祉用OWLSIGHT (アウルサイト)福祉用は、非接触・無拘束のベッド見守りシステムです。ベッドの上に取りつけることで、ベッドの上での立ち上がりや離床などの動きの変化はもちろん、悶えや震え、呼吸などの非常に小さな動きも検出できます。開発メーカーによれば、のどや胸の小さな動きも捉えることができるため、見守りだけでなく、無呼吸症候群の方が寝ている間にちゃんと呼吸できているか、脳梗塞で胸の筋肉が麻痺してしまった方がリハビリでどれくらい改善されたか、などさまざまな活用シーンが考えられるとのことです。取材記事はこちらから 慶応大学発ベンチャーが開発!非接触の見守りシステム 「OWLSIGHT (アウルサイト)福祉用」|株式会社イデアクエスト 眠りSCAN眠りSCANは、マットレスの下に敷くだけでベッド上に居る人の状態をリアルタイムでモニタリングできる、非接触型の見守りシステムです。センサーは体動や呼吸・心拍などを検知します。それらの情報から睡眠・覚醒・起き上がり・離床などの状態を判断し、リアルタイムでモニター表示します。開発メーカーによれば、状況を見える化することはスタッフの精神的負担の軽減につながるだけでなく、状況に合わせて介護の優先順位をつけることで、目が覚めているときに介護するなどして入居者の睡眠を確保しつつ、巡視業務にもメリハリをつけることができるとのことです。実際に眠りSCANを全床に設置している施設からは、「夜間の見守りが楽になった」という声があがっていると言います。取材記事はこちらから ケアプラン改善にも!次世代マット式見守りシステム「眠りSCAN」|パラマウントベッド株式会社 Mi-Ru(ミール)Mi-Ru(ミール)は、カメラを使ったポール状の介護施設向け見守りシステムです。カメラの映像から利用者の動きを判断し、危険と思われる動きを察知したら端末で通知します。遠隔でも映像を確認できますが、任意でモザイク映像に切り替えることができるので、プライバシーにも配慮されているといえます。特徴は遠隔から声がけができること。「今行きますね」などの声かけで、駆けつけるまでに利用者に安心感を与えることができます。取材記事はこちらから 遠隔で声掛けもできる!ポール状施設向け見守りシステム  Mi-Ru(ミール)|ワイエイシイエレックス株式会社 見守りケアシステム M-2画像: フランスベッド株式会社HP より「見守りケアシステム M-2」は、ベッド利用者の離床動作を検知して通知するベッド内蔵型の見守りロボットです。起き上がりや離床を通知するだけでなく、身体を動かすことが困難な方の体重を毎日測ることができる「体重測定機能」や、介助時や食事の際にセンサー機能を一時停止しても再度検知を開始する「自動見守り再開機能」を標準搭載している点が特徴です。オプションで、行動特性の記録ができる「ログ解析ソフト」機能もあります。  見守りロボットのこれまでとこれから上で紹介した以外にも、さまざまな見守りロボットがこれまでに開発されてきました。経済産業省の事業である「ロボット介護機器開発・導入促進事業」では、他分野と比較してもっとも多い35社が見守りロボットの開発に乗り出しています。 介護ロボットONLINEが独自に行った調査 では、半数を超える61.5%の人が 「今後導入する予定のある介護ロボット」に「見守り支援型」をあげており、介護施設も高い関心を寄せていることが分かりました。さらに 介護ロボットONLINE独自の取材 では、すでに「シルエット見守りセンサ」を導入している施設の声として「駆けつけの回数が減っていると思う」という聞き取りも行っています。見守りロボットの有用性は、すこしずつ証明されてきていると言えるでしょう。今後の社会保障審議会に注目!ロボットスーツや大型の移乗支援ロボットに比べて安価な商品も多く、安全面でも不安が少ない見守りロボットは、介護ロボットとしては導入へのハードルも低いといえます。厚生労働省の実証研究では、見守りロボットによって介護職員の負担や介護事故が減少するという結果もでています。見守りロボット導入に加算がつけば、費用対効果の面でも期待が高まるでしょう。介護ロボットONLINEでは、今後も見守りロボットの取材を積極的に行っていきます。 <参考資料> 厚生労働省(2017年)第153回社会保障審議会介護給付費分科会資料 厚生労働省「介護ロボットの導入支援及び導入効果実証研究事業」公募開始 (2017/12/13)

詰まらない構造だから安心!水洗式ポータブルトイレ「流せるポータくん」|株式会社アム

詰まらない構造だから安心!水洗式ポータブルトイレ「流せるポータくん」|株式会社アム

製品名 流せるポータくん3号 寸法 幅570×奥行き710×高さ600mm 重量 24.0kg 希望小売価格(税抜) 標準便座タイプ298,000円洗浄便座付きタイプ348,000円 製品概要バケツ洗浄の手間が省ける、ポータブル水洗トイレです。高さ調整可能な家具調式の「流せるポータくん2号」、洗浄便座にもできる、レンタル対応の「流せるポータくん3号」があります。 詰まらない構造だから安心!水洗式ポータブルトイレ「流せるポータくん」|株式会社アム水洗ポータブルトイレ「流せるポータくん」シリーズを開発・販売している株式会社アム。同シリーズは介護保険の対象となっており、リーズナブルな費用で導入・レンタルができます。「流せるポータくん」の魅力や開発秘話に加えて、レンタル費用や設置工事に関しても詳しく聞いてきました。仮設トイレのレンタル事業から始まったお話を伺った専務取締役の新保氏(左)と福祉事業部の河口氏(右) ーーー御社の事業内容について教えてください。 弊社は、介護用品の製造販売と現場用仮設資材のレンタル事業を行っている会社です。もともとは工事現場などで使用する仮設トイレのレンタル事業から始まり、その後介護用の水洗ポータブルトイレの販売を開始しています。通常仮設トイレというと、汚い・臭いイメージのある汲み取り式トイレを想像すると思いますが、弊社の仮設トイレは水洗式であることが大きな特長です。水洗式の仮設トイレがあまり普及していないのは設置する場所が限られるからですが、弊社はどんな場所でも設置していただける仮設トイレ「どこでも水洗」のレンタルを行っています。仮設トイレとしては特殊な水洗式ですが、勾配がない場所でも使える、距離が離れていてもOKという便利さから、2002年にレンタル開始して以来、累計で54,000件のレンタル実績があります。「気兼ねせずに使えるポータブルトイレ」を目指してーーー仮設トイレのレンタルを行ってきた御社が、介護用ポータブルトイレに乗り出したきっかけを教えてください。ある日、工事現場で弊社の「どこでも水洗」ポータブルトイレを使っていた工務店の方から、「母親のベッドの横に置けないか」と相談を頂いたのがきっかけの一つです。家の中で水洗ポータブルトイレを使いたいというニーズがあるのだと確信したエピソードとなりました。それと同時に、私の祖母が長年バケツ式のポータブルトイレを使っていた経験から、「誰にも気兼ねせずに使えるポータブルトイレを作りたい」という思いも開発のきっかけとなっています。祖母は、後片付けをする私の母にいつも手を合わせ、「申し訳ない」という気持ちを抱えていました。「どこでも水洗」トイレを応用すれば、多くのご高齢者に役立つトイレになるのではないか、と考えたのです。バナナも丸ごと流せる!流せるポータくんとはーーー御社の技術力と、実体験からの思いが「流せるポータくん」誕生につながったのですね。「流せるポータくん」シリーズの特長について教えてください。「流せるポータくん」は木目調と樹脂製の2種類を展開「流せるポータくん」は、ポンとボタンを押すだけで排泄物を水が後片付けしてくれる水洗式ポータブルトイレです。ポータブルトイレでありながら排泄物を溜めずにすみ、バケツを持って捨てに行かなくても良いので、臭いや処理にかかる労力が大幅に軽減されます。現在のラインナップは、木目調の「流せるポータくん2号」と樹脂製の「流せるポータくん3号」を展開しています。ーーーバナナを皮ごと水洗している動画を拝見しました。なぜあんなことが可能なのでしょうか? 皮付きのバナナを1本流しても詰まらない構造特殊構造のポンプを採用しているので、瞬時に吸い込んでばらばらにし、細いホースでも送り出せるのです。大量のトイレットペーパーもドロドロに粉砕するので、詰まる心配がありません。誤ってタオルなどを流して万が一詰まった場合も、水があふれでないタイマー機能を搭載しているので、お部屋でも安心してお使いいただけます。水があふれないという設計は、弊社独自のものです。環境に合わせて選べる3種類の施工法ーーー水洗式トイレとなると、給排水工事が大変なのではと心配ですが。施工工事はすべて弊社で行っていますが、できるだけ短期間に、小規模で完結するよう導入場所に合わせて3種類の配管方法をご用意しています。洗面所配管のケースこちらはある有料老人ホームですが、ご覧の通り洗面所を使った配管を行っています。パイプは30mまで伸ばすことができるので、お部屋やベッドの位置に合わせて置いていただくことが可能です。壁配管のケースこちらの施設では、施設を新築する際に「流せるポータくん」の導入を決定していただいていたので、各居室にトイレ用の給排水口を完備しています。「流せるポータくん」の導入台数は5台ですが、必要に応じて取り外し移動できるので、常に有効活用していただいています。窓配管のケースこちらは在宅でご利用いただいているケースです。ベッドのそばに「流せるポータくん」を設置し、緑のホースで窓ジョイントパネルにつないでいます。そこから屋外は塩ビパイプで配管し、汚水マスに流します。こうすることで、壁や床に穴を開ける工事なしで水洗ポータブルトイレをご利用いただくことができます。在宅でご利用いただく場合はレンタルが多いので、撤去したあとが残らない工事ができるという点でも喜んでいただいています。いずれのケースも、勾配がない場所や距離が離れている場所でも簡単に設置可能です。ーーーありがとうございます。在宅でのレンタルについて教えていだだけますか?「流せるポータくん」は、水洗ポータブルトイレとして介護保険の補助対象となっています。レンタルでのご注文の際「流せるポータくん」は便座部とポンプユニットに分けられますが、便座部「ポータブルポータくん」は特定福祉用具の購入品目に当てはまるので、介護保険の補助を最大限に受けた場合は1割負担で購入可能です。ポンプユニットは貸与品目外なので、自費になりますが、レンタルにてご利用いただけます。初期費用としては、便座部のご購入費用10,000円(※)、接続工事費用50,000円の計60,000円となります。レンタルが実際に動き始めたのは去年の12月くらいからですが、おかげさまで徐々に問い合わせが増えてきています。※ 利用者負担1割の場合使いやすさにこだわった開発秘話ーーー「流せるポータくん」開発でこだわった点やエピソードはありますか?「流せるポータくん」の圧送式電動ポンプの技術は、仮設トイレ「どこでも水洗」でブラッシュアップされたものなので、技術面での問題はほぼありませんでした。しかし、福祉・介護機器ならではの問題が3つありました。手すりの有無、高さ調整、そして保険適用となるかどうかです。介護用品ならではの3つの課題に取り組んだ現在販売している「流せるポータくん」シリーズは、この3つの問題をすべて解決した商品です。手すりは跳ね上げ式となっており、ベッドからの移乗も楽に行なえます。高さ調整に関しては、2号は3段階の調整が可能で、3号は下に台を挟んで底上げすることで46cmまで高くすることが可能です。両機種とも、介護保険の対象となっています。ニオイが気にならないから、心が軽くなるーーーレンタルを開始されてから在宅での利用が増えたとのことですが、反響はいかがですか?感謝のお手紙をよく頂くのですが、どの方も非常に喜んでいただいています。とくに独居老人の方や老老介護をされている方にとって、ポータブルトイレのバケツを片付けるのは切実な問題です。独居老人の方はご自分で捨てに行けないので、ヘルパーさんが来るまで溜めておくことになるのですが、そうすると臭いが部屋に充満するし、気兼ねもありますよね。ポータブルトイレを使うのが嫌で、水を飲むのを我慢するという方もおられるほどです。老老介護をされている方は、「自分もいつ後片付けができなくなるか分からない」という不安を抱えている方も少なくありません。そういった方々から、身体的、心理的負担がすごく軽くなったと言っていただいています。ーーー施設からの反響はいかがですか?ある施設ではお試しで1台購入された後、最終的に17台まで増設いただきました。実際に使った上で価値を認めていただけた証拠だと自負しています。その施設では、「流せるポータくん」に切り替えてから施設内の臭いが本当に気にならなくなったとのことです。臭いの問題が改善されたことで、職場環境向上にもつながったと言えます。配管接続工事が安価で工期が短い工事費が比較的安価である点も評価いただいています。新たにトイレを設置するよりも安く、しかも簡単に水洗式トイレがつけられるので、費用対効果の面でも弊社の商品を選んでいただけるのでしょう。使わなくなった後も!充実のアフターフォローーーー在宅でポータブルトイレを使われている方は、いずれオムツでの介護になり、ポータブルトイレを使わなくなりますよね。そうですね。ポータブルトイレの平均利用期間は、約2~3年と言われています。しかしこの数値の中には、買ったけど気兼ねして全く使っていないとか、もう使っていないけどまだ捨てていないだけといった方の数値も含まれますので、実際は約半年くらいと言われることもあります。弊社ではレンタル終了後は無料の撤去サービスを行っていますし、撤去したあとに穴や配管などが残らない施工工事をしているので、ご利用が終わった後も安心です。メッセージーーー最後にメッセージをお願いします。排泄は人間の尊厳に関わる問題です。私の祖母も8年間ポータブルトイレを使っていましたが、いつも後片付けをする母に気兼ねしていました。中には、気兼ねからできるだけポータブルトイレを使わないようにと、食事も水も我慢する方もいます。そんな方が安心して使えるトイレがあれば、食事やふだんの生活も楽しんでいただけるので、生活の質そのものが向上します。排泄にはそれだけの影響力があります。片付けがいらない、臭いが解決、気兼ねがないという「流せるポータくん」をもっと多くの方に知っていただき、利用者の方、ご家族、介護スタッフの方みんなに喜んでいただきたいと考えています。編集部まとめポータブルトイレを使う祖母への熱い想いと、特殊な水洗式仮設トイレの技術が一つになってできた「流せるポータくん」。工事もすべて自社で請けおい、ポータブルトイレが必要なくなった後のアフターケアまで行ってくれます。自動排泄処理装置が介護保険の対象となって以来、徐々に在宅での利用が増えてきているという水洗ポータブルトイレで、介護者・要介護双方のQOL向上が期待できそうです。流せるポータくん2号 商品名 流せるポータくん2号 寸法 幅505×奥行き920×高さ790~850mm 重量 26.5kg 希望小売価格(税抜) 標準便座タイプ298,000円やわらか便座タイプ304,000円暖房便座タイプ316,000円 レンタル価格表 初回負担額 品名 通常価格 介護保険の補助を最大限に受けた場合の負担額 ポータブルトイレ 100,000円 10,000円(1割) 接続工事費 50,000円 50,000円 合計 150,000円 60,000円 月々のレンタル料 品名 通常価格 介護保険の補助を最大限に受けた場合の負担額 ポンプユニット 4,000円/月 4,000円/月

7割が「していない」ーーあなたの職場では、”ノーリフトケア(持ち上げない介護)”してますか?

7割が「していない」ーーあなたの職場では、”ノーリフトケア(持ち上げない介護)”してますか?

介護現場で働く人の3人に1人が、深刻な腰痛に悩んでいるといわれています。腰痛ゆえに、長期休業を強いられたり、介護職を辞めざるを得ない人もあとを絶ちません。最悪の場合は退職も!気をつけたい介護の腰痛~原因・対策・予防・助成金~そんな腰痛問題に、介護のやり方を根本的に変えることで対応しようという動きのひとつとして「ノーリフトケア(持ち上げない介護)」があります。ノーリフトケアとは、人力だけで要介護者を持ち上げない、抱えあげない介護のことです。ノーリフトケアを徹底することは、介護者の腰痛を防止するのはもちろん、持ち上げたり抱えあげたりする移乗にともなう要介護者の皮膚の損傷や不快感の軽減にもつながります。ノーリフトケア先進国であるイギリスやオーストラリアではすでにその成果が報告されており、日本でも少しずつ注目を集めているのです。介護ロボットONLINE編集部では、介護ロボットONLINEの読者に向けて、「ノーリフトケア(持ち上げない介護)」についてアンケートを行いました。約7割が「持ち上げない介護を取り入れていない」まずはじめに、自身の職場で持ち上げない介護を取り入れているかどうかを聞いたところ、「取り入れている」と答えた人が28.4%(21名)、「取り入れていない」と答えた人が68.9%(51名)となりました。(1)あなたの職場では、「持ち上げない介護」を取り入れていますか?続いて、持ち上げない介護を職場で「取り入れている」と答えた人に対して、具体的な対策方法に関するアンケートをとりました。(2)具体的にどのような対策をとっているか教えてください。具体的な対策方法を聞いたところ、「スライディングボード・スライディングシート」が90.9%(20カウント)ともっとも多く、次いで「移乗リフト」が27.3%(6カウント)、「介護ロボット(異常型)」が4.5%(1カウント)となりました(複数回答)。比較的安価で手軽な「スライディングボード・スライディングシート」は、ノーリフトケアを取り入れているほとんどの施設で活用されていることがわかります。一方で、移乗リフトや移乗型の介護ロボットを導入している施設は全体の3割程度と、まだまだ普及が進んでいない実態が浮かび上がりました。ノーリフトケアに好意的な人が大半、でも課題は山積み最後に、ノーリフトケアについて、自由な意見を聞いてみました。ここでは、そのコメントの一部を紹介いたします。(3)「持ち上げない介護」について、あなたの意見を自由に聞かせてください。「取り入れている」と答えた人のコメント ほとんどの人がノーリフトケアに好意的ですが、実際の業務中では、時間や手間の関係でついいつもどおりの介護をしてしまうという声もありました。また、現状のリフトや介護ロボットでは対応しきれない要介護者に向けて、より効率的にノーリフトケアができる商品を希望する声もあります。 持ち上げない介護推進派です。優しくなれる気がします。介護スタッフの中には時間に追われて手間だと考える人もいますが、それほどの時間もかからないし、やったことない人たちが手間だと言っている気がします。それに自分の腰は自分で守りたいです。自分が60歳になった時でも身体的な負担を感じることなく介護に携われる、そんな風でありたいと思います。理想は必要な人にリフト導入をしたいですが、高価なリフトを入れなくても、ボードやシートで持ち上げない介護をもっと推進できると思っています。 介護ロボット導入しており、今操作を修得中なんですが、いざ。と言う時にはふたり介助の方が早い場合があります。ちなみに、ご利用者様は、介護ロボットが良い。と言われる方もいらっしゃいます。 患者さんや利用者さんも無理矢理持ち上げられるより怖くないと思います。ただ力加減を間違えるとスライディングボードも危険なので要注意です   特養です。「座れたらトイレ」なので、本当に立てない人もトイレに行く、トイレで持ち上げない介助ができるロボットを熱望している。(現状の物は「少しでも立てる」のが前提なので実際は使えない) スライディングボードやシートをセッティングする時間がもったいなく、結局はいつものように腰に負担をかけてしまってる事が多い。  「取り入れていない」と答えた人のコメント「取り入れていない」と答えた人の多くも、ノーリフトケアを取り入れたいと考えていることがコメントからわかります。しかし、人的リソースや費用の問題から、なかなか取り入れるのが難しいという現状があるようです。 ノーリフトは、今後の介護の現場に必須だと思います。だだし、投入費用が切りすぎたり福祉機器の理解不足の現場が多い。在宅で利用出来るようになれば、自然に施設でも当たり前に使用されるようになると思う。 介護者の腰痛予防だけでなく、利用者のADLの維持や恐怖心を与えない·拘縮を予防する…といった事を考えると「持ち上げない介護」をして欲しい。でも、人員不足の現状、仕事をこなすことに重きが置かれ、その方のペースに合わせた介護ができない悲しい現状があるのも事実。 なかなか導入が難しい。機器を用意する手間がかかり、あっても使わない。   また、訪問介護をしている人からは、在宅でノーリフトケアに使用できるツールを導入する難しさに言及する声が多くあがっていました。 訪問介護では利用者さん宅移乗リフトなどの導入が難しいので、つい無理をします。また、スライディングシートやグローブも職場からは支給・貸与がないので、使用したいヘルパーは自費購入せざるを得ない状況です。 操作等間違えなければ機械を使っての介護は腰痛対策にもなり高齢者の方本人への負担も軽減されるのでいいのではないかと思う。施設では持ち上げない介護が実施されやすいと思うが、私のようにヘルパーとして在宅介護を行なっている者の場合、なかなか浸透しにくいのではないかと感じる。機械などを利用者宅に導入するとしても金銭面やスペース確保の点で問題になる可能性が高いこと、現在あるロボットなどを事業所で導入するとしても資金面や持ち運びが難しいため非現実的だと感じている。現在あるアシストスーツなどが小型軽量化し持ち運びしやすいものができれば持ち上げない介護という考え方が在宅の方でも浸透しやすくなるのではないかと思う。 ノーリフトケアの海外事情ノーリフトケアの考え方を早くから取り入れてきたのが、イギリスとオーストラリアです。イギリスでは1993年ごろから、にイギリス看護協会を中心にして、”人力だけで患者を持ち上げることを避ける”考え方を取り入れはじめました。オーストラリアでは、にオーストラリア看護連盟ビクトリア支部が、「押さない・引かない・持ち上げない・ねじらない・運ばない」というポリシーを1998年に発表しています。とくにオーストラリアでは、厚生労働省によるプロジェクトの結果として、持ち上げる介護による負傷が48%減少、損傷によって失われるお金が74%減少、労働者の苦情処理にかかるコストも54%削減できたという調査報告もなされています。ノーリフトケアを後押しする支援事業・補助金・助成金オーストラリアにおける成果の背景には、州政府による資金援助や講習会などのサポートがあります。日本においても、ノーリフトケアの後押しとなる支援事業や補助金制度がいくつかあります。ここでは、その一部をご紹介します。人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース)人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース)とは、介護事業主が、介護福祉機器の導入や賃金制度の整備をすることで、介護労働者の離職率の低下に取り組んだ場合、その費用等を助成する助成金です。介護福祉機器助成コースには、(1)機器導入助成、(2)目標達成助成の2つがありますが、そのうちの(1)機器導入助成では、介護労働者の労働環境向上のための介護福祉機器の導入した場合、その費用が助成されます。助成対象となる介護福祉機器は6種類ありますが、その中に「移動・昇降用リフト(立位補助機、非装着型移乗介助機器を含む) 」が含まれています。支給額は、機器の導入費用や保守契約費の合計額の25%で、上限は150万円です。さらに詳しく 人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース)について知る介護ロボット導入支援事業(地域医療介護総合確保基金)介護ロボット導入支援事業(地域医療介護総合確保基金)とは、各自治体ごとに介護ロボットの導入費用を補助する事業です。対象となる機器は自治体によって異なりますが、多くの自治体で、ロボットスーツを含む装着型の介護ロボットや、次世代型の移乗リフト(非装着型の介護ロボット)を対象に含んでいます。平成30年度は、1機器につき導入経費の上限30万円程度(機器の1/2)が補助されることが多いようです。さらに詳しく 介護ロボット導入支援事業(地域医療介護総合確保基金) について知る まとめ今回のアンケートからは、日本ではまだまだノーリフトケアが徹底されていないということがわかりました。何かしらの対策をしている事業所であっても、忙しいときや緊急のとき、つい慣れ親しんだこれまでの介護のやり方をしてしまうケースも少なくなく、定着の難しさが浮かび上がっています。また、訪問介護では、そもそもノーリフトケアができるような環境を整備しづらいという実態も明らかになりました。ノーリフトケアが普及しない原因の一つに、ノーリフトのためのツール(移乗リフトや介護ロボット)の価格の高さがあります。日本にもノーリフトケアを促進する支援事業や補助金はありますが、より普及を進めるためには、オーストラリアのような国全体での取り組みが必要なのかもしれません。 < アンケート調査概要 >・調査期間:2018年6月13日(水)~6月20日(水)・調査対象:介護ロボットONLINEの読者▼関連記事はこちらから▼最悪の場合は退職も!気をつけたい介護の腰痛~原因・対策・予防・助成金~21名のスタッフで2台をフル活用!マッスルスーツの導入成功事例(友愛十字会・砧ホーム)5分で分かる!ロボットスーツHAL®(ハル)の役割や効果

「マッスルスーツ」の試着会に潜入!(特別養護老人ホーム やすらぎミラージュ ・社会福祉法人章佑会)

「マッスルスーツ」の試着会に潜入!(特別養護老人ホーム やすらぎミラージュ ・社会福祉法人章佑会)

2018年5月28日、特別養護老人ホーム やすらぎミラージュ(社会福祉法人・章佑会) で、マッスルスーツ(株式会社イノフィス)の試着会が行われました。マッスルスーツとは、移乗介助などの際に腰にかかる負担を軽減してくれる腰補助用のロボットスーツです。人工筋肉で介護の腰痛問題を解決!マッスルスーツ| 株式会社イノフィス「やすらぎミラージュ」では、昨年の8月ごろから、介護職員の腰痛対策に力を入れているとのこと。機能訓練指導員である高山さんは、「これまでに、移乗ボードをはじめとした10種類以上の介護福祉機器のデモを行ってきた」と話します。今回は、そんなやすらぎミラージュでのマッスルスーツ試着会に、介護ロボットONLINE編集部が潜入します。また、試着会の仕掛け人である高山さんに、成功するデモ・試着会の秘訣も伺いました!<取材協力> 特別養護老人ホームやすらぎミラージュ (社会福祉法人章佑会)株式会社イノフィス 【16:30】マッスルスーツの試着会、開始! 試着会がスタート! 今回の試着会では、サイズ違いの2台のマッスルスーツが用意されました。まずは、メーカー担当者から簡単な会社説明・商品説明がされます。はじめは「動画でしか見たことない」「重そう…」という反応がちらほら見られました。しかし、「マッスルスーツを装着することで“できないことができるようになる”のではなく、“今できているが、たいへんなこと”が、今より楽にできるようになる」という説明をうけ、少しずつ興味をひかれていくのがわかります。ここがポイント!マッスルスーツを使うと…× できないこと → できるようになる ではなく◯ 今できているけど、たいへんなこと → 今より楽にできるようになる 装着する様子を見守るスタッフの方々その後、メーカー担当者が、マッスルスーツを装着する様子を実演します。「慣れれば10秒で装着できます」という説明に、驚きの声が上がりました。装着する様子を見ながら、「足の部分に留め具がないのが楽そうで良いね」「歩きにくくないのかな」という反応が。「歩く場合は、太もものパッドをはずせば大丈夫です」と、メーカー担当者が一つ一つの疑問に丁寧に回答してくれました。空気圧式の人工筋肉を使用しているため、力の緩急がつけられ、動きもなめらか その後、マッスルスーツの仕組みなどの説明が行われます。「ずっと装着しているというわけではなく、“この場面で使おう”と決めて運用したほうがうまくいく」「装着している人だけでなく、そのまわりの協力も必要」という説明も。実際の運用事例などをあげながら、具体的な使い方を紹介していきます。効果は、実際に使って実感してもらうのが一番!ということで、さっそくスタッフの方々にも試着してもらいます。【17:00】マッスルスーツを試着してみる 試着会スタート!試着会では、高山さんから2点の案内がありました。 一人一回、かならず試着すること トイレ介助を想定して、介助者役、利用者役(被介助者役)の両方を試すこと 効果を実感するために、事前に10kg程度の重りを入れた箱が用意されています。装着した人は、箱の持ち上げと、トイレ介助を想定した移乗動作を行います。 移乗介助体験中。あちこちで「すごい!」と歓声があがる 「あるとないでは全然ちがう!」重りを持ち上げるデモでは、違いが顕著にわかるのか、「おお!」と驚きの声があがっていました。「あるとないではぜんぜん違う!」「誰かが後ろからひっぱったのかと思った」など、みんな効果を実感しているようです。施設長もマッスルスーツを体験。箱の中には10kgの重りが入っている マッスルスーツを装着した状態、装着していない状態の両方で同じ重さの荷物を持ち上げると、とくに違いがわかるようでした。「慣れるまでがたいへんそう」一方で、トイレ介助を想定したデモでは、効果にぴんときていない人もちらほら。「まだ慣れないから違和感があるのかも」「着させられている感があって、効果を実感するまでいかない」「自分にあった装着位置や空気の分量をさがすまでが大変そう」という声も聞こえてきました。ただし、被介護者役をした人の中には、違いを感じていた人も多かったようです。「最後のぐっとひかれる感じがなかったので、楽だった」「椅子に下ろすとき、余裕のある感じだった」という声が上がっていました。高山さんは、「スタッフはもちろん、利用者様にもどのような変化があるのか、被介助者役をやって感じるのはとても大切」と話します。ここがポイント! 機器を試すときは、スタッフとしてだけでなく、利用者としてどのような変化があるかを体感する。 途中で夜勤のスタッフも参加。業務中のスタッフも、試着が終わった人と交代して参加していた 試着会開始時に集まったのは7名でしたが、その後、続々と参加する人が増え、最終的には計22名のスタッフがマッスルスーツを体験していました。より多くの人が参加できるように、あらかじめ交代しつつ業務を回せるよう、アナウンスしていたのだそうです。約1時間ほどの試着会を終えたあと、質疑応答に入ります。【18:00】質疑応答質疑応答では、試着した際に感じた疑問や運用を想定した疑問が多数あがりました。ここでは、そのうちのいくつかを紹介します。Q. 壊れたりしないの?A. これまでに約3300台出荷しているが、今のところ基本的な構造上の欠陥での故障はない。また、すでに30万回の耐久テストにパスしている。Q. 濡れても使えるの?A. 電力を使っていないので、濡れても使える。水を浴びても大丈夫。カバーは取り外して洗うことも可能。Q. なぜ空気圧の強さを感覚に頼るのか?A. オプションで、空気圧の強さが数値でわかるゲージをつけることもできる。しかし、一度自分の強さを覚えてしまえば、ゲージを見る必要はなくなる。【18:30】試着会、無事終了質疑応答を終え、無事試着会が終了しました。最後に感想を聞いてみると、「今すぐにでも使いたい!」という声が多数上がりました。「まずは使って、効果を実感して、感動してほしい」という試着会の狙いは、大成功したようです。「定年まで現役」を目指すやすらぎミラージュの取り組みここからは、今回の試着会の仕掛け人である高山さんに、試着会開催の秘訣を聞いていきます。「やすらぎミラージュ」では、昨年8月からさまざまな機器の体験会や勉強会を行ってきたとのこと。スタッフを巻き込んだ試着会を成功させるには、どのような苦労や工夫があったのでしょうか。<インタビュー協力> 施設長 平野修司氏機能訓練指導員・作業療法士 高山美季氏 移乗介助の見直しからはじまったーーー昨年から職員の腰痛予防対策に力を入れているとのことですが、なにかきっかけがあったのでしょうか?きっかけは、全介助が必要な大柄の男性利用者様が入所されたことです。これまで、当施設でフルリクライニング車いすを使用する全介助が必要だったのは、比較的小柄な方でした。しかし、大柄の男性が入所されたことで、スタッフから「移乗介助がたいへんだ」という声があがるようになりました。それをうけて、スタッフはもちろん、被介助者であるご利用者様もより負担なく移乗できる方法を探し始めたのです。約1年かかった意識変革当時、当施設では腰痛予防に対する意識があまりなく、移乗介助する際もベッドの高さを変えないまま行うなど、さまざまな課題がありました。そこで、まずは移乗ボードを導入し、腰痛予防を意識した介助をすすめていくことにしました。しかし、移乗ボードの良さは伝わっても、実際の業務ではなかなか使われない、ということが多発しました。その背景には、「これまで何の問題もなくできていたのだから、必要性を感じない」という思いがあったはずです。そのため、まずは腰痛をもっているスタッフに紹介して、効果を実感してもらうことにしました。紹介してみると、「こんなものがあったんだ」という反応が多かったですね。現場で働くスタッフは、なかなか外からの情報がキャッチできないことも多いので、まずは知ってもらうことが大事なんだなと改めて感じました。そこから約1年間かけて、少しずつ「安全で負担のない介護」の重要性をいっしょに勉強していき、ようやく意識がかわってきた、というところです。ここがポイント! ・課題を感じているスタッフからはじめる。・定着には時間がかかることを覚悟する。 試着会成功の秘訣ーーーはじめから今日のように、みなさんが積極的に新しい機器を受けいれていたというわけではないんですね。今日の試着会には多くの方が参加されていましたが、開催前に高山さんの方で働きかけたことはあったのでしょうか?今回の試着会は強制ではありませんが、勤務中のスタッフも参加できるように、交代制をとってもらいました。また、事前にマッスルスーツの簡単な説明やメリットを伝え、できるだけ多くの人に興味をもってもらうよう工夫しています。ここがポイント! ・事前に興味を持ってもらえる情報を伝えておく。・多くの人が参加できる体制を整える。 導入を決めるのは介護スタッフーーーありがとうございます。今回の試着の様子をうけて、率直な感想を教えてください。思ったよりよい反応だったので安心しましたね。私がよかったと感じたのと同じことを、みんなにも感じてもらえたと思います。実際に導入するかどうかを決めるのは、スタッフからのヒアリングを行ったあとです。どのような場面でどう使うのか、具体的にイメージしたうえで判断します。おむつ交換のシーンで使うとしても、いきなりすべての時間帯で使えるというわけではありません。まずは比較的余裕のある時間帯から取り入れる必要がありますし、その際の業務の流れも変更しなければいけなくなるでしょう。私が行っているのは、あくまでも「きかっけづくり」です。実際に使用するのは、現場で働く介護スタッフ。だからこそ、導入の判断は介護スタッフといっしょに決めます。ここがポイント! ・試着会後のスタッフのヒアリングはかならず行う。・具体的な運用方法に落とし込んでから検討する。 定年まで現役で働いてもらいたい時代の流れとともに、介護のあり方も変化してきています。「痛いのも重いのも我慢する」というやり方から、「道具を活用して負担を軽減する」というやり方にシフトしてきました。これまでのやり方を続けていけば、今は若くて腰痛を感じていなくても、数年後には腰痛を発症して、働けなくなってしまうかもしれません。この人手不足の時代に、そうなるのはあまりにももったいない。「定年まで現役で働いてもらいたい」というのが、当施設の願いです。これからは、数十年後をみすえた、新しい介護方法を模索していく必要があると考えています。メーカーによる導入計画の支援も盛況を博した今回のマッスルスーツ試着会。メーカーであるイノフィスでは、導入計画の支援も行っています。メーカー担当者は、「導入して終わりではなく、使いこなしてもらうのが目的。1年後に“導入してよかった”と思っていただけるよう、継続的に支援していく」と話します。助成金や補助金の案内も随時行っているため、気になる施設はぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。<施設情報> 特別養護老人ホーム やすらぎミラージュ (社会福祉法人章佑会)所在地:東京都練馬区大泉町4-24-7 *マッスルスーツのお問い合わせは イノフィスHP から

より文化的な排泄介助をめざして「ベッドサイド水洗トイレ」|TOTO株式会社

より文化的な排泄介助をめざして「ベッドサイド水洗トイレ」|TOTO株式会社

セット品番 戸建住宅・高齢者施設(居室)向け「ベッドサイド水洗トイレ」EWRS320 希望小売価格 398,000円(税抜、設置・工事費別途) 寸法 幅698mm×奥行き871mm×高さ709mm  製品概要ベッドのそばに置けるポータブルトイレでありながら、水洗機能を備えた移動可能な後付けトイレです。水で流せるので、においが気にならないうえ、手のかかる後始末も不要です。より文化的な排泄介助をめざして「ベッドサイド水洗トイレ」|TOTO株式会社誰もが使える”ユニバーサルデザイン”を心がけるTOTO株式会社。しかし、高齢者や歩行が困難な人は、そもそもトイレまでたどりつけないことも…。同社はそんな人に向けて、室内に置けるポータブルトイレの開発・販売を行ってきました。今回紹介する「ベッドサイド水洗トイレ」もそのひとつです。2017年10月2日(月)、同商品の新モデルが新たに販売開始しました。これまでのポータブルトイレとどう違うのか?「ベッドサイド水洗トイレ」の開発者である吉冨利彦氏に、商品の特徴や開発秘話を聞きました。機器水栓事業部の吉冨氏に話を伺う ベッドサイド水洗トイレとは?ーーーベッドサイド水洗トイレとはどのような商品ですか?ベッドのすぐそばに設置できる。もちろん移動可能だ水洗トイレでありながら、従来のポータブルトイレと同様に、ベッドのそばに後付けで設置することができる、動かせる水洗トイレです。一人でトイレまで行くのが困難という方や、ポータブルトイレではにおいや後始末が気になるという方におすすめです。ーーー特徴を教えてください。一つ目の特徴は、簡単な工事で設置が可能である点です。一般的なトイレの場合、75mmという大きな配管と、水が流れるようにするための勾配が必要ですが、「ベッドサイド水洗トイレ」は20mmという細い配管で排泄物を圧送するので、大掛かりな工事や勾配の有無の心配なく、簡単に設置することができます。二つ目の特徴は、移動性です。2017年10月に販売開始する新モデルは、重量を軽くし、キャスターを付けることで、従来品より本体を動かしやすくしました。ご自宅ではお部屋の模様替えやお掃除時等に合わせてトイレの置き場所を変えられますし、施設でもご利用者の方の身体状況に合わせて最適な位置にレイアウトすることができます。後部にキャスターがついているため、一人で持ち上げて移動させることができる ーーー在宅と施設、どちらからのニーズが多いですか?また、どういったニーズを持った人が「ベッドサイド水洗トイレ」にたどり着くのでしょうか?現状では、施設よりも戸建てで当商品を導入いただく実績のほうがやや多いです。従来のポータブルトイレと比較し、とくに「排泄の処理が不要」という点に魅力を感じて導入いただくケースが目立ちます。ーーー「排泄の処理が不要」という点は、介護者にとっての利点ですね。介護者の方はもちろん、被介護者の方もその点を非常に評価してくださっているんです。私自身、開発当初は介護者の方の負担軽減を念頭に置いていたのですが、実際に導入された方にヒアリングしてみると、被介護者の方の「自分の排泄の処理で家族に迷惑をかけたくない」という精神的な負担が非常に大きかったことを知りました。なかには、家族に排泄物がたまったバケツを処理してもらうことに気兼ねして、食事や水分を摂るのを控えていたという方もいらっしゃるほどです。「ベッドサイド水洗トイレ」を導入するとき、「これで好きなだけ水が飲めるわ」とおっしゃる言葉を聞いて、「今までそんな遠慮をしていたのか」と驚くとともに涙ぐまれるご家族の姿を目の当たりにしたこともあります。そういった意味で、「ベッドサイド水洗トイレ」は介護する方はもちろん、介護を受ける方の精神的負担軽減につながる機器であると考えています。 お客様が”本当に望んでいるトイレ”のためにーーー水洗式のポータブルトイレを作ろうと考えたきっかけは?私はもともとバケツ式のポータブルトイレ開発を担当していました。開発当時は業界内でもトップレベルに使いやすいポータブルトイレができたという自負があったんです。しかし、実際のお客様にヒアリングを行ったところ、予想外にネガティブな意見を多く頂いてしまいました。意見の多くは、「これでは恥ずかしくて孫を部屋に呼べない」「においが広がるのであまり使いたくない」といったものでした。この経験から、「お客様が本当に望んでいるトイレとは何だろう?」と考えるようになったんです。最終的に、いただいた課題を解決できるような新しいポータブルトイレ、すなわち水洗式ポータブルトイレを作ろうという思いに至りました。ーーー開発にあたって特に苦労されたことは?実は、「水洗式のポータブルトイレ」というコンセプト自体は10年以上前からあったのです。しかし技術的な課題が大きく、なかなか商品化までたどり着けていませんでした。当時、海外ではカッターを用いてミキサーのように排泄物を粉砕するタイプの商品がありましたが、おむつやタオルなどを流してしまったとき、カッターの歯を避けながら処理しなくてはいけないという安全性の問題がありました。商品開発のためには、より安全性が高く、かつ確実に排泄物を粉砕し汚水マスまで流せる技術を開発する必要があったのです。そのために約一年半、毎日自分の排泄物を触って研究しました。さまざまな硬さの排泄物を研究するために、パン食にしたり肉中心の食事にしたり、食生活を限定して挑みましたね(笑)。その結果、排泄物には鋭いカッターの歯ではなく、洗濯機のように激しい水流で衝突を促して粉砕した方が効果的であることに気づき、現在の方式に至りました。在宅・施設利用|それぞれの反響ーーーすでに導入された方からの反響を教えてください。もっとも違いを実感していただくのが「におい」のようです。従来のポータブルトイレをお使いのある方は、においを気にして冬の寒い時期でも頻繁に窓をあけて換気されていたそうですが、当商品を導入してからはにおいを気にする必要がなくなり、いつでも快適に過ごせていると言っていただきました。また、「ベッドサイド水洗トイレ」を導入したことで、これまでおむつを使用していた人がおむつなしで過ごせるようになったというケースもあります。ご自分でトイレに行けるようになったことで生活のさまざまなシーンに影響が表れ、ネイルやおしゃれをはじめたり、美容院に行ったりなどの変化が見られるようになった方もいます。「ベッドサイド水洗トイレ」を使用しているご本人だけでなく、その旦那様も、そうした変化を見て非常に前向きになられました。ーーー介護する方からの反響はいかがですか?バケツ処理が不要になったことに対する喜びの声をよくいただきます。なかには、これまで誰がバケツ処理をするのかで家族間で揉めてしまうことがあったそうですが、そうした諍いがなくなったのが一番嬉しいとおっしゃる方もいました。また介護施設でご利用いただいているスタッフの方からは、「バケツ処理という重労働から解放された」「効率的かつ行き届いた排泄介助ができるようになった」「転倒事故の低減につながる」と高い評価をいただいています。課題は価格――それでも導入する施設の狙いーーー反響から見えてきた課題はありますか?価格ですね。2017年10月発売の新モデルは、前のモデルに比べて13万円お安くさせていただき、39万8千円でご提供しています。しかし、バケツ式のポータブルトイレと比較するとまだ価格が気になるという方はいらっしゃいます。ーーー高くても購入する介護施設は、それだけの費用対効果を感じているということでしょうか?そうですね。長い目で見て、介護者の負担軽減が労務時間や人件費の軽減につながるというコストパフォーマンスを期待して導入する施設もあります。また、より被介護者の方の尊厳に配慮した排泄介助できるという観点で「ベッドサイド水洗トイレ」を導入する施設も少なくありません。より文化的な排泄介助へーーー最後にメッセージをお願いいたします。現在の排泄介護は、まだ十分に文化的でない側面があるのではないかと考えています。排泄は人間の尊厳に関わる、非常にプライベートな活動です。誰もが最後まで、尊厳を保ちつつ快適な排泄ができるということを、特別なことではなく当たり前にしたい。そのために、今後もお客様の声と共に商品開発を進めていきます。編集部まとめトイレのスペシャリトであるTOTOが作る水洗ポータブルトイレは、開発者の”身体を張った”技術開発によって支えられていました。ポータブルトイレとしては高価に思える価格でも、価格以上の価値を見出す施設や家族、そして何より現在排泄介助を受けている当人を中心に導入が進んでいます。今年10月に新モデルが発売し、ますますの普及が予想されます。

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